世界穀物期末在庫率15・2%最低水準で需給タイト続く
農水省は、このほど「世界の穀物等の需給動向(平成19年8月)」をまとめた。米農務省の報告書をもとに世界の穀物等の需給バランスを分析したが、期末在庫率が15・2%と過去最低となる見通しで、今後も需給は引き締まり価格水準は高い状況で推移するとしている。2007/08年度の穀物需給の概要は次の通り。
前(2006/07)年度の穀物需給は、穀物全体としては高水準の生産量が確保されたものの、米国の冬小麦産地の旱魃に加え、豪州の大旱魃が発生したため、小麦については減産となった。一方、とうもろこしを中心に穀物需要が増加した結果、需給が引き締まり、秋以降、国際価格が上昇した。
こうした穀物価格の上昇を背景に、本年度の穀物需給のうち供給面については、米国における大豆からとうもろこしへの作付け転換など、穀物増産に向けた取組が世界的に進んでおり、世界全体の穀物生産量は、前年度より増加(対前年度比5・1%)し、過去最高となる20億91百万トンとなる見込みである。
なお、前年度減産となった小麦については、春先からの黒海沿岸の旱魃及び米国冬小麦産地における長雨等による悪影響が懸念されるものの、豪州では生産量が平年並みに回復すると見込まれる。
需要面については、穀物全体では前年度より増加(2・7%)して、21億04百万トンと見込まれ、とうもろこし需要が増加する一方、小麦及び米の需要はほぼ横這いとなる見込みである。 この結果、期末在庫量は、近年低下が続いていたとうもろこしの期末在庫量は下げ止まるものの、小麦を中心に前年度より減少(▼3・8%)し、3億19百万トンとなる見込みであり、穀物の期末在庫率は、過去最も低水準といわれた1970〇年代前半を下回る低水準(15・2%)となることから、穀物需給の引き締まり傾向は依然として続いていると考えられる
豪州干ばつ気配続き世界の麦価格高騰回避遠い懸念
豪州の麦生産地帯の干ばつが続いている。過去、1ヵ月半の降水量は平年の50%以下の地域が多く土壌水分不足が続いている。通常ラニーニャ(弱い)年は同国の降雨が多いと見られるだけに、現状は若干動きが違う様である。現在、同国の小麦などの生育は、初期段階にあるだけに、今後間に合う時期に降雨が増加する期待はあるようだ。
しかし、干ばつの解消が難しく、今クロップの大幅な減産があるようだと世界の小麦は元より大麦などの供給にも支障を来す懸念があるだけに、同国の降雨が待たれる様である。
世界の小麦在庫81/82年以来の低水準
界の小麦価格が高騰している。主要生産地での干ばつなどで生産量が減少しているためと見られる。このため、今年度末の世界の小麦在庫量は1億1、480万トンと81/82年の1億1、250万トン以来の低水準となる。需要規模の拡大から考えると在庫率では過去最低となるものと見られる
飼料費上昇が豚肉生産者の利益を圧迫
トウモロコシの値上がり分を吸収するため、牛肉・鶏肉生産者は大幅な生産調整を余儀なくされているが、豚肉生産者はマージンを小さくして生産縮小を逃れている。トウモロコシの値上りが始まる前の2006年第4四半期、成豚のマージンは100ポンド当たり7ドルあったが、この1年は2ドルに下がっている。生産量は2%増加したが、豚肉の国内需要の高まりで、牧場レベルの価格も上昇している。この先12ヵ月は、牛肉・鶏肉の供給も回復して、豚肉のマージンはほぼ採算水準と見込まれる。今後の飼料価格や輸出市場、特に米国産豚肉の需要が伸びている中国市場の動きは、依然不透明だ。
USDA予測:トウモロコシの収穫量増加、エタノール用消費減少
USDAは、今年のトウモロコシ収穫量は過去最高の133億ブッシェルになるという予測を発表した。これは8月に発表した予測値より2%増、昨年実績の26%増となる。最近、米国北部および中部のグレート・プレーンズと北西部のコーンベルト全域に待望の大雨が降り、収穫量の増加が見込まれるためだ。一方、9月1日に始まった営業年度中にエタノール生産に使われるトウモロコシの量を、8月予測値の34億ブッシェルから33億ブッシェルに下方修正した。工場稼働率の低下や新規事業の予想より遅い操業開始ペースを理由に挙げている。8月31日期末の営業年度のエタノール用トウモロコシ消費量は21億ブッシェルと推定される。前年は16億ブッシェッルだった
丸紅等五社北海道十勝港に飼料コンビナート建設へ
丸紅、上組、パシフィックグレーンセンターの3社は、北海道広尾町の十勝港で穀物の荷役・保管を行うサイロ会社「広尾グレーンセンター(仮称)」を設立することを発表した。同時に日清丸紅飼料と日本甜菜製糖の2社が配合飼料製造会社「とかち飼料(仮称)」を設立することを発表した。サイロと配合飼料工場で総事業費は合計で約140億円を予定している。十勝港は、6万トンクラスの大型本船が接岸出来る岸壁が整備されておりこの設備を利用することで原料物流費用の削減が可能としている。
- 新サイロ・荷役作業会社=
- 名称・広尾グレーンセンター株式会社(仮称)
- 資本金=4億6、000万円
- 資本構成=丸紅35%、上組35%、パシフィックグレーンセンター30%
- 代表者=未定
- 本店所在地=北海道広尾郡広尾町
- 設備規模=サイロ・倉庫の保管スペース4万トン(2010年10月稼働予定)。
配合飼料工場は、日清丸紅飼料と日本甜菜製糖2社の合弁会社となる。
- 新配合飼料製造会社=
- 名称・とかち飼料株式会社(仮称)
- 資本金=4億5、000万円
- 資本構成=日清丸紅飼料70%、日本甜菜製糖30%
- 代表者=未定
- 本店所在地=北海道広尾郡広尾町
- 工場規模=鶏・豚及び牛用配合飼料工場(月産3万5、000トン)08年9月、着工11年4月稼働予定
日清丸紅飼料は、現在稼働中の小樽工場は新工場稼働後も存続させ小樽工場で道南、道央の飼料需要をカバーし、新工場は現在苫小牧、釧路で他社の委託生産をしている分を中心に生産していく、一方、日本甜菜製糖は帯広工場の老朽化もあり新工場完成後旧工場は閉鎖するとしている
飼料費高騰対策としてエコフィードや低廉国産粗飼料を使用
農水省は、今週明け1日、第3回飼料価格高騰等理解醸成のための中央推進協議会を開催して、海外の飼料穀物高騰に伴う飼料価格高に如何に対応していくか意見を交換して検討したが、肉用牛生産者の自主的な取組事例として全国肉牛事業組合の島根の松永直行さんの事例が概要次のように紹介された。
- 肉用牛経営における飼料コストの低減方策について
- エコフィードの利用=配合飼料の代替飼料として、低廉なエコフィードを利用。松永牧場においては、肥育牛の濃厚飼料総給与量の約35%を占める。これにより、肥育牛の生産コストを従来より20%程度削減した。今後、活用すべき食品残さとしては、「麦茶」、「一六茶」、「ワイン粕」、「焼酎粕」などを検討中。
- 国産粗飼料を低廉に確保=繁殖牛、肥育牛とも健康に飼育し、美味な牛肉を生産するためには、稲わら、牧草等の粗飼料を十分に給与することが不可欠。松永牧場においては、河川敷の野草を粗飼料として利用。必要な粗飼料の約35%を確保している。
- 国産牛肉が輸入牛肉よりも優れている点について
- 国産牛肉、特に黒毛和種の牛肉は、輸入牛肉よりも健康に良く、且つ、おいしい。その理由は、脂肪の種類の違いがあるから。
- 不飽和脂肪酸が血中コレステロールを低下させ、かつ、「とろけるような味」、「なめらかな舌ざわり」と表現される実現している。
- 三重県科学技術振興センター畜産研究部のデーターによると、黒毛和種と輸入牛における不飽和脂肪酸の含有量割合は黒毛和牛が65・1%に対し、輸入牛は49・4%になっている。
セブンイレブン、廃棄食品を飼料化、まず23区1000店、千葉に加工工場
セブン&アイ・ホールディングスは傘下のセブン―イレブン・ジャパンの東京二十三区内の千店舗から出る食品廃棄物を飼料に加工する取り組みを始めた。店舗で販売期限が終了した弁当や総菜、牛乳などを一日一回回収し、飼料に加工する。工場は国内最大級で、年内にもグループのイトーヨーカ堂などの廃棄食品の加工も始める考え。
食品廃棄物の堆肥(たいひ)化ですでにセブンイレブンが提携しているアグリガイアシステム(千葉県八街市)が千葉県佐倉市に一日当たり二百五十トンの処理能力を持つ飼料化工場を稼働させた。当初は二十三区内の店舗を対象とするが、茨城県、千葉県、埼玉県の店舗分の回収も始め、一年以内に約三千店に拡大する計画。来春にも同工場で製造した飼料で肥育した豚をセブンイレブンの弁当に使用する。
年内にも、コンビニエンスストアなどフランチャイズチェーンに食品の循環利用を促す目的で改正食品リサイクル法が施行されることから、リサイクル率の向上を急ぐ。セブンイレブンだけで、加盟店分も含め二〇〇七年二月期に一四%だった食品リサイクル率を〇八年二月期には二〇%にまで高める。
10〜12月配合飼料安定基金補填交付額5、550円に
10〜12月配合飼料価格改定は、系統・商系平均して288円(トン当たり)の値下げになった。全農が400円、全酪連300円、日鶏連で190円の平均値下げ幅になったほか、商系八社は200〜250円(同)値下げとなり、各社の値下げを加重平均すると288円になった。 これにより10〜12月配合飼料価格安定基金の補填交付額は、104%の直前四半期の上昇分1、950円を含めて5、550円と決まった。各3基金団体とも理事会・評議委員会で正式に補填額を決定した。これにより畜産生産者の実質価格は、前期の7〜9月期の補填額7、650円が5、550円に2、100円減額され実質値上げにつながっていくが、建値が288円値下げされるため、その分を差し引くと1、812円が実質値上げとなる。
全農10〜12配飼価格為替円高シカゴ定期下げで400円下げ
10〜12月期配合飼料価格は、全農が平均トン当たり400円値下げ、全酪連で平均トン当たり300円値下げを決め発表した。商系各社も今後、順次小幅値下げで出してくることになりそうでほぼ今週末迄には価格改定が決まることになる。今回の価格改定は、シカゴとうもろこし定期が軟化し前期より下げが見込めることや、為替相場が円高で推移していることから主原料相場が下がることが大きな要因になる。しかし、海上運賃は史上最高値で高騰しているほか、FOBプレミアム相場も高値圏で推移しているほか、ふすまやグルテンフィード等の糟糠類や動物性油脂の値上がりが予想される情勢のため値下げ幅が短縮されて100円玉何枚という価格改定幅になっている。 ただ、配合飼料価格は、昨年10月以降連続4回の値上げを繰り返して、その合計額はトン当たり1万1、808円(全農ベースで1万1、500円)になり、今回1年振りの値下げとなっても数百円の下げでは配合飼料価格水準は依然として高値圏のままとなっている。更に、配合飼料値上げに伴う配合飼料価格安定基金の補填が交付されており値上げの影響を直接受けないように緩和措置が取られているものの、今年4〜6月期のトン当たり8、200円を最高にして次第に基金補填額の減少となることで畜産生産者の実質値上げが段階的に行われてくる。
全酪連10〜12月乳牛用配合飼料価格300円値下げ
全酪連は、20日、今年10〜12月期の配合飼料(乳牛用)価格をトン当たり平均300円値下げ、哺育飼料をトン当たり2万5、000円値上げを決め、各支所及び会員に通知した。 シカゴとうもろこし定期が軟調であったことや円高であるため、糟糠類の上昇、海上運賃高があるが原料相場は若干の値下げになったもの。
しかし、脱脂粉乳が供給が需要に追い付かなく国際相場が上昇していることから前期に続き大幅な値上げになった
10〜12月配合飼料価格改定、今週中に決定小幅値下げか
10〜12月期配合飼料価格改定は、今週中にも全農はじめ全酪連、商系大手各社が価格改定を発表する予定になっており、その方向が注目される。
これまでのところ小幅値下げが予想される情勢であるが、実際に各社がどういった改定幅を示すかが注視されるが、為替の円高見込み、シカゴとうもろこし定期の前期より下げを見込みで海上運賃上昇やプレミアム高、副原料相場の上昇傾向を見通しても前期に比べ幾分下げを決めるのではないかと予想される状況になっている。
しかし、この先、シカゴ定期は先高ムードにありC&Fプレミアムが上昇して高値手当が進んでいることから来年1〜3月期は値上げ情勢になるとの予想が強まっている場面から先行き配合飼料価格の動向は厳しい状況になりそう。
また、今回の10〜12月期が小幅値下げであっても配合飼料価格安定基金の補填額との関連から畜産生産者段階では実質値上げになることは確実で、更なる配合飼料価格の値上げが進んでいく情勢にあることで、畜産生産現場の生産コスト上昇による経営採算悪化が懸念されることになりそうだ。
1年間の飼料費上昇は畜産物生産コスト5〜15%上昇
農水省の試算によると、配合飼料を中心とするここ1年間の飼料価格の上昇分を畜産物小売価格に反映させた場合の各畜産物のコストアップ分は次のようになるとしている。鶏卵は、10個当たり1パックで17円上昇や、牛肉肩100グラム当たり15円のアップなど生産コスト上昇分は5〜15%上昇になるとしている。
| 畜 種 |
単位 |
上昇分 |
| 牛 肉 |
肩肉100グラム |
15円アップ |
| 豚 肉 |
ロース肉100グラム |
9円アップ |
| 鶏 肉 |
もも肉100グラム |
6円アップ |
| 鶏 卵 |
10個当たり |
17円アップ |
フランス政府食料価格高騰でエタノール、バイオ生産縮小検討
フランス政府は、最近の食料価格高騰を抑えるためバイオディーゼルやエタノールの生産を抑える方向を検討していると伝えられている。急速に拡大してきた。バイオエネルギーも食料価格の高騰と言う実体経済への影響が懸念され始めている。
米国農務省、2008年度農産物輸出額引き続き増大と予測
農畜産業振興機構の最新(9月18日号)海外駐在員情報によると、米国の農産物輸出額は2000年以降前年度を上回る水準で推移して好調、と次のようにレポートしている。米国農務省(USDA)は8月31日、2007年度(2006年10月〜2007年9月)の農産物輸出額を前回(5月)推計値から15億ドル(17百億円:1ドル=115円)上方修正するとともに、2008年度には、前年度をさらに45億ドル(52百億円)上回る835億ドル(9兆6千億円)に達するとの予測を公表した。同省は、毎年四半期ごとにこの農産物貿易予測を公表しており、2007年度の輸出額についてはこれまでにも、好調な穀物・飼料輸出を中心に、過去最高水準となった2006年度を大幅に上回る見通しを示していた。今回の予測では、2008年度においても、米国産農産物に対する海外需要は増大し、主要農産物ほぼすべてにおいて輸出額が増加するとの見通しが示された。
米農務省9月レポートコーン生産133億8百万Bu予想
米農務省は、9月のクロップレポートを発表した。07/08年度のとうもろこしの生産ではイールドを前回予想(8月)より3ブッシェル上方修正して155・4ブッシェルとしたことで生産量は13億0、800万ブッシェルと史上最高を更に更新する数字となった。 一方、需要面では旧穀の需要でエタノール用を2、500万ブッシェル下方修正し新穀でも1億ブッシェル下方修正するなど右肩上がりで拡大してきたエタノール向けとうもろこし需要も若干曲がり角にきたことを示している様だ。その他の需要では飼料用需要が前回予想より1億ブッシェル上方修正したが、これは小麦価格の高騰で飼料需要としてはとうもろこしが一番安いとして需要拡大を見込んだためとみられ、この傾向は輸出需要1億ブッシェル上方修正にも繋がっている。この結果、07/08年度末の期末在庫は16億7、500万ブッシェルまで回復し同在庫率は13・1%としている
07/08年度世界の小麦需給生産6億トン維持も需給タイト化
米農務省の発表によると、07/08年度の世界の小麦需給は期末在庫率は18・2%(前年度20・3%)と前回発表より0・35ポイント低下している。 米農務省の統計で主要産地の生産動向を見ると豪州2、100万トン(8月予想2、300万トン)カナダ2、030万トン(同2、150万トン)EU27ヵ国1億2、183万トン(同1億2、493万トン)と何れも下方修正している。豪州などは現地筋の予想は1、500万トン程度とする動きもあるだけに世界の小麦の厳しい需給は当面続きそうである。
平成19年産小麦収穫量前年比2%増加
農水省は、今週26日、平成19年産麦類の作付面積及び収穫量(都府県分)をまとめ公表した。小麦の収穫量は前年産に比べ2%増加となっている。 4麦(小麦・二条大麦・六条大麦・裸麦)の作付面積及び収穫量の概要は次の通り。
- 作付面積
4条の作付面積(子実用)は、14万4、600ヘクタールで、前年産に比べて4、700ヘクタール(前年産対比3%)減少した。このうち、小麦は9万2、600ヘクタールで、九州において焼酎用の需要が多い二条大麦への転換があったこと等から、前年産に比べて5、100ヘクタール(5%)減少した。
- 収穫量
4条の収穫量は、51万8、300トンで、前年産に比べて2万9、800トン(6%)増加した。このうち、小麦は33万0、300トンで、作付面積が減少したものの10アール当たり収量が前年産を上回ったことから、前年産に比べて7、200トン(2%)増加した。小麦の10アール当たり収量は357キロで、前年産を26キロ(8%)上回った。これは、関東・東山では12月下旬から1月上旬の降雨により初期生育が抑制されたことから前年産を下回ったものの、九州などでおおむね天候に恵まれ生育及び登熟が良好であったことから前年産を大きく上回ったため。
農水省主催の第3回飼料価格高騰等中央推進会議開催対策協議
農水省は、今週明け1日午後1時30分より都内で第3回飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への理解醸成のための中央推進協議会を開催して、最近の飼料情勢について関係飼料団体や食肉加工・牛乳・乳製品関係団体、量販店、消費者、生協関係代表者などとの意見交換を行った。
飼料価格が、シカゴ穀物定期を中心に大幅上昇し飼料費値上げが続いて畜産生産コストが大幅に上昇している現状を踏まえ、その対策をそれぞれの立場から情勢を検討したが、最終的には畜産物価格の引き上げを実現しないことには国内畜産が成り立っていかないことになるため、それへの対応を各関係団体・関係者が行政と一体となって推進していくことを確認した。尚、同協議会は、第4回会議を来年年明け早々、開催して意見をまとめることになっている。
食料等政策審議会畜産部会、飼料高等今年度行動計画決める
食料・農業・農村政策審議会の2007年度第1回畜産部会が、11日午後2時30分より、東京・九段の農水省三番町分庁舎で開催され、部会長の選任、部会長代理を決めたほか、最近の畜産を巡る情勢及び2007年度酪肉近代化基本方針工程表を審議、決定した。 今年度最初の畜産部会は、新委員6名が新たに加わって新部会長に鈴木宣弘東京大学大学院農学生命科学研究科教授を選んだほか、部会長代理に福田晋九州大学大学院農学研究院助教授を指名した。
その後、農水省が畜産をめぐる情勢や農業に関する国際交渉などを説明したとともに、今年度の酪肉近代化基本方針を工程表に基づいて解説した。2007年度の酪肉近代化基本方針行動計画の重点ポイントは、(1)配合飼料価格の上昇を踏まえた総合的な対策の推進と、(2)肉用牛繁殖雌牛の増頭推進におかれている。
(1)の配合飼料価格上昇の対策は、1飼料作物作付面積の減少に歯止めをかけ、増加に転換することを目指し、拡大面積目標を二万ヘクタールにおいている。2エコフィード(食品残さの飼料化)の取組の具体化を推進する。3効果的な飼養・衛生管理技術の普及や家畜改良の着実な推進。そして4最近の畜産をめぐる情勢について、関係者に認識や理解を共有してもらうための取組を推進をあげている。
また、(2)の肉用牛繁殖雌牛の増頭推進は、飼料自給率向上に向けた飼料増産行動会議等の取組とも連携しつつ、本年度から拡充した肉用牛繁殖基盤強化総合対策事業等を有効活用することにより、前年度より1、000頭増の年間1万2、000頭の意欲的な目標達成に向け、具体的かつ効果的な行動を、年間の行動計画に明記し着実に成果が上がるように関係者が一丸となって取組を推進すると、している
飼料以外の資材も値上がり 鶏卵1キロ約33円のコストアップ
日本鶏卵生産者協会のJEPAエクスプレス8月21日号は、関東の50万羽規模の養鶏場における諸資材の値上がり例を紹介している。それによると、今年8月現在、配合飼料価格はこの1年間で1万1500円(全農)値上がりし、ひなからの全期間の飼料要求率を2.4とすると、鶏卵1キログラム当たり27.6円のコスト上昇(鶏卵10個1パックでは17.7円増)としている。
このほか、鶏卵パックは1枚3円が3円70銭に値上がりし、鶏卵1キログラム当たりでは1.1円の上昇(同1パック0.7円増)、鶏卵輸送費もガソリン代などの値上がりから1キロ10円が12円になり、2円の上昇(同1パック1.3円増)、衛生費も鳥インフルエンザやサルモネラ対策の検査費用などが増え、鶏卵1キログラム当たりでは2円近く上昇(同1パック1.3円増)し、エサ代と合わせた諸資材合計の値上がりは鶏卵1キログラム当たりで32.7円(同1パック21円増)になる――としている。
1日2個のたまご消費を! たまニコイベント東京大会 巣鴨のとげぬき地蔵で訴える
(社)東京都卵業協会(大石勝英会長)は8月26日、東京都豊島区巣鴨のとげぬき地蔵尊前「地蔵通り商店街」で、『たまごニコニコ大作戦・東京大会』を開いた。『たまごニコニコ大作戦!日本縦断チャリの旅』を続けているじょ兄。氏や都卵協の会員だけでなく、若手鶏卵関係者ら多数が参加して、タマゴのすばらしさを積極的にPRした。売り上げが旅の資金などに使われる「たまニコTシャツ」「たまニコイエローバンド」の販売のほか、参加者がタマゴを2個持って、じょ兄。氏らと写真に納まる「たまごニコニコ写真撮影」、かき氷の無料サービス、ゴム製のタマゴをつかんだ数に応じて、おもちゃや鶏卵をプレゼントする「たまごつかみどり」、答えた人に鶏卵をプレゼントする「たまごアンケート」、タマゴに関する10の“難問”に参加者がチャレンジする「たまご検定」など、盛りだくさんのイベントを通じ、「タマゴとコレステロールは、本当は関係ありません!」「健康に良いタマゴを、1日2個以上食べて下さい!」などと訴えた。
同大会には、とげぬき地蔵のお参りなどに訪れた主婦や家族連れなど約1000人が参加。新鮮な鶏卵をプレゼントされた主婦らは「タマゴをタダでいただけるなんて本当にありがたい」と、ホクホク顔で会場を後にしていた。
38万ヘクタールの耕作放棄 日本農業新聞 2007年9月26日 より
食料生産と国土保全を担う国内の農地で、耕作放棄が止まらない。今や埼玉や滋賀県の面積に相当する38万f余りが荒廃。農山村での過疎・高齢化による耕作放棄拡大は、「むら崩壊」につながる。危機感を持った政府は、6月に策定した「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2007」で、農業上重要な地域の耕作放棄地を「5年程度をめどにゼロ」とする目標を掲げ、福田新内閣にとっても大きな課題となる。だが、現場の農家らは「生活できる収入がなければ、今の農地すら守れなくなる」と悲痛だ。耕作放棄解消には所得確保が欠かせない、むらの厳しい現実が浮かび上がる。 (キャンペーン取材班)
島根県古賀町。平場から山間地まで水田が広がる米どころだ。その町役場会議室で、机一面に町内の地図が並べられた。水田一筆ごとに赤、黄、緑に塗り分けられている。赤は耕作放棄地、黄は自作地、緑は貸借地だ。
「こうして見ると耕作放棄が増えたなあ。山の方は真っ赤だ」。同町農業委員会会長の吉村哲夫さん(72)は、地図を指さしながらつぶやく。どこの農地が耕作放棄されているのか、地図を見れば一目で分かる。
この地図は、昨年6月から同町の農業委員21人が行った町内の全筆調査をもとに作成。耕作放棄の実態を探り、これ以上の増加を「なんとか食い止めたい」との恵いで、全国に先駆けて取り組んだ。調査は10e以上の農地を持つ全農家1547世帯を対象に、農地の現状や経営方針を聞き取った。回答率は8割を超えた。
浮かび上がったのは、農地のひどい荒廃ぶりと守り手の高齢化だ。町内710fの農地のうち、耕作放棄地は99f(14%)に上る。圃場(ほじょう)整備されていない山間地の水田ほど荒廃が激しく、ほぼ半分の47fを「復田不可能」と判断した。町の農業を担うのは高齢者ばかり。70歳以上が45%を占め、90代現役は8人(1%)もいる。
次代の「農地の守り手」不足は深刻だ。家族内に後継者がいない世帯は全体の6割を占め、面積ベースでは全農地の4割にも達する。
10e以上の農地がありながら、町外で暮らす「不在地主」も201世帯と全体の13%に上る。不在地主の農地は、借り手がいなくなれば耕作放棄に直結する。調査結果は「むらの危うい未来」を映し出した。高齢化、担い手不足、耕作放棄……。むらが悪循環に陥っている。
これに追い打ちをかけるのが米価の下落だ。10年前は全国的に一俵(60`)2万円近くあったが、最近は1万5000円を割り込む。 古賀町での米価下落ちほぼ同様だ。町全体の米産出額は1996年の9億1900万円から、2006年は6億3000万円と10年間で約3億円も減った。農家数が減り一戸当たりの経営面積がやや増えても、米収入は平均73万円から61万円と12万円も落ち込んだ。
農家1戸当たりの平均水田面積は約70e。小規模経営では経費を差し引けば利益は出ない。稲作を続けるために、生活費である年金の一部を、農業機械の購入に充てる高齢農家さえいる。
米価下落の痛手は大規模農家ほど甚大だ。町内23fの農地を借り受け、水田経営をする農業生産法人「サジキアグリサービス」の収入は減る一途だ。04年度の新たな米政策移行に伴い、町が従来上乗せしていた転作助成金の削減なども響いた。米価下落分と合わせると4年前より、「総収入で500万円以上は確実に減った」と代表の茅原忠夫さん(61)。地域農業の担い手であっても、貯蓄する余裕は「ほとんどない」のが実情だ。
茅原さんは嘆く。「むらの疲弊は農業所得が少ないことが原因だ。これに尽きる。米価は安い。生産調整は厳しい。鳥獣害はひどい。高齢者ばかりの中山間地でどうやって担い手を確保し、耕作放棄を防げというのか」
地元のJA西いわみ米穀課の谷尻賢二課長は「米消費が減り続ける中で、米価下落の底が見えない。農家への新米の概算金も減る一方だ」と渋い顔だ。しかし、古賀町のような中山間地では米に代わる有望な作物も見当たらない。「耕作放棄解消を言うのなら、まずは中山間地でも農業経営が成り立つ政策が必要だ」と訴える。
農地の全筆調査を主導した同町農業委員の斎藤一栄さん(57)の表情も険しい。「小手先だけの対策で耕作放棄は決して解消できない。大事なのは、誰もがむらで暮らせること。今、手を打だなければ、むら崩壊はすぐそこだ」
農山村で暮らす農家の所得確保が、耕作放棄解消の鍵を握っている
2007/08年度の冬穀物生産見通し、大幅な下方修正(豪州)
農畜産業振興機構の最新(9月25日号)海外駐在員情報によると、豪州の07/08年度冬穀物生産見通しが大幅下方修正された、と次のようにレポートしている。 豪州農業資源経済局(ABARE)は9月18日、2007/08年度(7〜6月)穀物生産見通しについて最新の予測数値を発表し、総生産量を2、559万トンと前回6月発表時の3、701万トンから大きく下方修正した。 前年度は、100年に一度といわれる大規模な干ばつの影響で小麦などの冬穀物生産は前年度比62%減の1、571万トンへと大きく減少し、94/95年度の干ばつ時に次ぐ低い水準となった。しかし、今年度は、冬穀物のは種期に当たる4月下旬から5月中旬にかけて主要生産地帯でまとまった降雨が記録され、その後の気象状況も平年並みで推移したことから、生産の回復が期待されていた。
しかし、今回、生産量を下方修正したことについてABAREでは、冬穀物の育成期に当たる6〜8月の間、主要生産地であるニューサウスウェールズ(NSW)州などの降雨量が、例年に比べて大きく不足したことが生産に影響を与えたとしている。 なお、生産量は、前年度が干ばつにより大きく落ち込んだことから、前年比62・9%の増加見通しとなっている。 冬穀物の生産見通しを品目別に見ると、小麦が前年度比157%となる1、548万トン(前回6月発表時は2、249万トン)、大麦は同159%の590万トン(同905万トン)、カノーラは同220%の112万トン(同140〇万トン)としている。ただし、これら生産量は、過去5カ年度の平均と比べるといずれも3割程度下回る。
スーパー、苦肉の特売・食品原料高騰でも
原材料高騰を理由に食品メーカーが出荷価格の引き上げを求めるのに逆行して、大手スーパー各社が店頭で値下げ攻勢に出ている。最大手イオンはパン、飲料など50―150品目の値下げを年末まで続ける特売をグループ各社で展開し始めた。イトーヨーカ堂や西友も安値販売を加速する。消費が力強さを欠く中で、メーカーの要請通りに店頭価格を引き上げれば、客離れが進むとみて、一部利幅を削ってでも売り上げ確保を優先する。原料高や包装資材の高騰を受けて値上げを表明する食品メーカーが相次いでいる。日清食品は来年1月に即席めんを最大11%値上げすると発表。ハム・ソーセージでも最大手の日本ハムが9月に値上げしたほか、伊藤ハムも10月から平均10%値上げする。食用油やパスタ、冷凍食品など幅広い商品に値上げの動きが広がっている
食品、原料高騰でも、スーパー苦肉の特売――パン・飲料など2―4割安。
メーカーと交渉、仕入れ値抑制
原材料高騰を理由に食品メーカーが出荷価格の引き上げを求めるのに逆行して、大手スーパー各社が店頭で値下げ攻勢に出ている。最大手イオンはパン、飲料など五十―百五十品目の値下げを年末まで続ける特売をグループ各社で展開し始めた。イトーヨーカ堂や西友も安値販売を加速する。消費が力強さを欠く中で、メーカーの要請通りに店頭価格を引き上げれば、客離れが進むとみて、一部利幅を削ってでも売り上げ確保を優先する。
- イオンなど大手が攻勢 原料高や包装資材の高騰を受けて値上げを表明する食品メーカーが相次いでいる。日清食品は来年一月に即席めんを最大一一%値上げすると発表。ハム・ソーセージでも最大手の日本ハムが九月に値上げしたほか、伊藤ハムも十月から平均一〇%値上げする。食用油やパスタ、冷凍食品など幅広い商品に値上げの動きが広がっている。
こうした値上げに対抗するかのようにイオングループはジャスコに続いて傘下の食品スーパー、マックスバリュ東北などで年末まで特売を続ける「価格凍結」を始めた。順次全国の系列スーパーに拡大する。対象となるのはメーカーが相次いで値上げを表明している加工食品が中心で、多くは通常価格より二―四割安い特売価格を続ける。
UCCのコーヒーやキユーピーのドレッシングなどをそろえた。イオンはメーカーと組んだ物流の見直しでコストを削減し、グループ各社との共同調達も活用して仕入れ価格の上昇を抑える。
ダイエーも年末まで食料品や生活用品など計三百五十品目を一五―四〇%値下げするセールを始めた。対象品目は一カ月ごとに変える。イトーヨーカ堂は食品と日用雑貨などを中心に毎月約二千五百品目を選定。通常価格より二―三割引きで販売する。これまでの月替わりの特売よりも品目数を二割弱増やした。
西友はトイレットペーパーなど日用雑貨を値下げしたのに続き、みそやコーヒーを二〇―三〇%引き下げた。
値下げで「粗利益率が減少し、客単価が伸びなくても客数を増やす」ことで売り上げを増やす考え。
- 中小では引き上げも メーカーの値上げに伴って果汁飲料など一部には店頭価格が上昇したり、セールの回数が減った商品はある。各社は一部利幅を削る一方で、「低価格販売に賛同してもらえるメーカーとは取引を増やす」などと交渉を続け、仕入れ値の据え置きを求めている。
中堅でも北海道のアークスや中部のバローが九月から百品目以上の店頭価格据え置きを打ち出しているが、仕入れ交渉力の弱い中小スーパーでは店頭価格の引き上げを余儀なくされるケースが目立っており、小売業の間で優勝劣敗が進む契機にもなりそうだ。
【表】大手スーパー各社の値下げの動き
| 会社名 |
内 容 |
| イオングループ |
50―150品目の特売を年末まで継続。多くは通常価格より2―4割安 |
| イトーヨーカ堂 |
月替わりの特売品目を従来より2割弱拡大する |
| ダイエー |
350品目を月替わりで選定し、15―40%値下げ |
| 西友 |
みそやコーヒーなどを長期値下げの対象に。格安の自主企画品も強化 |
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