1. ファミリー向け「ケ型商品」、訴求方法を変えて売り込む
年末年始商戦では、「ハレ型商品」を中心に売り込む。
特に「おもてなしメニュー」としての「すき焼き。シャブシャブ用」の和牛中心の売場展開を行うので、売上の多くは牛肉に寄ってしまい、売り場つくりも「国産牛肉」や「薄切り」中心に展開してしまう習慣がある。
しかし、毎日家庭に来客が来るわけではないし、近年親族で集まることも少なくなっていることから、通常「家族で食べる夕食メニュー」としてのファミリー向け「ケ型商品」の提案も忘れずに行わなければなりません。
年末年始は卸業者も休んでしまうので急遽の商品手配は難しい。
あらかじめ発注しておくことは、在庫金額や、バックルームの広さからも限界があるので、「ハレ型メニュー」を作る部位で「ケ型商品」をつくりましょう。
訴求方法を変えることで、年末商戦の買上点数をもう一品増やすことができます。
2. 訴求アイテム
在庫やロスを増やさないためにも、アイテムは別途発注しない部位を活用します。
通常、どの食品SMでは「和牛・国産牛肉セット、国産豚肉(黒豚含む)ロース、肩ロース、バラ、国産鶏肉モモ」は年末年始でも在庫を持っているので、これを利用した「ケ型メニュー」を提案する。
●訴求アイテム
- 和牛肩・モモブロック(ローストビーフ用、たたき用)
和牛は年末どの量販店も品揃えしているので、和牛を使用したローストビーフ、牛たたき用でメニュー提案する。使用部位はスライスに加工しにくい赤身部分を活用する。肩では「トウガラシ(チャックテンダー)」、モモではウチモモの「コモモ」部分を利用する。
- 国産牛「個パック」サイコロステーキ用
百貨店のギフトでは、銘柄牛のステーキなどの高額商品ばかりでなく、角山地の銘柄の牛肉を食べ比べてもらえるように、また、安く提供するために、モモ部位などを使った「個パック」のサイコロステーキのギフトなどが売れている。SMでも、国産牛肉は何種類かのブランドを取り扱うようになっている。
年末は、その取扱いブランドのすべての牛肉が売り場にあるので、それらの余剰部位を使って、サイコロステーキに商品化する。1パック1000円、2000円での提供であれば、お客様はチャレンジしてくれるはずだ。「豚しゃぶしゃぶ」で用いる、ミートセロファンなどで「個パック」に巻き込むと売り場のアクセトにもなる。
 
「ブランド牛肉サイコロステーキ「個パック」」 ブランド化した牛肉の切れ端を1.5センチの角切りにカットして1パック80gから100gに盛り付ける。価格は1パック1000円から2000円までが良く売れる。
- 豚しゃぶしゃぶ3種セット
「豚しゃぶしゃぶ3種セット」は、年末にも品揃えのある「ロース、肩ロース、バラ、モモ」から3点をセットにする。
通常の商品としてだけでなく、「おもてなしメニュー」としてでも利用できるように、3種類を1枚のミートセロファンに包み販売する。シートで包めば、空気に触れずに変色が少なくなり、水分蒸発もなくなり鮮度が保持できるようになり一石二鳥である。
  
「豚しゃぶしゃぶ 3種盛」 部位別にスライスしたブランドの豚肉を「食品シート」や「ミートセロファン」で盛り付けて巻き込 む。このときに、肉とシートの間に空気が入り込まないようにする。冷蔵庫で5日間位鮮度保持できる。
「豚しゃぶしゃぶ 3種盛」 部位は「ロース・肩ロース・バラ・モモ」から商品化する。牛肉のしゃぶしゃぶを盛り付けたアイテムを作るのもよい。
- 香草焼きチキンステーキ用
年末は「国産鶏モモ肉」を使ってバラエティーなチキンステーキ各種を提案する。
際こそ、手を出して食べてみたい「香草焼、山賊焼、スパイス焼」などに商品化して販売する。
鶏モモ肉はスネに近い部分のチマキとは反対側の、モモの大きな肉の部分のみで商品化し、味の統一をする。煮込みと違い「食感」の差も大きいので商品化する部分にこだわること。
モモ肉の、スネに近い部分は「カレー」や「鍋・煮込み」用として、商品化の区別を明確にしておくことがポイント。

「香草焼チキンステーキ」 鶏モモ肉の味付けは、香草(ハーブ)・カレーなどのパンフライ粉ばかりでなく、焼き肉用のタレなどの味付けでバラエティーに提案する。
- カレー・シチュー用角切り(牛豚鶏各種)
年末でも際まではカレーやシチューの需要もまだあるので、牛豚鶏で1.5cm角の角切りを用意する。
牛肉は「ウチモモのカブリ」部分(ヒラカワ)、豚肉はロース、肩ロースのスライスの残りを商品化、鶏肉はチキンステーキで使用しない鶏モモのチマキ側を利用する。
プロが作る「食感」を提供できるはずです。
- ベーコン・ロースハム厚切り、焼き肉用
ブロックベーコンやブロックロースハムは、年末の定番としてうず高く積まれる。
ベーコンブロックは8ミリにカットして「ステーキ・焼肉用」、ロースハムブロックも8ミリに厚切りにして、ハムステーキ・焼肉用にカットして販売する。年末は手作りの、加水や添加物の少ない良品の加工肉が量販されるので、これらを使って商品化する。
 
ベーコンブロックやロースハムブロックはこの時期に売り場に多く陳列される。特にベーコンブロックのアイテムが増えてきている。
ベーコンブロックを8ミリに厚切りにして「ステーキ」、一口サイズにカットして「焼肉」などに、商品化する。
3. 夕食メニューコーナー
売場全体のレイアウトではおもてなしメニューを中心としているので、「ハレ型メニュー」以外で「夕食メニュー」のカテゴリを作り集合陳列することで差別化を行います。
また、売場作りをしっかりしていれば、衝動買いを誘発させることができるので、売場作りは重要な要素となります。
提案を行うにはしっかりと「訴求」を行わなければ、ただの商品の一つにしか過ぎないのでお客様に気付いてくれません。
長尺POP、B5サイズプライスカード、エンドレステープなどで訴求することで「おもてなしメニュー」以外の「夕食メニュー」をしっかりとアピールする。
特にブロック関係はローストビーフや牛たたきが出来ること、チキンステーキ用もただの鶏モモ肉を販売しているのでなく、チキンステーキ・パンフライ用を販売していることをしっかりと打ち出さなければ意味を成さない。そのためには、レシピ・試食も含めて訴求することが必要となります。
メニュー提案しやすく、さらにお手ごろ価格となるため売上の中心となるのは「豚肉しゃぶしゃぶ3種セット」なので、最下段でしっかりと訴求を強化することで、買上点数をあげることができます。
商品はミートセロファンで訴求することにより見栄えがよくなるので、綺麗な商品化を心がける必要があります。
次にお手ごろ価格で簡単に「夕食メニュー」となるのが「カレー・シチュー」で、市販のカレールーのレシピにあわせた量目で販売を強化します。
「ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレー」と3種類の提案が出来るのでSKUも増え提案を増やすことができます。
また少量パックも併売して、単身世帯向けの提案もすることもポイントです。
和牛ブロックは1つのかたまりで最低300gは必要です。
和牛モモを使用すると1パック1280円前後での訴求となるが1パック単価が高くなるので、豪州産・米国産を扱っている店舗は輸入牛肉でブロックを品揃えすることで、さらに買上点数を上げることも可能となるでしょう。
ファミリーメニューレイアウト
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夕食メニュー |
| 上段 |
和牛ブロック |
| 規格 |
300g |
1280円 |
| 2段目 |
若鶏ももチキンステーキ用 |
| 規格 |
100g |
128円 |
| 3段目 |
カレー角切り |
| 規格 |
1P |
480円 |
| 下段 |
豚しゃぶ3種セット |
| 規格 |
240g |
480円 |
4. 時代のニーズに合わせた訴求を行う
最近では正月1日から営業している量販店も多く、年末に「買いだめ」をする必要がなくなった。
これによって、年末の売上は都市部を中心に年々下がり、12月の売上の中間点の折り返し日が早くなっている。
年末に買いだめをしないことによって、年末ギリギリまで通常の夕食を食べたりすることも想定しなければならりません。
また以前に比べて親戚一堂で新年の挨拶をしたり、集まる習慣も薄れてきているので、年末年始のおもてなしメニューは10年前よりも短期集中型の販売方法に切り替えなければなりません。
むしろ、「家計応援と健康」を意識したファミリー向けのメニュー提案で、顧客獲得をするのも新しい戦略となります。
加工肉においては、テリーヌやハム・焼豚ブロックの需要が年々減っているように、以前よりも少量で便利性のよいスライスされたものや、減塩・カロリーの低いものが好まれるようになってきています。
きめ細かな対応戦略でもう一品販売する要素として
- 地域の顧客にあった店独自の品揃え
- 来店客にあわせた個別対応(少量パック対応など)
- 地域の顧客との密な人間関係の構築
- 衝動買いを誘発する売場作り
などの項目をチェックリストに付け加えて、「際」の新しい売り場展開にチャレンジしてもらいたいと思います。
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