19年12月飼料と生産情報

米 ■ 牛肉相場が低迷
牛肉卸売と小売相場は、経済の先行き不透明感と豚肉、家禽の価格下落のため、低迷しているようだと11月9日のM&LW誌が報じている。豚肉(特にもも)の価格が安く、最近では鶏ブレストとウィングの価格が下がり、ボックス・ビーフ価格に影響が出ている。豚肉生産は現在まで、前年同期比3.1%も増加している。
牛肉価格の下落は、予測外にと畜頭数が多く、牛肉生産増とする枝肉が重量化していることで加速されている。
すでに利益が薄くなっているパッカーは、マーケットシェア拡大に積極的になっているようだ。
今年いっぱい、経済状況が軟弱で、豚肉、家禽の生産が増加すると見られていることで、牛肉需要には下げ圧力がかかり続けると予測されており、パッカーにとって安心材料はなさそうだ。そのうえ、2008年まで対韓輸出が伸びないと見られており、輸出需要が回復する見込みはない。
生体の販売価格が安く、飼料用穀物価格が高いため、フィードロット経営者にも安心材料はないようだ。10月の素牛価格は軟調だったが、短期的にはさらなる下落はなさそうだ。
今年のトウモロコシはすでにほぼ収穫されており、すぐに飼料価格は下がりそうにもない。
10月、2008年12月物のトウモロコシ先物価格はブッシェル当り30k以上高騰した。
フィードロット経営者はフィードロット飼育牛を約90jで販売しており、90j台中位の採算価格を下回っている。
90jは昨年夏、高価格の素牛として買われていた価格。
パッカー、年末まで苦戦続くか
周期的に見て出荷可能牛が不足する時期に入っているため、生体牛の高値が続きそうだ。パッカーは、年末までの残りの期間、ボックスビーフ価格の値上げに苦労するだろう。チョイスは10月4週は143.39ドルだったが、今後150ドルを上回るとは思えない。処理頭数が減る12月に値上がりする可能性もあるが、それには全パッカーが一斉に処理頭数を削減する必要がある
牛肉需要の増加は一時的
第3四半期、小売市場は牛肉価格が前年を上回り、売上高も伸び、牛肉需要は予想外に高かったが、年明けに向けて下がる模様だ。卸売価格も前年を上回ったが、生体牛価格をはじめ、パッカーサイドのコスト上昇を相殺するには及ばなかった。そのため、パッカーの赤字が続いている。
米国の景気が減退するなか、8月下旬以降は豚肉と鶏肉との競争が激化し、他の食肉は来年一杯は過去最高の状態が続く見込みで、最近発表されたレッドミートとガンの因果関係を指摘した報告書の影響も気掛かりだ。そのため第3四半期の好業績は来年は期待できない。需要が減退するも、パッカーが生産量を減らしていないため、11月1週のボックスビーフは、チョイスが4.44ドル、セレクトが2.21ドル値下がりし、どの部位も不振だった。
JBSスイフト社が4工場フル稼働を目指して操業している影響で、パッカーのマーケットシェア争いが続いている。同社のフル稼働生産量は日間2万500頭で、現状85〜90%の稼働率と見られる。11月中旬以降は出荷可能牛が不足し、また食品安全手順の厳格化で処理加工ラインのチェーン速度が遅くなるため、週間処理頭数は減少するだろう。

乳業大手4社08年3月期中間連結決算、雪印以外大幅減益
乳業大手4社の2008年3月期中間(2007年4月〜9月)決算がまとまったが、連結ベースで明治乳業が減収・減益、森永乳業は増収も減益、雪印乳業は増収・増益、日本ミルクコミュニティは増収も減益となった。
  飲用牛乳の消費低調や乳製品が伸び悩み等で売上高は伸び悩み、収益面は原料価格の上昇でコスト高の影響でチーズに特化している雪印以外の3社が大幅減益となっている。(単位=百万円・%・▼は減少・売上高順)


会社名 売上高 営業利益 経常利益 中間純利益
明治乳業 365、258 12、621 12、696 7、877
前中間比増減率 ▼0・3 ▼21・1 ▼20・7 ▼22・9
森永乳業 315、010 8、310 8、299 3、452
前中間比増減率 2・9 ▼7・1 ▼17・8 ▼10・5
雪印乳業 145、417 4、726 5、886 4、782
前中間比増減率 3・6 3・9 13・3 36・3
日本ミルク 114、764 1、881 2、019
前中間比増減率 1・2 ▼11・3 ▼8・8

注:日本ミルクコミュニティは、単体のみで中間純利益は発表していない。

2006年畜産産出額2兆4188億円で前年比3・5%減
農水省は、先週末16日、2006年(1〜12月)農業総産出額をまとめ公表した。それによると総産出額は8兆2、900億円で前年に比べ2・6%減少している。畜産は2兆4、188億円で全体の29・2%を占めるが、前年比3・5%減少している。また、米も前年比6・8%減しているが、野菜や果実は価格上昇から増加している。 畜産の産出額を部門別に見ると次の通り。
(1) 肉用牛は、4、601億円で全体の5・6%を占めるが、
前年に比べ生産量が減少したことで2・7%減少した。
(2) 乳用牛は、7、441億円で全体の9・0%を占めるが、
前年に比べ生乳生産量が減少したため5・0%減少した。
(3) 豚は、4、980億円で全体の6・0%を占めるが、
前年に比べ生産量は増加したものの価格が低下したため0・1%減少した。
(4) 鶏は、6、509億円で全体の7・9%を占めるが、
前年に比べ鶏卵の生産量は増加したが価格が低下したため5・5%減少している。


米国における主要畜産物の短期的な需給見通し
農畜産業振興機構の最新(11月27日号)海外駐在員情報によると、米国の酪農経営状況を次のようにレポートしている。 生産者乳価は、本年3月以降毎月、前年同月を大幅に上回る水準で推移している。生乳生産コストの指標となる生乳/飼料比(生乳1ポンド当たりの販売収入で購入可能な酪農向け飼料の重量)は、本年7月、2006年初頭以来久方ぶりに3・00水準を上回り、その後4カ月連続でこの水準を維持している。米国の酪農経営は、この比率が2・50水準を下回った場合、赤字経営に転落するとされているが、2007年初頭以降、乳価が飼料コストを上回る速度で上昇したことから、黒字経営を確保しているとされている。また、生産コストは地域によって違いはあるものの、飼料の確保の点で優位性のあるコーンベルト地域を筆頭に、すべての主要な生産地域を通じて、収益性の改善が見られるとしている。
一方、昨年来の飼料・エネルギーコストの上昇により、酪農経営の損益分岐点価格は、生乳100ポンド当たり2・50〜3・00ドル(1キログラム当たり6・1円〜7・3円:1ドル=111円)程度上昇している。今後、クラス3乳価(連邦ミルク・マーケティング・オーダー(FMMO)制度におけるチーズ・ホエイ向け乳価)の低下に伴う生産者乳価の下落が見込まれるため、生乳/飼料比は、2008年中頃まで、2・50〜3・00の水準へ低下するものの、酪農経営は、当面の間、一定水準の収益を確保するものとしている。

配合飼料安定基金の異常補填財源400億円弱に減少か
配合飼料価格は、来年1〜3月期にも値上げが予想される情勢になっているが、配合飼料価格安定基金の補填財源不足・枯渇が深刻になってきている。通常基金補填財源は、既に今期10〜12月補填原資が無く借入により補填を実施しなければならない事態になっているが、国の助成が入っている異常補填財源も余裕がなくなり財源難に陥る状況が進んでおり積立強化の対策が必要になっている。 昨年来の配合飼料価格値上げで異常基金の発動は、今年1〜3月期でトン当たり1、860円で98億43百万円余、4〜6月期でトン当たり3、829円で約214億84百万円、そして7〜9月期にもトン当たり3、097円で約165億75百万円の補填額になると予想され、この間の異常基金補填総額は479億02百万円となりそう。このため、異常基金の補填財源は9月末で380億円余になると推定される状況になっている。昨年度末の財源は900億円余になっていただけに、連続した補填交付で異常補填財源も少なくなってきている

「減産」の必要性を再認識 大手生産者も理解
 (社)日本養鶏協会と日本鶏卵生産者協会は、飼料価格や生産資材が高騰する中で、卵価が低迷している鶏卵需給の現状を改善するため、11月19日に東京で50万羽以上の大手生産者を招き、最近の需給実態を説明し、自主的・積極的な繰り上げ淘汰などが必要との理解が深まった。
 配合飼料価格や生産資材の高騰で、鶏卵コストが30円近く上昇しているが、卵価は一向に上昇しないため、生産者は当面の資金対応を含めて経営危機に直面している。しかも、配合飼料価格は、来年1月以降も値上げされる見通しが強まっており、「このままでは大規模な倒産が続出する」との声が聞かれる。
 今年の鶏卵需給については、年当初から過剰気味に推移するのではないかと危惧されていた。農水省は3月にまとめた鶏卵生産指針で、コストに見合う卵価を期待するなら「減産」が必要と指摘していたほか、日本鶏卵生産者協会は5月にまとめた鶏卵需給見通しで、「需要に見合った生産」の必要性を強調し、8月には日本養鶏協会と連名で生産者向けパンフレットを作成し、『このままでは倒産は必至! 緊急に鶏卵需給を安定させることが求められる』との緊急提言を行なった。さらに全農たまごも、6月に続いて10月にも、取引先の生産者に「需給に見合った生産への協力」を要請し、業界全体が鶏卵需給の改善を期待してきた。例年であれば上昇する11月に入っても卵価は一向に回復する気配が見られないため、「このままでは本当に業界全体が共倒れしかねない」との危機感が強まり、緊急に生産者自らが自主的に繰り上げ淘汰を実施する以外にないとの認識が高まってきた。19日に東京で開かれた鶏卵需給問題対策緊急会議には、50万羽以上の大手生産者36人が参加。日本鶏卵生産者協会や全農たまごから、最近の鶏卵需給実態を説明し、需給の回復の必要性を強調、大手生産者の自主的で、積極的な理解・協力が必要であるとした。
 出席した生産者からは、「これまで、関東から西に卵が流通するなど聞いたことがない。早く正常化できるようにしなければならない」「すでに1〜2か月の繰り上げ淘汰を実施している」「議論の余地なく減羽すべき」「増やした人は売り場があるから増やしたと言いたいだろうが、それぞれがそう言っていては前に進まない。減らす時にはまず余った地域が減らし、次にその他の地域が減らすべき」などの意見が出され、需給の改善が急務であることが共通認識になった。
 生産者団体では、需給改善へ、大手生産者の自主的で積極的な理解・協力が得られるとの認識から、さらに全国の生産者に自主的な繰り上げ淘汰などによる需給改善への必要性と理解・協力を啓発していくことにしている。

18年の養鶏産出額は6千億円台 鶏卵3943億円、食鶏2563億円
 農林水産省は11月16日、平成18年の農業総産出額(概算)をまとめた。
 総産出額は8兆2900億円で前年を2.6%下回った。野菜や果実は価格の上昇などで増加したものの、米や乳用牛・養鶏などの畜産は、価格の低下などで産出額が減少したことによる。
 畜産部門の産出額は、前年を3.5%下回る2兆4188億円(全体の構成比は29.2%)。
 畜種別では、養鶏の産出額は6509億円(構成比7.9%)で、前年に比べ5.5%減少した。このうち、鶏卵は3943億円(同4.8%)で、前年を9.3%下回った。生産量はわずかに増加したものの、価格の低下によって減少した。食鶏(ブロイラーと成鶏)は2563億円(同3.1%)で、前年を0.8%上回った。ブロイラーが生産量、価格ともわずかに増加した。このほか、肉用牛の産出額は生産量が減少したことなどから4601億円(構成比5.6%)で前年比2.7%減。乳用牛は生産量の減少に加え価格が低下したため7441億円(構成比9.0%)で同5.0%減。豚は生産量が増加したものの価格が低下したため4980億円(構成比6.0%)で同0.1%減であった

日本養鶏協会等卵価基金の補填基準価格引き上げを要請
日本養鶏協会と日本鶏卵生産者協会は、先週22日、農水省に卵価安定基金の補填基準価格の期中引き上げを要請した。
  飼料価格上昇で鶏卵生産コストが上昇している中で、卵価低迷が続き採卵養鶏の採算割れでの経営悪化が進んでいることから卵価基金の補填対象となる基準価を現行のキロ当たり166円を30円引き上げて196円にするよう要請したもの

今後の卵価50万羽以上大手生産者の早期繰上淘汰次第か
鶏卵相場は、西高東低傾向で東京市場はMサイズ平均で180円(キロ当たり)と低迷している。今日(30日)卵価は保合いであるので11月のJA全農たまご・東京平均値は175円で前年同月の208円に対し33円下げ、16%安となる。飼料費上昇であるにも関わらず「生産コスト高に関係の無い厳しい鶏卵相場が続いている。」(関東荷受筋)としているが、一部大手生産者の鶏卵販売価格安が年内一杯決まっているとも言われ12月卵価の見通しも良くない。こうした中で今月19日、日本養鶏協会と日本鶏卵生産者協会は、低迷する鶏卵需給の現状を改善するため、東京で50万羽以上の大手生産者を集め情勢を討議、自主的・積極的な繰上淘汰を実施することが必要との認識を深めたとしている。当日開かれた鶏卵需給問題対策緊急会議には、大手鶏卵生産者36名が出席、最近の鶏卵需給実態の報告を受け、大手生産者が自主的で積極的な早期の繰上淘汰で需給の改善を図ることが急務であるとの共通の認識になった模様。ただ、具体的にどう淘汰を実施していくかは、独禁法との絡みからも難しい問題もあり、あくまでも自主的に減羽を図る方向で鶏卵の減産を実現して需給調整に持って行くことが求められるようだ。そのため、早期繰上淘汰が実際にどう効果が出てくるか不透明で疑心暗鬼な面もあり、来年1月の配合飼料価格の更なる値上げと年明け卵価大幅下げでの採卵鶏経営の更なる情勢悪化が予想される中で、先行き不安が強まっている。

ノンGMOコーン確保来年度は一段と難しい環境へ
来年度のノンGMOとうもろこしの確保に商社筋は苦慮している。とうもろこし市況の上昇で米国農民はプレミアムをもらってもノンGMOとうもろこしを生産する価値を見いださなくなりつつある。現状では来年度のノンGMOとうもろこしを確保するには契約栽培が必要と見られ、契約栽培をするには農民に100セント程度のプレミアムを支払う必要があり、これにIPハンドリング費用が加わると、C&Fプレミアムは通常の3YCとうもろこしより125〜130セント上乗せする必要もあるとしている。また、ノンGMOとうもろこし確保には国内到着後のIPハンドリング費用もかかることを考えると、費用対効果の面で問題も出現しそうである。 また、米国大手種子メーカー筋で来年度からノンGMO種子の取り扱いを止める動きも出てきており、対応が益々難しくなって来ている様だ。

EU穀物輸入関税一部を除き撤廃へ
EU欧州委員会の農業担当委員は、世界及びEU域内の穀物がタイト化し、価格が高騰しているため、オーツ麦を除く穀物の輸入関税を来年6月30日まで撤廃することをEU農相理事会に提案したと発表した。オーツ麦はカナダの生産量が過去最高になる等供給不足になっていないことを関税据え置きの理由としているが、軟質小麦価格などは四月からほぼ倍に高騰しているためとしている。 07年度の域内の穀物生産は、干ばつの影響で前年比3・5%減少したと見られ、域内穀物在庫が低水準になったことに対応するためとし、今回の提案は12月中旬に予定されているEU農相理事会を経て実施される見通し。

10月と畜頭数、前年比で豚1・0%増・牛4・9%増
農水省大臣官房統計部は、先週22日、今年10月分の食肉流通統計を公表した。10月の全国牛枝肉取引状況は、と畜頭数で前年同月比4・9%増と増加、卸売価格は東京・大阪市場の省令でそれぞれ1、121円及び1、239円で前月比で東京0・7%安、大阪でも0・2%下げとなった。また、前年同月比では東京で11・2%安、大阪も6・4%安とかなり下げた。 また、豚枝肉省令価格は、東京市場で476円と前年同月比17・8%高と上げたが、前月比では9・3%安と下げた。大阪市場は498円で前年比18・3%高、前月比では14・4%安となった。
  当月の豚と畜頭数は、前年同月比で1・0%増の146万7、893頭。また、成牛のと畜頭数は10万8、626頭で前年比4・7%増であった。内訳を見ると、和牛が3万8、305頭で前年同月比2・5%増、乳用牛は前年比で5・5%増の6万8、342頭。その他の牛が前年比25・0%増の大幅増で1、979頭になった。

06年度の食品廃棄物等発生量1135万2千トン飼料化37%
農水省は、今週20日、2006年度における食品産業の再生利用の状況をまとめ公表した。食品廃棄物等の年間発生量は、前年比0・1%減、実数で1万トン減少の1、135万2千トンになったが、その再生利用率は食品産業全体で59%と前年度並みとなっている。 これを業種別にみると、食品製造業が494万7千トンで全体の44%を占め、次いで外食産業が304万2千トンで27%、食品小売業が262万トンで23%、食品卸売業が74万3千トンと7%の割合となっている。また、再生利用率は、食品製造業が86%と最も高く、次いで食品卸売業が68%、食品小売業で40%、外食産業は31%にとどまっている。
  また、再生利用の用途は、食品産業全体では、肥料化が39%と最も高く、次いで飼料化の37%になっている。業種別にみると、食品製造業で飼料化が45%で高く、肥料化の40%を上回っている。食品卸売業は、飼料化及び肥料化がそれぞれ41%と同率、食品小売業は、肥料化が42%で飼料化の23%を上回
っている。なお、食品循環資源として再生利用に取り組んでいる事業所は、食品産業全体で38%となっており、業種別では食品製造業が58%と最も高く、食品卸売業で29%、食品小売業は39%、外食産業で37%になっている。

07度上半期配混合飼料生産量前年比0・3%増に
今年度上半期(07年4〜9月)配混合飼料生産は、辛うじて前年同期生産を上回る1、186万9、639トンで前年同期に比べ0・3%増、実数にして4万1、318トン増となった。下期は厳しい状況で飼料価格上昇で国内畜産が苦境に立っているだけに生産減は避けられそうもなく年間通じて2、400万トン台を維持出来るか微妙になっている。
  配合飼料価格は、10〜12月期は小幅値下げとなったが来年1〜3月期では現状の原料情勢からして値上げが確実な状況となっており、配合飼料価格安定基金の補填が実施されても実質値上げは確定している。このため、昨年10月以降連続的に値上げされてきた価格は大きく上昇している状況が更に進むことになり、国内畜産物相場が引き上がらないと畜産生産者は厳しい経営を強いられることになる。そのため飼養頭羽数の削減・縮小の自衛策を講じることが予想される状況にあり、飼料需要の後退が予想される

豪州NSW州でバイオ燃料義務化、飼料穀物に影響も
農畜産業振興機構の最新(11月20日号)海外駐在員情報によると、豪州NSW州でバイオ燃料の義務化が始まった、として次のようにレポートしている。豪州のニューサウスウェールズ(NSW)州では、他州に先駆けて今年10月1日から新たに州内の一次卸売り業者から販売、また州内へ供給されるガソリンに対し、総量(四半期毎)の2%をエタノールとする内容を盛り込んだ「バイオ燃料法:Biofuel (Ethanol Content) Act 二〇〇七」が施行された。一方で、干ばつにより2007/08年度の穀物生産の大幅な減少が見込まれる中で、バイオエタノールの原料として穀物利用の拡大が見込まれており、飼料穀物価格の上昇に悩む肉畜生産者にとっては、大きな悩みの種が増えることになった。

「新版 特用家畜ハンドブック」を刊行−畜産技術協会
畜産技術協会は、このほど「新版 特用家畜ハンドブック」を刊行した。同書では、乳、肉、卵、蜂蜜、毛皮などの生産を目的とする家畜や家きん、コンパニオン動物やペットとして飼育される動物や鳥類、実験動物など35種類以上を特用家畜として取り上げ、その産業の規模、主要品種、飼育技術、生産物の用途などについて分かりやすく解説している。記述は文献的知識だけでなく、体験に裏打ちされているところが多く、内容に厚みがあるのが特徴。A5判、360ページ、オールカラー、本体価格3、500円(送料500円)。問い合わせは同協会、電話03(3836)2310へ

生産調整 飼料米に重点支援/自民が論点整理 補正で予算確保へ
自民党は14日の農業基本政策小委員会で、米政策と品目横断的経営安定対策の見直しをめぐる政府との調整状況を「論点整理」としてまとめた。飼料用米など非主食用米への支援策を柱とした生産調整実施者メリットや、品目横断対策への移行に伴う麦やテンサイでの手取り減少問題への対応などを盛り込んだ。必要な財源は2007年度補正予算での確保を目指す。同対策の加入要件の特例として、地域水田農業推進協議会による「特認」を設ける方向で政府と調整する

今年7〜9月乳用種肥育経営1頭7800円赤字、和牛も所得減
農畜産業振興機構は、今週明け5日、今年度7〜9月の肉用牛肥育経営安定対策事業に係わる推定所得の算定結果を出し発表したが、乳用種が赤字になるなど飼料費上昇で肉専用種及び交雑種も前年同期に比べ大幅所得ダウンとなっている。
  今年7〜9月の肉用肥育生産者の推定粗収益は、肉専用種で1頭99万0、550円で前年同期に比べ5、538円上回っているが、推定生産費が1頭82万1、710円と前年比4%増、3万1、514円上昇したため1頭当たりの所得は16万8、840円と前年比13・3%減となった。
  また、交雑種の1頭当たり粗収益は56万3、376円で前年比3・2%減と減ったほか、推定生産費が前年比6・7%アップ(3万3、563円)したため、推定所得は1頭当たり3万2、102円と前年同期の8万4、467円に比べ62・0%減少となっている。更に、乳用種は1頭当たり33万2、499円の粗収益で前年同期に比べると6・2%減と落ちた。推定生産費は34万0、302円と前年比8・6%上昇(2万7、023円)したため推定所得は7、803円の赤字の損失となっている。乳用種肥育経営は、家族労働費や自己資本利子などを除いた生産費を下回る1頭当たりの売上げになる厳しい状況になっている

日ハム、9月中間、初の最終赤字22億円、豪食肉事業の採算悪化
日本ハムは二日、二〇〇七年九月中間期の連結最終損益(米国会計基準)が二十二億円の赤字(前年同期は二十五億円の黒字)になったようだと発表した。最終赤字となるのは、中間期と通期をあわせて初めて。豪州での食肉事業の採算悪化やハム・ソーセージなどの主原料になる輸入豚肉の価格高騰が響いた。
 子会社が展開する豪州の養豚事業の収益向上が期待できなくなったとして、同事業の固定資産の減損損失二十四億円を計上したことが最終赤字になった最大の要因。これとは別に子会社の転籍者募集に伴う費用三十一億円も特別損失として計上した。 売上高は四%増の五千六十四億円と予想を百十四億円上回った。豚肉や鶏肉の相場が堅調に推移した。 営業利益は予想を二十四億円下回り、二%増の六十億円だった

07/08米大豆需給予想、期末在庫率7・09%に下がる
米農務省は、先週末9日(現地)米穀物需給予想を発表したが、そのうち米大豆の需給状況は次の通り。
  07/08年産需給は、前回(10月12日)と比べ作付面積、収穫面積は変わらずであったが、イールドは41・3ブッシェルと0・1ブッシェル下げた。このため生産は25億94百万ブッシェルと前回比4百万ブッシェル減少した。期初在庫が変わらずの5億73百万ブッシェルで生産を含めた総供給量は31億73百万ブッシェルに減少した。一方、需要面は圧搾が18億25百万ブッシェルで前回比変わらず、輸出も9億75百万ブッシェルと前回比変わらず、種子が1百万ブッシェル増の86百万ブッシェルになりその他を含め総需要は29億63百万ブッシェルと1百万ブッシェル増となった。このため期末在庫予想は2億10百万ブッシェルと前回比5百万ブッシェル減少した。期末在庫率は7・09%に前回比0・17ポイント減少する

米国バイオディーゼル大豆油価格高騰で苦境へ
米国のバイオディーゼル業界は、シカゴ大豆油定期が約定新高値を連日更新するなど高騰していることで原料高による採算悪化を招いている。米国のバイオディーゼルは動・植物油脂で生産されるが、85〜90%は大豆油を原料としているだけに原料高が経営を直撃している。このため、一部小規模工場では操業停止に追い込まれる動きや同業界への投資資金の引き上げの動きも出現している。エタノール業界も先に原料とうもろこし価格の高騰で採算悪化に追い込まれたが、最近はエタノール価格の上昇で若干改善している。バイオ燃料ブームも急激な拡大で原料価格を刺激し高騰させているという副作用も多くなっている様だ。

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