飼料3倍で和牛生産費が60%増に
トウモロコシの価格は昨年の1.5倍、2年前の2.7倍に跳ね上がっている。
黒毛和牛は06年の生産費85万800円だったのが、1.53倍にトウモロコシの価格が上がると、生産費試算は97万7297円、2倍になると108万9619円、3倍になると、144万2420円に。
交雑種は、06年度の生産費が54万6580円であったのが、1.53倍になると、66万6580円。2倍になると、76万3374円、3倍では、109万6024円となり、飼料価格が2倍になったときの黒毛和牛と同じ価格になる。
乳用種去勢牛の価格は06年32万730円だったのが、1.5倍に飼料価格がなると、41万6291円、2倍で、50万1144円、3倍になると、76万7665円になり、これも、2倍となったときの交雑種の価格上昇と同じになる。
「このままで高騰すると、18年と比較すると、この1年で、和牛は1.6倍、交雑種は1.8倍、乳用去勢牛は2.2倍、肥育肉豚は2.2倍に高騰します」
「08年6月30日の時点で、オスの韓牛600キロを育てて販売した場合、総売上(肉の価格に、堆肥の販売などの副収入を加えたもの)が36万6300円であるのに対して、総費用(飼料価格に賃金などの、その他の費用を加えたもの)は47万400円に達し、韓牛農家は牛1頭当り、平均47万400円に達し10万4100円の損害を被る」
オスの韓牛1頭の価格は米国産牛肉の輸入交渉妥結の1か月前の08年3月17日時点では46万2700円だった。しかし、6月末には36万3600円となり、21.4%下落した。反面、出荷までの配合飼料の価格は同じ期間に14万7000円から16万4100円まで、11.1%上昇した。
10〜12月期の配合飼料価格2,500円値上げ−JA全農
JA全農は19日、10〜12月期の配合飼料価格を全国全畜種総平均トン当たり約2,500円値上げすると発表した。今回の値上げにより、06年10〜12月期以降の累計値上げ額は2万3,500円となった。
とうもろこしのシカゴ定期は、7月上旬の750セントから現在は600セントを下回る水準で推移しており今後は現行水準の展開が見込まれる。大豆粕は、7月に史上最高の500ドルに急騰、現在は400ドルを下回る水準で推移しているが、国内大豆粕価格はシカゴ定期の上昇と円安で大幅な上昇が見込まれる。海上運賃は、年末にかけて船腹需要が増加し、底堅く推移すると見込まれる。外国為替は現在107円前後で推移しているが、今後は一進一退の展開が見込まれるとしている。
また、農水省は同日、10〜12月期の配合飼料価格の改定に関してコメントを発表した。それによると、商系メーカーの値上げ(平均3,050円)を含めた全体平均値上げ額は約2,800円と推定。10〜12月期の配合飼料価格(見込み)は約6万7,600円となる。配合飼料価格安定制度により約7,650円の補てんが行われるため、農家の実質負担額の増加は約2,500円に抑えられる。この増加額は、今年6月の緊急対策を講じた時点で想定した水準を超えておらず、対策に織り込み済みである、としている。
トン平均2500〜3150円値上げ 10〜12月期配飼価格
全農をはじめとする配合飼料メーカー各社は9月19日、今年10〜12月期の配合飼料価格を4期連続で値上げすると発表した。各社の値上げ幅はまちまちであるが、へいきんすると約2900円近い値上げになるとみられる。財源が心配されていた飼料基金からの補てんは月末に決まる予定で、生産者の実質負担は2600円前後になると予想される。
10〜12月期の配合飼料価格については、シカゴのトウモロコシや大豆価格は現在、史上最高値を記録した今夏のピーク時に比べ、安くなっているものの、10〜12月に使用する穀物は8〜10月積みで、高値で手当てせざるを得なかったため値上げになった。9月19日に発表された全国全畜種総平均の値上げ幅は、全農は2500円、専門農協の日鶏連は2950円、全酪連は2900円、商系メーカー8社では、日本配合飼料と日和産業は3050円、日清丸紅飼料は3000円、協同飼料は3040円、昭和産業は3080円、伊藤忠飼料は3150円、中部飼料と日本農産工業は3100円となっている。
飼料基金からの補てんは、各社の値上げ幅を加重平均して、月末に開く各飼料基金の理事会で決まる。これまでの計算式では、7700円〜7800円程度の補てんになるとみられ、生産者の実質負担は2600円前後になる見込み。飼料基金の財源の枯渇が心配されていたが、異常基金からの補てんがあるため、10〜12月分については全額補てんが可能とみられる。
各社が発表した飼料情勢の要旨をまとめると次の通り。
飼料穀物=トウモロコシのシカゴ相場は、一時ブッシェル当たりで7.5ドルの史上最高値をつけたが、その後値下がりし、現在は5ドル台で推移しているものの、期末在庫水準が低く、引き続き現行水準の不安定な展開が予想される。
大豆粕=大豆もブッシェル当たり16.6ドルの史上最高値をつけた後、11ドル台に値を下げているが、国内の大豆粕価格は、シカゴ高、円安などの影響で前期を大幅に上回るとみられる。
海上運賃=原油価格の高騰や鉄鉱石需要などから、一時147.2ドルをつけた。その後は原油相場の軟調などを反映して現在では110ドル前後に反落したが、世界的な景気の動向が不透明なものの、今後も底堅く推移するとみられる。
外国為替=為替は、世界の金融市場に不安感が漂っていることや、日本や欧州の景況感が悪化していることなどから、当面は一進一退の展開が見込まれる。
トウモロコシ生産下方修正 米農務省9月予想
米農務省は9月12日、9月1日現在の米国の穀物生産予測を公表した。
(独)農畜産業振興機構のワシントン駐在員情報や農林水産省・食料安全保障課などの報告を参考に要約すると、トウモロコシの生産量は120億7200万ブッシェルで、前回(8月)予想を1.8%下方修正した。これは、収穫面積は変わらないものの、1エーカー当たりの単収予想を引き下げたことによる。特にコーンベルト地帯の、作付の遅れがみられた地域で、8月に降水量が不足したことの影響を考慮したもので、コーンベルト北東部のウィスコンシン州、ミシガン州、オハイオ州などで引き下げ幅が大きくなっている。
生産量の下方修正による08/09年(08年8月〜09年9月)の需給見通しは、国内の飼料向けが前回予想より引き下げられ、期末在庫も約1億ブッシェル減の10億1800万ブッシェル(前年比64.6%)と予想している。生産者の販売価格予想は、ブッシェル当たり0.1ドル引き上げられ5〜6ドルで推移すると予測している。
大豆の生産量は前年13.5%上回る29億3400万ブッシェルと見通しているが、前回予想を1.3%下方修正した。トウモロコシと同様に、収穫面積は変わらないものの、春先の天候不順による作付けの遅れの結果、9月時点のささの数が前年より少ないため、単収予想を引き下げたことによる。主要州ではインディアナ州やオハイオ州、ネブラスカ州で引き下げられた。
大豆の需給では、国内搾油向けが前回よりも引き下げられ、期末在庫は前回と同じ1億3500万ブッシェル(同96.4%)と予想している。生産者の販売価格はトウモロコシと同じくブッシェル当たり0.1ドル引き上げられ11.60〜11.10ドルで推移すると予測している。
世界の需給見通しでは、トウモロコシは生産量は減少するものの、消費量は増加するため、期末在庫は11%減少し、期末在庫率も13.8%に下がるとみている。
大豆は、生産量、消費量とも増加し、生産の伸びが消費を上回るため、期末在庫は2.2%上回るものの、期末在庫率は21.6%に下がるとみている。
韓国、国産牛販売にてこ入れ
韓国の農業協同組合連合は9月2日、2009年から2010年をめどに、国産牛肉・お米専門の販売会社を2社設立して、低価格の輸入品の流入で苦戦している農家の利益向上を支援する計画を発表した。中間業者を削減し、生産者と消費者を直結して流通の効率化をはかり、販売側には価格アップ、消費者側には手頃な値段を実現する。同連合会は「お米と牛肉は農家の収益のかなりの部分を占めるため、こうした対策が必要だ」と説明している。
韓国の肉牛飼育頭数は、2006年の184万頭から今年6月現在では227万頭に伸びているが、販売価格が下がる一方で生産コストが徐々に上昇している。販売価格下落の背景には、ショートリブなどの米国産骨付き製品の輸入再開がある。販売会社を運営することで、生産と流通をコントロールして、急激な価格変動を軽減するのが狙いだ。
牛肉の連休需要弱くロイン系の在庫圧迫で枝肉相場下げ要因に
敬老の日、秋分の日の連休需要が期待された牛肉だが、今年は目立った動きはなく引き続き単価の安い挽き材や切り落とし用が中心で、ロイン系は在庫圧迫感が強まっている。この末端需要を反映して牛枝肉相場はさらに値下がりの傾向で推移している。今後、末端での棚替えによりスライス系の需要が期待されるが、やはり動きの中心は単価の安いものとみられ、和牛、交雑種は厳しい相場展開となりそうだ。
9月に入って月初は、そこそこの動きが見られたが、敬老の日の3連休、秋分の日の飛び石連休の末端の手当ては鈍く、連休前ギリギリになっても目立った動きは見られない。売れ筋は、挽き材や切り落とし用のモモ、ウデなどが中心で、ロイン系は畜種を問わず動きが悪い。今年は、末端の棚替えが遅れている(例年より2週間程度)ことから、バラはそこそこの動きとなっているがスライス系のカタロースの動きはまだ弱い。ロイン系の動きが悪く在庫圧迫感が強まっていることがここへ来ての枝肉相場安の要因となっているようだ。
牛肉の消費不振は、消費者の低価格志向の強まりを反映して末端での販促が鶏肉、豚肉が中心となり、牛肉の販促は弱いままとなっている。「末端の売場では、100g単価298円以下の商材が中心となっている」「値ごろ感が強まっている交雑種の販促を薦めているが、なかなか応じてもらえない」という状況だ。
中国、ドイツ産ポークの輸入解禁
2年にわたる交渉の結果、中国はドイツ産ポークの輸入を解禁した。ロイター通信社によると、ドイツ農務省は9月1日、中国との獣疫協定に調印したと発表した。これに伴い、ドイツ産ポークの中国向け輸出の道が開かれる。獣疫証明書が作成され次第、輸入開始となる見込みだ。中国は豚コレラの不安から輸入禁止措置をとっていたが、ドイツ側は「発生頻度は他のヨーロッパ諸国と変わらない」と主張していた
食料自給率向上へ 安定生産など訴え/北海道・東北JAトップセミナー
「水田農業の活性化による北海道・東北農業の確立」をテーマに、2008年度北海道・東北地区JAトップセミナーが9、10の両日、秋田県鹿角市で開かれている。常勤役員や青年部・女性部役員ら240人が出席。地域農業の振興と食料自給率向上に向けて理解を深め、情報交換した。
主催の北海道・東北農業対策協議会会長の遠藤芳雄JA山形県五連会長が「全国の約半分の耕地面積を占める北海道・東北は、自給率向上へ大きな責任がある」と強調、担い手を中心とした安定的な食料生産などを訴えた。
生乳生産が窮地 九州で調査 3年で所得7割減/中酪
長引く飼料高騰から酪農家の収支が大幅に悪化し、九州の一部で年間所得が3年前の3割まで落ち込んだことが10日、中央酪農会議の調べで分かった。中酪は同日開いた緊急記者会見で「このままでは生乳供給に赤信号がともる」(門谷廣茂専務)と警鐘を鳴らした。東大大学院の鈴木宣弘教授は「相当、乳価を上げなければ事態は改善できない」と、早急な乳価引き上げを訴えた。九州で規模別に無作為抽出した9戸について、毎年4〜7月の収支状況を調べた。乳代収入から生産費を引いた平均の所得相当額は2005年に776万円だったが、今年は252万円に激減。362万円だった前年に比べても3割減となる。金額は家族らを含めた平均3.5人の合計分。
酪農家に未来を 声震わせ「乳価上げ」/中酪会見
「乳価、なぜ上がらぬ」。10日、中央酪農会議が開いた緊急記者会見では、長期化している乳価再引き上げ交渉に議論が集中した。2人の酪農家は生産現場の厳しい状況を切々と話し、乳価引き上げの必要性を訴えた。東大大学院の鈴木宣弘教授も「取引交渉力がアンバランスだ」と述べ、酪農家に資材高騰のしわ寄せが来ている現状に疑問を呈した。栃木県那須塩原市の酪農家・相馬義樹さん(36)は「牛舎などに1億円を投資してかなりの借金がある。(周囲では)廃業や深夜のアルバイトを始める人も増えている。できれば拡大したい。明るい未来が切なる願いだ」と訴えた。
[輸入豚肉原料事情](2) EU、米国の生産は減少し価格は大幅値上り
昨年以降、世界の豚肉の需給事情は急変している。飼料穀物価格の高騰による生産コストの上昇、そして豚肉の消費大国、中国、ロシアが輸入拡大の動きを強めており、需給ひっ迫の要因となりつつある。堅調な需要に支えられ輸入量が大幅に増加している日本にとって、今後、どう安定的に海外から原料を確保していくかが大きな課題となりそうだ。米国の豚肉需給は、コスト割れとなっているため生産調整の動きが強まり、大手パッカーも母豚5%の削減を進めている。09年第1四半期の生体100ポンド当りの価格は前年比30%高の52ドルの予想となっている。また、08年の輸出は前年比45%増と大幅な伸びが見込まれている。EUの豚肉需給は08年に入り好転し、今年7月の豚枝肉100kg当りの卸売価格は前年比30%高の169ユーロまで上昇している。EU委員会では、今年下期の豚肉生産量は減少すると予測している。
このような中で、ロシアと中国の買いの動きが台風の目となっている。ロシアは、EU、米国からの買いを強めており、1〜6月の米国からの輸入は前年比2.4倍の7.6万tに達している。中国も米国、EUからの買いを強め、1〜6月の米国からの輸入は前年の5.8倍の19.3万t(中国・香港)にも達している。今後、来年にかけて世界の豚肉需給はひっ迫することは避けられず、供給の半分を輸入に依存している日本にとっては、原料の安定確保が今後の最大の課題になってくるものとみられる。
8月の消費支出、1世帯29万1154円…6か月連続減少
総務省が30日発表した8月の家計調査(速報)によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出額は29万1154円だった。物価変動の影響を除いた実質で前年同月比4・0%減と、6か月連続でマイナスとなった。
総務省は「景気の悪さを反映した結果。消費支出は減少傾向に転じた」と判断した。減少率は2006年9月(6・0%減)以来約2年ぶりの大きさだ。
値上げの動きが相次いでいる「食料」が2・2%減と6か月連続で減少したほか、原油高を背景に光熱費を切りつめる動きが出たため、「光熱・水道」への支出が2・4%減少した。また、国内外への旅行を控える動きも見られ「教養娯楽」が3・4%減と3か月ぶりに減少した。
豚肉価格は10月、11月下げも底堅い展開−振興機構下期豚肉展望
農畜産業振興機構は、今年下期の豚肉の需給展望をまとめた。それによると結論として、豚肉の需要は堅調に推移し、国産豚肉の卸売価格は、季節的に生産が増加する10月から11月にかけて例年通り低下するものの、底堅く推移するものと見込んでいる。量販店、卸売業者、生産者団体、輸入商社などの調査を踏まえて展望したもの。
[量販店の販売見通し]今年下期の量販店の豚肉販売見通しは、7割の量販店が「増加」を見込んでおり、昨年12月調査と比べて2割も増えている。「減少」は7%にとどまっており、下期も豚肉の需要は極めて堅調に推移しそうだ。増加する豚肉の原産地については、国産品が7割、輸入品が3割と国産優位となっている。増加の理由は、「牛肉より単価が安い」が最も多く、国産品では「銘柄豚を強化したい」、「秋以降の相場値下がりを期待」、「消費者の国産志向」など。輸入品では「国産が高すぎる」、「利益率が高い」などがその理由。
輸入チルドとの競合も強まっているが、この輸入チルドと比べて扱いやすい国産品の価格(枝肉相場)については「480円」とするのが6割を占めている。これからみると枝肉相場が480円を下回れば、国産品の需要がかなり増加するものとみられる。
肉豚出荷10月、11月は前年並み、12月は3%増の予想−農水省予測
農水省・食肉鶏卵課が発表した肉豚生産出荷予測によると、10月、11月の全国出荷頭数は前年並み、12月は3%増と予想している。前月予想と10月、11月は大きな修正はなかったが12月は前月予測より1ポイント下方修正している。また、来年1月は前年並み、2月は4%減と予想しており、増加の兆しはみられない。
10月の出荷頭数は前年並みの147.3万t頭と予想している。稼働日1日当たりの出荷頭数は6万6,950頭で前月より200頭ほどの増加となる。また11月の1日当たりの出荷頭数は8万2,500頭と大幅に増加する予想にある。豚肉の需要は好調を維持しているといわれているが、9月下旬は1日7万頭割れでも450円を下回る枝肉相場となっており、11月は8万頭を超える出荷頭数で枝肉相場がどのような展開となるか注目されるところ。
牛肉27.8%増の4.6万t、豚肉2.1%減の6.9万t−8月畜産物輸入
財務省が発表した2008年8月分の貿易統計によると、牛肉の輸入量は前年同月比27.8%増の4.6万t、豚肉は2.1%減の6.9万t、鶏肉は74.9%も大幅増加して4.9万tとなった。家きん調整品は10.0%減と昨年12月から引き続き前年割れで推移している。
[牛肉]末端消費低迷と外貨高、スソ物・ひき材などの在庫逼迫などを反映して、チルドは9.5%減少した半面、フローズンは3割増となった。[豚肉]国産相場高を反映して、チルドは3.3%増と引続き前年増で推移。加工需要が増加しているフローズンは、産地高やチリ産の輸入停止で4.5%%減となった。[鶏肉]国内加工需要の高まりとブラジルの現地価格の先高感を見越した駆け込み輸入も影響して前年同月比74.9%増と大幅増加、近年にはない大量輸入となった。1月からの累計でも22.0%増と大きな伸び。
鶏肉調整品は10.0%減となり、うち中国が44.8%減の1万143tと大幅に落ち込んでいる半面、タイは49.2%増の1万5,652tとなった。生体の減少などで産地価格が上昇している羊肉はチルド・フローズンともに前年比80%台で推移しており、馬肉も産地高止まりと国内需要不振で前年を大きく下回った輸入が続いている。
9月の果実相場/景気失速、生果離れ 過去5年で最低
果実相場が9月に入って低迷している。東京都中央卸売市場の1キロ平均価格は中旬までの累計で284円と、過去5年で最も安い。景気の失速や食品値上げの影響で、嗜好(しこう)品である果実消費が大幅に落ち込んだ。多様化する消費や、産地と卸売市場の連携弱体化の影響を指摘する声もある。 東京市場の9月の卸売価格は上旬が1キロ平均で271円、中旬が295円。特に中旬は過去10年でも最低水準に近い。昨年12月以降の食品の相次ぐ値上げや経済の先行き不安が、必要な物を必要な量だけ買う節約型消費に拍車を掛けている。
中国の粉ミルク汚染、全国的な広がり…患者は432人に
中国の甘粛省などで有害物質のメラミンに汚染された同じブランドの粉ミルクを飲んだ乳幼児が相次いで腎結石にかかった問題が、全国的な広がりを見せている。
中国製冷凍ギョーザの中毒事件に続き、「食の安全」に対する不安が国内外で改めて強まりそうだ。
新華社電などによると、粉ミルクを製造したのは国内大手の「三鹿集団」(河北省石家荘市)。比較的安価なため、消費者は小都市や農村などの低所得層が中心という。12日までに類似症例が甘粛省で59例見つかり、1人の死亡が確認されたほか、北京や上海、湖北省、江蘇省など少なくとも10省・直轄市に拡大している。衛生省は13日の記者会見で、国内各地の患者数が432人に上ると発表した。
同集団は、今年3月から8月5日までに製造された粉ミルクがメラミンに汚染されていたことを認めたが、「(酪農家の)不法分子が蛋白質の含有量を高めるため、原料の牛乳にメラミンを添加した」と説明、製造過程での混入を否定している。政府は、同集団を生産停止にしたほか、同集団も9月10日までに問題の粉ミルク8210トンを回収、さらに700トンを回収中という。警察当局は、関係者78人を事情聴取し、メラミンを添加したとみられる容疑者19人を拘束するなど捜査に乗り出した。
しかし、異常を訴えていた消費者や医療関係者が早くからいたにもかかわらず、対応が後手に回ったことが判明し、インターネット上で激しい批判が噴出している。特に、8月の北京五輪を控えて、同集団や当局が情報を隠ぺいしていた可能性を指摘する見方も出ており、消費者の間では、粉ミルク以外の商品や他のメーカーの乳製品の安全性についても不安が広がっている。
【メラミン】 食器や日用品などに使われる樹脂の主原料となる有機化合物。無色の結晶で、尿素とアンモニアから合成される。毒性は高くないとされるが、動物実験ではほかの化学物質と反応して結晶化し、腎臓障害を起こす可能性も指摘されている。北米で昨春、ペットフードを食べた犬や猫が大量死した問題でも、原料の中国産小麦グルテンに混入したメラミンが原因とみられている。
[輸入豚肉原料事情](2) EU、米国の生産は減少し価格は大幅値上り
昨年以降、世界の豚肉の需給事情は急変している。飼料穀物価格の高騰による生産コストの上昇、そして豚肉の消費大国、中国、ロシアが輸入拡大の動きを強めており、需給ひっ迫の要因となりつつある。堅調な需要に支えられ輸入量が大幅に増加している日本にとって、今後、どう安定的に海外から原料を確保していくかが大きな課題となりそうだ。
米国の豚肉需給は、コスト割れとなっているため生産調整の動きが強まり、大手パッカーも母豚5%の削減を進めている。09年第1四半期の生体100ポンド当りの価格は前年比30%高の52ドルの予想となっている。また、08年の輸出は前年比45%増と大幅な伸びが見込まれている。EUの豚肉需給は08年に入り好転し、今年7月の豚枝肉100kg当りの卸売価格は前年比30%高の169ユーロまで上昇している。EU委員会では、今年下期の豚肉生産量は減少すると予測している。このような中で、ロシアと中国の買いの動きが台風の目となっている。ロシアは、EU、米国からの買いを強めており、1〜6月の米国からの輸入は前年比2.4倍の7.6万tに達している。中国も米国、EUからの買いを強め、1〜6月の米国からの輸入は前年の5.8倍の19.3万t(中国・香港)にも達している。今後、来年にかけて世界の豚肉需給はひっ迫することは避けられず、供給の半分を輸入に依存している日本にとっては、原料の安定確保が今後の最大の課題になってくるものとみられる
[輸入豚肉原料事情] 輸入量増加もそれ以上に需要強く在庫減少続く
1〜7月の豚肉輸入量は大幅に増加し前年比6.9%増の47.5万tとなっているが、出回り量は8.1%増の46.3万tと輸入量の伸び率を上回り、7月末の輸入豚肉の推定在庫量は15.8万tとなり、前年比6.5%減、前々年比で14.1%減と大幅に減少している。今後、年末の需要期にかけて、これまでの需要増が継続した場合、フローズン物の在庫が薄くなることが考えられる。
輸入フローズン物は、輸入が増加している割には、市中への出回り、末端の引き合いともに少ない状態が続いている。しかし、畜産業振興機構の推定出回り量から見ると、フローズン豚肉の実需も大幅に増加している。フローズン豚肉の需要は、ハムソーなどの食肉加工向けは1〜6月で前年比0.4%増の13.8万tにとどまっている。需要の増加の大部分は冷凍食品、惣菜向けに回っているものと見られる。中国産冷凍ギョウザ問題以降、冷凍食品メーカーは輸入品から国内生産品に切り替える動きを強めている。一方、海外産地価格は、EUは生産調整などにより価格が高騰し、米国も昨年来の安値続きで生産調整が進み価格も高騰していることから、今後のフローズン物の輸入は減少に向かうとの見方が大勢を占めている。加えてチリ産豚肉は、ダイオキシン問題で事実上、輸入が止まった状態となっている。このため、今後のフローズン豚肉の輸入が減少し、冷凍食品向けの需要が今後も堅調に推移するとなると、10月、11月にかけて在庫はさらに減る可能性がある。
末端の需要は豚肉中心の動き、牛肉は不振脱せず、鶏肉も停滞
9月に入っての食肉の末端需要は、豚肉は輸入品も含めてまずまずの動きとなっているが、牛肉は目立った荷動きは見られず、鶏肉も停滞気味の展開となっている。末端消費の冷え込みに加えて、焼き材から鍋物需要に変わる需要の端境期となっているため、現在の末端需要は豚肉が中心となり、単価の高い和牛は苦戦が強いられている。
例年、スライス需要が強まり始める時期だが、牛肉の需要は挽き材が中心で、スライス系の部位に若干の動きが出てきているものの、需要はホルスと交雑種が中心。和牛の動きは最も鈍く、ここへ来て最も単価の安いスネの動きも止まっている。和牛の需要不振は深刻化しつつある。焼き材の動きは鈍り、ここへ来て内臓の動きも停滞してきている。豚肉は、引き続きロースの動きは良いが、ウデ、モモのスソ物部位は当初予想ほどの活気は見られない。夏場に積み増しした凍結在庫が足を引っ張っているとの見方も。バラは今ひとつという状況で、スライス系の部位の需要はまだ先ということもあってカタロースの動きは最も悪い。輸入チルド豚肉も荷動きは好調を維持しており、8月末から9月上旬の末端の動きは豚肉中心となっている。
この7月まで需要を牽引していた鶏肉だが、9月に入っても夏場の中だるみの状況が続き、目立った動きは出ていない。この間の相場高で末端の特売が減少した影響とみられる。価格面での優位性は変わらないとみられていた鶏肉だが、この相場高が今後の末端消費にどう影響してくるか注目されるところ。
9月の牛肉需給展望 消費低迷と出荷増で和牛は安値横ばい
消費マインドの冷え込みにより食肉の消費は、単価の安い鶏肉と豚肉が中心となり、牛肉は苦戦が強いられているが、8月も同様の展開となった。期待した焼き材の需要は低迷したままで、卸段階では在庫消化に苦労した。このため枝肉相場は、出荷が減少した乳雄は値上がりしたものの和牛と交雑種はジリ安の厳しい相場となった。9月はスライス需要が強まってくる時期だが、これといった消費回復の材料はなく、生産農家にとっては厳しい相場が続きそうだ。
[価格動向]昨年9月は相場が上向いたが今年は、末端消費が冷え込んでいるため相場の上げは見込めず、安値横ばいの相場展開となりそうだ。今後の出荷動向にもよるが、和牛は安値横ばいまたはやや下げ。交雑種は、値ごろ感が出ているため量販店の販促意欲が強まる可能性があり、相場は横ばいかやや上げ。乳雄は、相場は強気(700円台)ながらも輸入牛肉の相場との兼ね合いで一進一退の相場展開と予想される。9月の相場は、出荷動向とスライス系の需要がポイントとなってきそうだ。
カナダで14頭目のBSE感染牛見つかる
8月下旬、カナダ・アルバータ州で14頭目のBSE感染牛(6才)が発見された。それを受けてメキシコは、一時的措置として同州からの生体牛輸入を禁止したが、牛肉輸入は続けている。カナダ、メキシコ両国とも、国際獣疫事務局(OIE)が「リスク管理国」と認定していることから、カナダのリッツ農相は「メキシコの判断は科学的には正当性に欠ける」と述べている。カナダ食品検査庁は、感染牛の出生牧場を追跡し、感染源の調査を進めている。同庁は「感染牛の肉は食品、家畜飼料のいずれにも流通していない」と説明している。
7月度フィードロット導入頭数増加
フィードロット導入頭数は、6月までの4ヵ月間は昨年度を下回ったが、7月に入り急増した。8月22日付のCattle on Feedレポートでは、例年より大幅に導入数が少なかった昨年に比べ増加になる見込みだ。7月度出荷頭数は6月に続いて前年を下回ったが、生体牛価格への影響はなく、8月2〜3週には値上がりした。
季節柄、現在のフィードロット内頭数は年間で最低レベルだが、今後は年末まで増加傾向が続く。今年はその動きが特に顕著で、秋には夏までに導入されなかった肉牛が次々とフィードロットに送られるだろう。これはトウモロコシの値下がりやフィードロットに余裕があるためで、すでに7月にその傾向が見られた。導入頭数は急増したが、それまで少ない月が続いたので、今後2〜3ヵ月は管理しやすい頭数規模で推移するはずだ。
乳価 交渉難航…10月値上げ困難な状況
飲用向け生乳価格(乳価)の引き上げをめぐる酪農団体と乳業各社の交渉が難航し、当初予定していた10月の価格改定が極めて困難な状況になっている。酪農団体側は生乳1キロ当たり10円(10%程度)の値上げを求めているが、消費者の牛乳離れを懸念する乳業各社との隔たりは大きく、妥結のめどは立っていない。
関東生乳販売農業協同組合連合会(東京)など全国8団体は5月以降、明治乳業、森永乳業などの各社と順次、値上げ交渉に入った。7月末までに乳業各社に回答するよう求めたが、乳業側は「夏場の需要動向を見極めたい」と期限延長を申し入れ、8月中も大きな進展はなかった。小売業者や学校給食団体などへの周知期間などを考えると、10月の価格改定は見送られる可能性が高まっている。
乳価は通常年1回の改定で、今年4月に約3%引き上げられたばかり。しかし、その後も穀物高が続き、酪農団体は「牛乳の安定供給に影響を及ぼしかねない」と異例の再値上げを申し入れた。
一方、明治、森永など乳業大手は4月に牛乳類を値上げした結果、4〜6月の販売量が前年同期比で約1割減少。「酪農家の厳しい状況は理解するが、消費者の牛乳離れも深刻」(大手乳業)と、慎重な姿勢を崩していない
三菱商事関税逃れ 輸入豚肉また不正/食品業界 取引に影響せず
三菱商事が外国産豚肉の輸入に際し、国の差額関税制度を悪用し関税を逃れたとされる一部報道があった1日、業界の受け止めは冷静だった。同制度を巡っては過去、不正事件が頻発。「同商事が出ないことが不思議だった」(業界関係者)との声さえ出た。業界では、今回の問題による輸入豚肉取引への直接の影響はないとみている。
「やっと表に出たか」。豚肉輸入商社の社員は、今回の問題が業界では以前からうわさになっていたと明かす。三菱商事と並んでデンマーク産豚肉に強かった複数企業が過去、関税逃れを摘発されており、三菱商事にも疑いの目がかけられていたという。
豚肉輸入で関税逃れ 約45億円を追徴/三菱商事
三菱商事(東京都千代田区)が東京税関の調査を受け、国産豚肉の保護を目的とした差額関税制度に絡み、デンマーク産豚肉を輸入した際に関税約42億円の申告漏れを指摘されていたことが1日、分かった。追徴税額は加算税も含め、約45億円に上ったもようだ。
差額関税制度は、国が定めた基準輸入価格を下回る安値の豚肉を輸入した場合、差額を関税として徴収する仕組み。国産豚肉の値崩れを防ぐため、1971年に導入された。
<飛騨牛偽装>丸明の営業自粛解除 9月中旬にも小売店再開
岐阜県は10日午前、飛騨牛偽装事件を起こした食肉卸売会社「丸明(まるあき)」(岐阜県養老町)に対する営業自粛の行政指導を解除した。丸明は10日に本社工場を再稼働させ、直営小売店については早ければ今月中旬に営業を開始するとしている。山田哲也社長は「信頼を回復できるよう、誠心誠意取り組んでいく」と話した。吉田明一・前社長は、食肉の仕入れ担当として社内に残る意向を示している。丸明は11日に仕入れ業務を再開する予定だが、山田社長は「前社長が11日に仕入れ先へ行けば、無駄に世間を騒がすことになる」と話し、社内で今後、前社長が仕入れにかかわる時期を調整していくとした。
県は今年7月29日、丸明に営業自粛を求める行政指導を行った。だが丸明が翌30日、食肉を顧客に提供したため、自粛を再指導した。自粛期間は9月6日までだったが、賞味期限が切れるなどした肉の焼却処分が行われていなかったため、自粛期間が延長されていた
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