日本ハムが9月1日から平均10%値上げへ
日本ハムは9月1日から、家庭用ならびに業務用のハムソーと加工食品を対象に納品価格の変更と規格改定を実施する。値上げ幅は7〜15%で平均10%。家庭用はほぼ全品を対象とし、このうち80%が規格変更になる。
昨年6月にも値上げしたが、その後も豚肉をはじめ他の食肉価格も上昇し、原油価格やチーズ、植物油などの副原料価格が高騰。製造・販売面で効率化策を講じているものの、中長期的にはバイオエタノール需要の増加による飼料価格など、食糧資源の高騰が世界的な規模で広がっていることから、企業内努力では限界にきているとし、今回の値上げ措置となった
伊でパスタ高騰の恐れ=温暖化などで小麦不足−英BBC
英BBC放送は10日、パスタの本場イタリアで代表的原料であるデュラム小麦が不足し、スパゲティなどの価格が高騰する恐れがあると報じた。地球温暖化やバイオ燃料への転用増加が背景という。
イタリアは現在、パスタ生産用のデュラム小麦のうち40%を海外から輸入。大半はカナダ、シリア両国から調達しているが、カナダではエタノール製造用として小麦の使用量が増加。地中海沿岸の生産地帯では、温暖化が原因とみられる気候変動で生産量が減っている。
BBCは、イタリアのパスタ製品価格が今秋までに20%上昇すると予測しており、パスタ好きが多い日本への影響も懸念される。
バイオ燃料への農産物需要が世界の農産物市場を激変させる
バイテク情報普及協会は、5日午後2時より都内で第12回メディアセミナーを開催した。今回のテーマは「国産バイオ燃料の本格導入に向けて」と題して、元三井物産取締役食料総括部長でシカゴの三井グレイン社長を歴任して現在、東京農業大学客員教授の白岩宏氏が講演した。
白岩氏は、世界の食料・農業を巡る大きな変化で新しい時代が始まったと述べる中で、その変動・課題は(1)気候変動、(2)世界人口の増加トレンド、(3)エネルギー需要の増大、(4)市場開放の流れ、(5)自然に関わる農業問題、及び(6)水問題の顕在化としてまとめられとして、世界の環境をはじめとする課題を説明した。
特に米国でのエタノール生産急拡大によるとうもろこし価格の高騰の背景を詳しく説明する中で、農産物市場の変化が(1)買い手市場から売り手市場になってきたこと、(2)遺伝子組み換え等の農業分野での技術革新、更に(3)グローバルな原料調達がリスクのグローバル化を招いて複雑になっていると指摘して今後の展開の変化や変動の方向を解説した。
また、白岩氏は米国のバイオエタノールの現状と今後の展開や、ブラジルやEUの状況について解説した上で、日本のバイオ燃料の現状について報告したが、課題も多く「農業者・農村のメリットを強調することが必要で、意識改革が重要だ。」と訴えた。各国とも自国資源の有効活用を第一と考えていることや、日本の主要資源は水田であり連作可能な水稲がベストで転作は限界であると語った。そして「国民全ての意識改革が課題であり、世界全体の流れと共に歩み、孤立した政策を選択しないことが必要だ」と強調した。
「値上げ続々」の背景にある世界的食糧危機
食品の値上げのニュースがひきもきらない。主な原因は4つ。ひとつはバイオエタノール。原料となるトウモロコシの急騰→家畜の餌が高騰→肉や乳製品が値上げ。あるいは大豆やオレンジなどの農家が、儲かるからとトウモロコシ畑に転作→大豆やオレンジが高騰といったケース。また、BRICsの影響も大きい。典型例はマグロ。中国の中産階級の増加→健康食への注目で寿司や刺身が人気に。さらに原油エネルギー高騰の影響も。海上輸送費のアップ→コストアップで製品の価格もアップ。そして密輸や乱獲問題。カニやウナギはこれ。節度を守ってほしいという世界から日本への意思表示だ。 しかし、値上げ問題は、実は最近に始まった話ではない。ちょっと調べてみると、もう何年も前から「また値上げ」のニュースが躍っていた。それもそのはず、そもそも世界の食糧は、かなり逼迫しているのだ。FAO(国連食糧農業機関)は、穀物在庫率の最低安全水準を17%〜18%に置いているが、世界の穀物需給は消費量が生産量を上回り、戦後最低レベルの16.4%になった。これは、世界的な食糧危機といわれた1970年代の水準なのだ。
世界の人口は今、急増している。62億人の地球人口は、70年代からほぼ倍の数字。そして2050年には、今の1.5倍の89億人に達するといわれている。ところが、地球上の穀物の作付け面積は、ここ30年ほとんど変わっていない。取れる穀物量は増えていないのである。人口がさらに増える2030年には、中国だけでも6億人から10億人分の穀物が足りなくなるという予測もある。そしてここに環境問題が追い打ちをかける。砂漠化、温度上昇、豪雨、干ばつ…。値上がりは当然、なのだ。 世界規模の食糧在庫不足が、すぐに解消される見込みは少ないだろう。加えて日本の食糧自給率は世界最低レベルにある。値上げが困るのは事実だが、こうした世界の厳しい食糧事情も、知っておかなければならない事実なのである。
農水省、第2回飼料高騰等の推進協議会を開催
飼料価格高騰で苦しい状況に追い込まれている畜産の現況を消費者等に理解してもらい対応を考える「飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への理解醸成のための推進協議会」の第2回会議が、先週末20日、都内で開催された。
協議会では、農水省生産局畜産部の本川畜産部長が「食料を巡る報道が多くなって関心が高まっている。シカゴはここえきて下がってきたが依然として高値圏で補填があるが飼料価格は高い。畜産生産者が再生産出来る環境を整えることが大切だ。」との挨拶があった後、農水省から最近の畜産をめぐる情勢についての説明があった。農水省は、配合飼料価格の上昇分を小売価格に反映した場合は2〜7%程度の小売価格アップが必要との試算を示し、畜産加工・販売・流通及び消費者への理解を求めることが必要になっていることを強調した。そのために同省では、畜産生産者のコスト吸収が難しい現状を訴えるパンフレットを作成することを提案、試案を示した。このパンフは、とうもろこし価格が上昇して飼料代が高く生産コストが上昇している現状を訴え、畜産経営が困難になっていることへの理解を求める内容になっている。委員の中で討議されたが、もっと分かり易く、簡潔に生産者の苦境を訴えるべき、国産の安全安心の畜産物を守り育てる意義を訴えるべき等の意見が出され、8月にも再検討して作成・配布する方向になった。
その後、飼料価格上昇に伴う各団体の対応・対策として、日本養豚協会の志澤副会長、全農の八幡畜産生産部長及び日本飼料工業会の村井会長が、それぞれの立場から飼料価格の現状と上昇に対応する対策等について報告があった。
志澤副会長は、エサ代がキロ45円なので13倍の585円が枝肉価格でないと再生産が出来ない。配合飼料価格が下がる可能性は無いと考えるからエコフィード、飼料米など新しい飼料体系を導入して対策を探っているとしていた。
また、八幡部長は、グループを上げて取組を行っているとして、配合飼料価格上昇対策として製造・物流対策、畜種別生産性向上対策、畜産物販売価格向上対策を行うと共に、飼料原料安定供給対策として米国内での安定集荷や輸入産地多元化、DDGS、飼料用麦などとうもろこし依存度の低減策を説明した。 村井会長は、商系配合飼料メーカーの立場から、この間の工場合理化・効率化の対応や製造経費、物流経費削減の方向、使用原料の多様化に取り組んでいる現状や配合飼料価格安定基金の対応、飼料安全性の確保などの課題について発言、報告した
ノンGMOコーンプレミアム高騰で一部生協も取扱中止の動き
ノンGMOとうもろこしの確保が一段と難しくなっている。米国とうもろこし産地も今年度のGMO植え付け比率が7割を超えてきてこともあり商社筋も今後は契約栽培などを強化しないと確保は一段と難しくなるとしている。このため、ノンGMOとうもろこしのプレミアムも上昇する気配にある。一部では新穀では通常のとうもろこしより80セント程度高いプレミアムを支払わなくては買えないとも言われている。 現状では、畜産物になった時のノンGMOプレミアムは余りないとも言われる。今後、年を追う毎にプレミアム上昇が予想されるだけにプレミアム畜産物として売れなければ成り立たなくなる。一部、九州地区の生協筋も10月以降(新穀後)ノンGMOにこだわらないことを決めたとも言われている。早晩ノンGMOとうもろこしは死語になるのかも知れない
「中国発食糧危機」が韓国に与える影響
中国ほど豚肉をよく食べる国はない。大抵の中国料理には豚肉が入っている。しかし中国では最近、その豚肉の値段が跳ね上がっている。1年で29%も値上がりし、タマゴの値段も31%上がった。消費者物価全体は3%上がったが、食品の値段は7%、中でも肉の値段は18%値上がりした。温家宝首相は5月27日、ある豚肉の売場を視察した際、「食品の値上げは社会不安を引き起こす恐れがある」と言った。実際に1989年の天安門事件で、一般市民がデモに加わった要因の1つは物価不安だった。
中国で豚肉が値上がりしている背景には2つの原因がある。1つは世界的なエタノール・ブームだ。「地球温暖化を防ぎ、原油高を乗り切るバイオ燃料」としてトウモロコシからエタノールを作り、ガソリンの代わりに自動車の燃料として使うのだ。米国ではトウモロコシの20‐25%がエタノールの原料になっている。それによりトウモロコシが品薄になっていることから、米国のトウモロコシ価格は半年で70%も値上がりした。そしてその余波が全世界に広がりつつある。中国では昨年トウモロコシが豊作だったが、価格はここ9カ月間で30%も上がった。豚はトウモロコシで作った飼料を食べて育つ。従って、豚肉の値段も上がっているというわけだ。
中国の豚肉が高騰しているもう1つ原因は中国の所得水準が高くなるにつれ、中国人の食生活が植物性から動物性に変化しているということだ。85年は1人当たりの年間食肉消費量が20キロだったが、2000年には50キロに増えた。
米の環境問題研究所「ワールド・ウォッチ研究所」で所長を務めたレスター・ブラウン氏は95年、著書『だれが中国を養うのか?‐迫りくる食糧危機の時代』(原題:“Who will feed China”)を出版した。ブラウン氏によると、牛肉1キロを生産するのに穀物飼料7キロが必要になるという。7人が食べられる分量の穀物で家畜を飼い、その肉を食べてしまえば1人分にしかならないということだ。
ブラウン氏は「中国に端を発する食糧危機が必ず来る」とみている。トウモロコシや豆で家畜を飼えば、トウモロコシと豆に含まれるエネルギーのほとんどは、家畜が歩き回り、呼吸し、排泄する過程で失われる。生物学者は「光合成を行う植物→草食動物→肉食動物と、食物連鎖が一段階上がるたびにエネルギーは90%以上失われる」と説明する。牛や豚が摂る栄養のうち、筋肉・骨・肉に行くのは10%にも満たないそうだ。家畜は植物性の栄養を動物性タンパク質に変える機械とも言えるが、この機械はとても効率が悪い。中国人の食生活が効率の悪い肉類中心になれば、その分だけ食糧消費は増加する。要するに、中国には今「エタノール・ブームによるトウモロコシ不足」「食生活の変化による穀物消費増加」という2つの問題を抱えているのだ。そして、そこから脱するのは容易でない。
中国は産業化・都市化が盛んな国だ。田畑が次々と消え、農業に携わる人も徐々に減っている。そして中国は世界で最も水を貴重とする国の1つだ。黄河は70年代以降、時折水の流れが途切れる「断流」を繰り返している。砂漠化により不毛の地も増えている。穀物の生産量を画期的に増やすには難しい条件下にあるのだ。
今や、世界の人口の5人に1人は中国人だ。中国の食糧難は中国だけの問題ではない。連鎖的な穀物危機は全世界に広がる可能性がある。韓国は穀物飼料のほとんどを輸入に頼っているため、穀物需給に神経を尖らせざるを得ない。韓国に輸入される飼料用トウモロコシの値段は昨春1トン当たり平均136ドル(約1万6755円)だったが、今春は182ドル(約2万2422円)になった。1年で34%値上がりしたことになる。中国の穀物状況は「対岸の火事」ではないのだ。
中国政府 食料が原料のバイオエタノール生産を規制
食糧安保優先、物価上昇抑制の狙いも
中国国務院(内閣に相当)は、トウモロコシなどの食料を原料とするガソリン代替燃料、バイオエタノールの新規プロジェクトを中止する方針を決めた。世界第2位の石油消費国の中国は、石油輸入への依存度を引き下げるためバイオエタノールを推進してきたが、トウモロコシの需給逼迫(ひっぱく)で食料の安定供給をおびやかすと判断した。すでにトウモロコシを原料とする飼料価格の上昇で豚肉も値上がりしており、インフレを抑制する狙いもある。
新華社通信(電子版)などによると、中国政府はバイオエタノールの新規プロジェクトを凍結したほか、政府の認可を受ける生産会社4社による工場建設も見直す。ただ、食料以外のキャッサバや植物茎などを利用したエタノール開発は継続する。このほか「主食ではないため影響が軽微」との理由でサトウキビ原料のエタノール開発も例外的に認められた。
急速なモータリゼーション(車社会化)などを背景に、2006年の原油消費に占める輸入依存度は48%に達し、今年は50%を超えることが確実視されている。中国政府はバイオエタノールを石油依存度引き下げに向けた有力手段と位置づけ、バイオエタノールのガソリン混合率を10%とする「E10」の普及を進めてきた。
生産は政府認可を持つ吉林燃料乙醇、黒龍江華潤酒精など4社が独占し、06年の生産量は前年比59・8%増の約130万トンに上った。しかし、政府の補助金や世界的なバイオエタノールブームに乗じて新プラント建設が急増。無認可プロジェクトが乱立するなど、政府が生産を統制できない状況となり、このまま放置できないと判断した。 また、トウモロコシ価格の上昇は、飼料や豚肉価格も押し上げている。昨年は1・5%にとどまっていた中国の消費者物価上昇率は、今年3月以降上昇し、5月の上昇率は3・4%と中国人民銀行が「適切なレンジ」の上限としている3%を上回った。インフレは胡錦濤政権の足元を脅かしかねず、今回の規制によって物価の安定も狙った。
中国のバイオエタノール開発は、トウモロコシの過剰在庫が財政を圧迫した1990年代にさかのぼる。最近では東北地方の豊富なトウモロコシを活用することで農家の所得向上と、国策である東北経済振興につながる一石二鳥の政策だった。 トウモロコシは豚肉など肉類の国内消費が増えて需給が逼迫したため「中国国内の価格が小麦を上回り、今年から来年にかけ輸入国に転じる可能性がある」(丸紅経済研究所の柴田明夫所長)との予測も出ている。
中国では食生活が多様化して小麦や大豆などの輸入が増えており、穀物全体ではすでに純輸入国に転じた可能性もある。
07/08米大豆需給予想、期末在庫2億45百万BUに減少
米農務省は、先週12日(現地)米穀物需給予想を発表したが、そのうち米大豆の需給状況は次の通り。
07/08年産需給は、前回(6月11日)と比べ作付面積が300万エーカー減少して6、410万エーカーになり、収穫面積が280万エーカー減の6、330万エーカーに減った。イールドは41・5ブッシェルが変わらなかったが、生産は26億25百万ブッシェルと前回比1億20百万ブッシェル減った。供給面では生産減から32億29百万ブッシェルに減少した。一方、需要面は圧搾が10百万ブッシェル増の18億ブッシェルに増えたが、輸出が60百万ブッシェルも減少させる10億20百万ブッシェルに減少予想としたため総需要は29億
85百万ブッシェルに前回比54百万ブッシェル減少した。このため期末在庫予想は2億45百万ブッシェルと前回比75百万ブッシェル減と3億を割り、期末在庫率は8・21%に前回比2・32ポイント減少した。
7月クロップレポート新穀期末在庫前回比5億BU増加
米農務省は、7月のクロップレポートを発表した。とうもろこしの生産量はイールドは据え置いたが作付面積が240万エーカー増加し9、290万エーカーまで拡大したことで128億4、000万ブッシェル(3億26百万トン)と史上最高を更新する数字となった。 06/07年度は、需要面では旧穀の国内飼料需要と輸出を共に下方修正し合計1億5、000万ブッシェル減少したため、この分が旧穀期末在庫に上乗せされたため11億3、700万ブッシェルと大台を回復し在庫率も10・0%と大台乗せとなった。この期末在庫増(新穀の期初在庫)と生産量の増加で新穀の総供給量は前回予想より、実に5億3、000万ブッシェル増加となる。07/08年度新穀需要は輸出需要を2、500万ブッシェル前回より上方修正したため、期末在庫は15億0、200万ブッシェル(期末在庫率12・0%)まで増加する。これは事前予想平均の14億1、800万ブッシェルを上回る
世界の粗粒穀物需給大幅緩和予想
2007/08年度の世界の粗粒穀物需給は、米国産とうもろこしの生産増や中国での生産が200万トンの上方修正等で同年度の期末在庫が一気に先月(6月予想)1、576万トン増加し、期末在庫は1億3、720万9、000トンと増加し期末在庫率は12・96%(前回予想11・46%)に大幅需給が緩和している。
コショウ相場、上昇基調続く 世界的供給不足と需要増で投機的な動き活発化も
コショウの原料価格が上昇を続けている。直近では3月以降、国際的に相場が急騰、5月積み分は3月分と比較してマレーシア産、インドネシア産ともに24〜25%の上昇(ヴォークストレーディング調べ)。6月積み分は新物の収穫が始まったこともあり、相場は落ち着きを取り戻しつつあるが、今後年末にかけての相場価格も上昇基調で推移するとの予測は強い。コショウの価格は昨年5〜6月以降、上昇を続けており、比較的安かった一昨年夏場と比較すると相場はブラックで約2.4倍、ホワイトで約2倍となっている。このため、原料メーカーは価格改定の動きを進めているが、まだ浸透しているとは言い難い。今後の原料相場も高値推移が予測されることから、年末に向けたコショウの価格改定交渉が注目される。
飼料基金の補てん7650円 生産者の実質負担は約1758円増
配合飼料価格の7〜9月期の値上げに伴う飼料基金からの補てん額が注目されていたが、飼料3基金はトン当たり7650円の補てんを決めた。これにより、生産者の実質負担は前期(4〜6月期)に比べトン1758円増となる。7〜9月期の配合飼料価格については、6月20〜21日にかけて全農や日鶏連、全酪連、商系8社がそれぞれ全畜種総平均でトン当たり1100円〜1500円の値上げを発表した。
飼料基金からの補てんは、19年度(19年4月)から各社の平均改定額に基づいて計算することになり、専門農協系の(社)全国畜産配合飼料価格安定基金は26日、全農系の(社)全国配合飼料供給安定基金は28日、商系(日本飼料工業会)の(社)全日本配合飼料価格・畜産安定基金は29日にそれぞれ理事会を開いて補てん額を決めた。
飼料基金の計算による7〜9月期の各社(3農協連と8メーカー)の全畜種平均値上げ額はトン1208円。これに基づく補てん額は6850円となるが、今回はこれに飼料高による畜産生産者の影響を緩和する追加補てん(4%ルール)の800円加えて7650円とした。
7〜9月期の配合飼料価格の生産者実質負担額は、平均値上げ額約1208円に4〜6月期の補てん(8200円)削減分を加えた約9408円から、7〜9月期の補てん額(7650円)を引いた約1758円となる。
配合飼料価格は、豪州の大干ばつによる小麦の減産とエタノール需要の増加によるトウモロコシ価格の高騰などを背景に18年10月以降、4期連続で値上がりし、全農の全畜種平均の値上げ幅ではトン約1万1500円の上昇になる。ただ、飼料基金の補てんによって急激な上昇は抑えられているため、18年10〜12月は約100円の負担増、19年1〜3月は約600円増(10月からの累計で約700増)、4〜6月は約1530円増(同約2230円増)、7〜9月期は約1758円増(同3988円増)となっている。
配合飼料の値上がりは日本だけでなく全世界的なもので、日本のような飼料基金制度を持たない国では、コスト上昇によって減産に追い込まれ、畜産物価格は上昇し、輸入畜産物価格も上昇傾向をみせている。飼料基金によって影響が緩和されているとはいえ、いずれ日本も価格に転嫁する以外になく、コスト上昇の現状を消費者やユーザーに正しく伝え、穀物価格の高値安定時代での鶏卵・鶏肉価格はどうあるべきか、のコンセンサス作りが早急に求められる。
ブロイラー標準コスト 生体1キロ当たり134円 処理・管理費は1羽200円
(社)日本食鳥協会(芳賀仁会長)は鶏肉の生産コストや販売価格、マージンなどの実態調査と分析を行なった「鶏肉の供給コスト、卸売・小売価格・マージンおよび価格構成」をまとめた。
同調査は、18年度の「食肉等流通合理化総合対策事業」の一環として、同協会顧問の駒井亨京都産業大学名誉教授が主要な処理場や荷受、食鳥小売店を調査してまとめたもの。
それによると、鶏肉の生産コストについては、生産者や処理場によって大きな差があるため、平均値はなかなか求められないが、中規模(年間2000万羽以下)の処理場6社の調査に基づく諸経費から推定した標準的生産コスト(1回4万羽生産で年間5回転、年間20万羽出荷を1組の夫婦で管理・生産することを想定。飼料価格は18年10〜12月期)を試算、1羽3キログラムの出荷体重の生鳥で401円、生体1キログラムでは134円としている。
ブロイラー1羽当たりの標準的な処理加工費用は、処理コストは150円、営業費用(販売部門の経費)と一般管理費は50円の計200円と試算している。
このことから、食鳥処理場のブロイラー1羽当たりの総費用(供給コスト)は、生体重3キログラムの生鳥コストが401円、処理場コストが200円の合計601円に、3キログラムのブロイラー1羽から産出される解体品重量に対する運賃を加えた金額になるとのこと。製品1キログラム当たりの運賃は、東北や関東から東京までの運賃が10円未満、九州から東京までが16円で、平均すると13円が標準になるとみている。このほか、処理場の製品(生鮮解体品)の販売状況や荷受会社の経営状況、専門小売店の仕入価格と小売マージンなどの分析も行なっている。この中で生体重3キログラムの若鶏1羽から産出される解体品の価格差(スプレッド)も試算。調査による19年1月の小売段階での販売金額1718円に対し、卸売段階の販売金額は631円(小売金額の37%)、生産者価格は552円(同32%)で、卸(荷受)段階のマージンが少ないのが特徴としている。
荷受会社の経営は(1)慢性的な供給過剰(国内産、輸入とも)(2)むね肉、ささみ、きもの需要不振(3)産地処理場からの解体品のセット購入(4)スーパーなどの特売協力の日常化(5)アウトパックに伴うパック・配送センターの費用負担(アウトパックは量販店内包装の外部化)(6)余剰部位在庫処分による損失――などの経営圧迫要因によって極めて厳しく、「もも肉以外の解体品をいかに有利に利用(加工など)、販売するか、また、パックセンターをいかに合理的に運営するかが重要であると言われている」と指摘している。このほか、参考資料としてアメリカのブロイラー生産・処理加工コスト(1998年と2002年の資料に基づくもの)との比較も行なっているが、いずれの項目も日本のコストが高くなっている。
魚介類の自給率 乱獲や漁業規制で減少
●日本養鰻(ようまん)漁連参事の若林稔さん「昨年の日本でのウナギの消費量は約10万トンで、輸入を除く約2万トンが、主に国内で養殖された国産ウナギです。自給率は20%になります。中国や台湾から安いウナギの輸入が増えたため、自給率は下がっています」
●魚や貝など食用の魚介類の自給率は、1964年の113%をピークに減少し、76年に100%を割り込んだ。排他的経済水域での漁業を制限する200カイリ規制が世界的に広がり、遠洋漁業が衰退した影響が大きい。2000〜02年の自給率は各53%と最低水準になり、05年は57%とやや上昇した
●養殖を含む日本の漁業生産量は84年をピークに減少に向かいました。国際的に漁獲規制が強化されたことや、日本近海で魚を取りすぎたため、近海の魚が減ったことが原因です。一方、95年ごろまでは人口の増加で消費量は増えていました。その分を輸入で補うようになり、自給率は低下しました。輸入の増加は、需要がアジ、サバなどの大衆魚から、エビ、マグロなど国内で賄いきれない品目に移ったことも要因です
●02年以降は、食生活の多様化や、調理する手間が敬遠されたため『魚離れ』が進み、消費量は減少が続いている。その影響で輸入量も減ったが、漁業生産量も減少にブレーキがかかり、自給率はやや上昇傾向にある。ただ、種類別ではばらつきが大きい。近海で豊富に取れるサンマや養殖が盛んなホタテ貝、ブリ、タイは100%前後だが、マグロ・カジキは36%、エビは5%しかなく輸入に頼っている。消費量が多い魚介類ほど自給率が低い傾向にある。
●欧米や中国などで魚の消費量が増加し、水産物の国際価格は高騰している。例えば、冷凍マダラの輸入価格は99年に1キロ=300円前後だったが、06年11月には533円に上昇した。日本の輸入業者が魚を買い付けようとして、高い値段で他の国の業者に奪われる「買い負け」も起きている。食糧農業機関(FAO)によると、05年は輸入額で日本が147億ドルとトップだったが、輸入量は中国が365万トンと15年前の10倍に増え、日本(333万トン)を抜いてトップに立った。

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