地域内肉用子牛導入促進、国産食肉需要構造改善対策など緊急対策
10月30日に開催された政府・与党の経済対策閣僚会議合同会議で、新たな経済対策が取りまとめられ、畜産関係では、年内の緊急実施の畜産経営安定対策を講じることとなった。配合飼料価格が高騰する中、牛肉の消費低迷により、肉用子牛価格や牛枝肉価格が低迷していることを踏まえ、既存事業の活用(予算の範囲内でのメニューの追加や資金の運用改善)により、緊急の畜産経営安定対策を実施することにしたもの。
[肉用牛繁殖基盤強化総合対策事業の追加対策](1)地域内肉用子牛導入促進対策=地域内の肉用牛の能力改善を図るため、若い繁殖雌牛の的確な選抜と淘汰、新たに選抜された種雄牛の有効利用を推進する。初産および2産目の産子を県内の肥育農家が地域基準価格以上で導入する場合、肥育データの提供を条件に1頭2万円の奨励金を交付する。新たに選抜されて種雄牛の産子を県内の肥育農家が地域基準価格以上で導入する場合に、肥育データの提供を条件に1頭2万円の奨励金を交付する。
(2)家畜市場活性化対策=肉用子牛を購買する肥育農家を安定的に確保するため、市場情報の提供、簡易な施設整備などの購買促進に取り組む家畜市場に100万円を上限に支援する、など
【韓国・メキシコ、通貨急落で米国牛肉輸出に打撃】
ウォン安とペソ安で、米国産牛肉の輸出が痛手を受けている。メキシコが複数の米国牛肉工場からの輸出を差し止めしたことも、輸出減少の懸念材料で、すでにショルダークロッドが値下がりしている。今年1〜8月期の米国産牛肉輸出量は65万2,276トン(前年比32%増)、輸出額は23億6,000万ドル(同41%増)に達しているが、9月、10月と輸出のペースが減速している。また9月30日に実施が始まった原産地表示義務制度の影響も心配される。同制度関連コストのために、米国のパッカーがカナダ/メキシコ生まれの肉牛を敬遠することになると、韓国・メキシコ両国が米国産牛肉の輸入量を削減する可能性もある。両国は今年1〜8月実績で、総輸出量の6割を占める群を抜いた最重要市場だ。
【韓国・メキシコ、通貨急落で米国牛肉輸出に打撃】
ウォン安とペソ安で、米国産牛肉の輸出が痛手を受けている。メキシコが複数の米国牛肉工場からの輸出を差し止めしたことも、輸出減少の懸念材料で、すでにショルダークロッドが値下がりしている。今年1〜8月期の米国産牛肉輸出量は65万2,276トン(前年比32%増)、輸出額は23億6,000万ドル(同41%増)に達しているが、9月、10月と輸出のペースが減速している。また9月30日に実施が始まった原産地表示義務制度の影響も心配される。同制度関連コストのために、米国のパッカーがカナダ/メキシコ生まれの肉牛を敬遠することになると、韓国・メキシコ両国が米国産牛肉の輸入量を削減する可能性もある。両国は今年1〜8月実績で、総輸出量の6割を占める群を抜いた最重要市場だ。
【米国産牛肉の在庫貯まる韓国市場
米国の輸出業者は韓国向け牛肉の出荷に力を入れているが、韓国市場では輸入量が販売量を上回っている。米国食肉輸出連合会(USMEF)は、輸入食品の安全性に関する消費者の不安、ウォン安・ドル高が主な原因と見ている。中国産乳製品のメラミン、チリ産ポークのダイオキシン混入など、一連の食品安全問題が重なって、輸入食品への信頼が揺らいでいる。さらには大幅なウォン安で、韓国の国際的な購買力が急激に低下している。10月10日時点のレートは1ドル1,300ウォンで、8月下旬から3割安になっている。
これら要因は、市場環境が引き続き厳しいことを意味している。米国産牛肉に対する韓国消費者の不安は著しく和らいではいるが、市場にはまだ不安感がある。チルド、フローズン共に入手可能であるにもかかわらず、大手チェーンは米国産牛肉の販売開始計画をまだ発表していない。関係者は販売開始の発表があれば、小売り、フードサービスともに、販売再開の転機になると見ている。今年6月の輸入再開以来、以前からの留め置き分と新規入荷分合計で、これまで2万トン近い米国産牛肉が通関している。
成長ホルモン論争、EU、米国の双方が勝利宣言
成長ホルモン投与の牛肉の輸入を禁止するEUの措置に関し、世界貿易機関(WTO)が下した裁定を米国、EUの双方が評価している。WTO上訴委員会は10月16日、EUにはホルモン投与牛肉の禁輸の継続、米国・カナダにはEU輸出製品への制裁の継続をそれぞれ認めた。シュワブ米通商代表は、「WTOの裁定に従わないため追加関税を課せられる加盟国は、あらためて順守すると断言するだけでは追加関税の軽減は受けられない。米国は上訴委員会の決定を歓迎する」と表明した。一方EU当局者も、EU輸出製品に課税するWTOの判断に遺憾の意を表したが、EUが行った法的な変更を事実上支持したとして、概ねWTOの複合的な判断を歓迎した。
米食肉業界が中国の豚肉バイヤー視察団を案内
今年上半期、中国市場では根強い豚肉需要があったがその後減少した。豚肉への関心を取り戻すため、米食肉業界が中国の豚肉バイヤー視察団を中西部に案内した。USMEFの北中国担当者は、「今年前半、中国は有望なポーク市場と見られたが、現状を見るとまだ不安定で極めて価格に敏感な市場だ」と述べている。中国は国内の豚肉増産に努め、その結果頭数が大きく伸びて、9月だけで成豚価格を15%押し下げた。一方子豚の価格は春先より40%も下落した。
穀物増産で予想価格大幅に下がる
米国農務省(USDA)がトウモロコシと大豆の収穫量、年度末在庫量の予測値を上方修正したのを受けて、9月1日から始まる販売年度のトウモロコシ・大豆・大豆ミールの平均価格が大幅に下落した。トウモロコシについては生産量は前月予測値より1%増、エタノール用予想使用量は9月比で1億ブッシェル減、年度末在庫は1億3,600万ブッシェル増、平均価格は1ブッシェル当たり4.20〜5.20ドルで、上下限とも0.8ドル安と予測されている。
株式乱高下で生体牛価格が再び下落
株式市場乱高下のあおりを受け、生体牛価格が再び下落している。10月に入り、株価は大恐慌以来最大の一日の上げ幅を記録した。しかし金融不安から10月15日には史上2番目の大幅な急落となり、生体牛価格の安定を望む肥育業者の期待を打ち砕いた。生体牛価格は前週比2ドル安、枝肉は3〜4ドル安となった。株式市場の低迷で、生体牛価格へのプレッシャーは数週間は続きそうだ。10月3週の生体牛価格は大半の市場で90ドルぎりぎりで、アナリストは「第4四半期に現金取引価格が100ドル台に達する見通しも消えた。ボックスビーフ価格の苦戦も生体牛価格のマイナス要因になっている。年後半にカットアウト価格が値上がりすれば、生体牛価格が90ドル台に戻ることも考えられるが、まずリブを中心にミドルミートの値上がりが必要だ」と述べている
生徒飼育の鶏快挙 卵、世界最大級/滋賀県立八日市南高校
滋賀県立八日市南高校(東近江市)の生徒が飼育している鶏から、通常の卵の2.5倍もある158グラムの卵が産まれた。ギネスブック記録の176グラムに迫る「世界最大級」で、国内の研究者からも「こんな規模の報告は聞いたことがない。卵黄が4つ入っている可能性もある」と珍しがる声が挙がっている。この鶏卵は、幅が6.1センチで高さは8.1センチ。産卵開始から7カ月目の「ボリスブラウン」種が産んだ。27日朝の集卵時に見つけた。
07年度食育白書/1日の野菜摂取量 男女とも“東高西低”
28日に閣議決定した「2007年度食育白書」は、肥満者の比率や野菜摂取量、栄養教諭の配置数など食に関する指標を都道府県ごとに示したことが特徴だ。食生活や健康状態は地域の食文化や生活様式を反映するため、「食生活の改善や食育推進には、全国平均を示すよりも、各都道府県別の状況を示し、役立ててもらう形に工夫した」(内閣府)としている。食に関する指標として取り上げたのは、肥満者の比率のほか、運動量(歩行数)や子どもの朝食状況、むし歯の本数など10項目。厚生労働省や文部科学省、内閣府、農水省などの調査を基に、都道府県別の状況を地図上に示した。
飼料稲事業を拡大 水田有効活用 流通体制整う/福島・JA東西しらかわ
福島県のJA東西しらかわは、稲発酵粗飼料(ホールクロップサイレージ=WCS)の生産・販売事業の本格化に乗り出した。作付面積は昨年の12ヘクタールから今年は57ヘクタールに拡大。販売する仕組みも確立した。さらに来年からは、もみを利用する飼料米生産にも取り組む。
JAの鈴木昭雄組合長は「水田は稲の栽培に最も適している。飼料高に苦しむ畜産農家にもよい。耕作放棄を防ぎ、究極的には環境保全にもつながる」と、WCS事業に水田を活用する意義を強調する。
輸入鶏肉の需要増加も12月末在庫は13万t水準、国産品も増加懸念
鶏肉の輸入量は、11月まで大幅な増加が予想されていることから年末の在庫増が懸念されているが、本紙の予測によると12月末時点での輸入鶏肉の在庫量は13万t前後と予想され、かなりの量が09年に持ち越しとなるものとみられる。9〜11月の鶏肉の輸入量は、輸出入協会の予測によると、9月は4万2,700t(前年比45%増)、10月は4万8,700t(同53%増)、11月は5万900t(同89%増)と大幅な増加が見込まれている。12月の輸入量は、在庫圧迫から抑制され2.5万t(同19%減)前後に減少するものとみられる。
これに対して9月以降の輸入鶏肉の推定出回り量も大幅に増加するものとみられる。経済不安による個人消費の低迷により、量販店での特売はより単価の安い輸入鶏肉にシフトすると予想され、国産鶏肉の相場が高止まりしている中で、輸入鶏肉相場は一時より100円以上値下がりしていることもプラス材料となっている。こうした状況からみると9月の出回り量は3.2万t(前年比26%増)、10月3.8万t(同22%増)、11月4.0万t(同31%増)、12月4.3万t(22%増)前後と予想される。この9〜12月の輸入見通しと予想出回り量を差し引いた月末時点での在庫の増減は、9月〜11月は各月1.1万t増加し、12月は1.7万tの減少となり、12月末の推定在庫量は13万t前後と予想される。前年の9.5万tと比べて36%増となり、かなり高水準の在庫を09年に持ち越すことになりそうだ
牛肉3.6万tにとどまり、豚肉は6.6万tと多く−9月輸入通関
08年9月の貿易統計によると、牛肉は前年同月比17.2%減の3.6万t、豚肉は21.8%増の6.6万t、鶏肉は23.5%増の3.5万tとなり、ともに当初予想よりやや少ない輸入量となった。[牛肉]末端需要が不振な上に、これまでフローズンが多めに入荷してきたこともあり、9月は前月より9千tほど減少、前年同月比では17.2%減となった。フローズンの前年9月が64%増と急激な増加の反動もある。
[豚肉]量販店などの特売商材として輸入チルドの引き合いが良く、またフローズンも中国産食品の安全性の問題を受けて加工需要も堅調で、チル・フロともに大幅な増加となった。[鶏肉]年末に向けた在庫増が懸念されている鶏肉は、前月よりは1.4万tほど少ないものの、引き続き3.5万tと高水準の輸入となった。
家きん調整品は前年比3.9%増の2.7万tとほぼ当初予想並みの輸入。うち中国が9,224t・39.5%減と大きく減少する半面、タイ(1万6,995t・66.7%増)やブラジル(86t・43倍増)など他国の輸入でカバーした。羊肉はフローズンが23.5%減となったものの、累計では前年並みで推移。馬肉は産地高止まりで57.8%減、累計でも35.4%減と低水準にとどまっている
トウモロコシなどが値下がり
米農務省は10月10日、08年の主要作物の生産予想を公表した。
トウモロコシの生産量は、9月の予想より1.1%上方修正されて121億9991万ブッシェルとなった。収穫面積は9月より0・1%引き下げられたものの、1エーカー当たりの単収が増加したことによる。
大豆の生産量も、9月の予想より1.7%引き上げられて29億8302万ブッシェルとなった。収穫予想面積が前月から2.9%上昇したことなどが上方修正につながった。
米国のトウモロコシの需給見通しでは、国内消費量で飼料用が前月より2.9%増加するとしているものの、エタノール向けと輸出量は変わらず、期末在庫が13%増になるとみている。
大豆の需給見通しは、9月に比べ国内消費が1.4%減少するものの、輸出が5%増加し、期末在庫も63%増加するとみている。また、トウモロコシと大豆の生産者平均販売価格は、トウモロコシがブッシェル当たり4.20〜5.20ドル、大豆は同9.60〜11.10ドルと予想している。米国発の金融危機の煽りも受けて、穀物価格は米農務省の予想以上に値下がりしている。シカゴのトウモロコシ価格は、今年6月27日の1ブッシェル7ドル65セントをピークに下げ、10月15日には4ドルを割り込んで、一時はほぼ一年ぶりに3ドル台となった。大豆も7月3日の同16ドル63セントをピークに、10月15日には8ドル台半ばまで下落した。
先行き不透明な部分はあるが、世界的な景気の後退懸念からフレートも値下がりし、為替も円高で推移していることから、このまま推移すると、1〜3月期の配合飼料価格は大幅な値下がりが期待される。
3000億円を資本増強 金融危機で年内めど 信連などから調達/農林中金
農林中央金庫は3000億円規模の新たな資本調達を年内に行う方針を固め、出資者である信連やJAなど系統組織と具体的な協議に入った。世界的な金融危機に伴い市場が大きく混乱する中、系統組織の資金力・集結力を最大限活用して財務体質の強化を目指す。
農林中金の今年9月期の決算は現在集計中だが、黒字を確保できたもよう。しかし国内外の金融市場の混乱を受け、大幅減益は避けられない見通し。来年3月期決算も黒字の見込みだが、当初の経常利益見通しの3500億円は大幅な下方修正が不可避という
追加経済対策/新たに畜酪支援 飼料特別融資を充実
政府・与党が検討している新たな総合経済対策(追加経済対策)の農林水産施策の概要が29日、明らかになった。子牛価格や食肉の卸売価格の低迷で経営環境が厳しくなっていることを踏まえ、新たに畜産・酪農経営への緊急支援を盛り込んだ。水田のフル活用に取り組む農業者への支援や、農商工連携促進に向けた支援なども掲げている。新総合経済対策は、麻生太郎首相が30日に記者会見で発表する。2008年度の2次補正予算案と09年度予算案に反映させる
米産輸入牛違反10例目/無証明の胸腺
農水、厚生労働両省は29日、米国から輸入された冷凍牛肉1033箱(約19トン)の中に、米農務省が発行する衛生証明書の記載とは異なる内臓部位の胸腺が9箱(約60キロ)見つかったと発表した。
胸腺は牛海綿状脳症(BSE)感染の恐れのある特定部位ではないが、対日輸出条件である生後20カ月以下との証明ができないため、出荷工場からの輸入を一時停止した。市場には出回っていない。
消費冷え込みで値上げ一本調子に疑問の声も−飼料高騰推進会議
農水省の第6回「飼料価格高騰等の畜産をめぐる状況変化への理解醸成のための中央推進協議会」が27日、東京・霞が関の同省会議室で開かれた。穀物相場の高騰に伴う配合飼料価格の急騰に対応するために議論が始まった会合だけに、シカゴ相場の下落や円高傾向に加え、経済の先行き不安による消費の冷え込みがささやかれる中、値上げ一本調子では消費者の理解は難しいのではないか、と現行の取り組みに対する疑問の声が上がった。
意見交換会では、とうもろこしなど原材料価格が下がっていることについて「配合飼料価格への影響と、そのタイムラグは」との質問があった。これに対して事務局は「3ヵ月ごとの運用であり、現在の価格は9月中下旬に決めたもので、10〜12月となる。現在の穀物相場は、来年1〜3月に反映されることになり、12月中下旬に決められる」と回答した。また、生産者出身のメンバーは需給率の低さを引き合いに、「日本人の食料が不足してきたことに対して、今後どうするか、食料安保の問題であり、需給率向上の国家戦略を示していくべきだ」と主張。
これに対して、「国産だけではやっていけないのが実情だ。国際協調の中で調達を考えていかなければならない」「穀物価格が下がっている中で、今は短期的に消費をいかに拡大していくかが必要だ」と値上げだけを訴える手法に疑問を投げかける意見も出された。ここに来て、委員間の意見の相違が見られ、今後の運動のあり方に一石を投じる形となった
輸入鶏肉の需要増加も12月末在庫は13万t水準、国産品も増加懸念
鶏肉の輸入量は、11月まで大幅な増加が予想されていることから年末の在庫増が懸念されているが、本紙の予測によると12月末時点での輸入鶏肉の在庫量は13万t前後と予想され、かなりの量が09年に持ち越しとなるものとみられる。9〜11月の鶏肉の輸入量は、輸出入協会の予測によると、9月は4万2,700t(前年比45%増)、10月は4万8,700t(同53%増)、11月は5万900t(同89%増)と大幅な増加が見込まれている。12月の輸入量は、在庫圧迫から抑制され2.5万t(同19%減)前後に減少するものとみられる。
これに対して9月以降の輸入鶏肉の推定出回り量も大幅に増加するものとみられる。経済不安による個人消費の低迷により、量販店での特売はより単価の安い輸入鶏肉にシフトすると予想され、国産鶏肉の相場が高止まりしている中で、輸入鶏肉相場は一時より100円以上値下がりしていることもプラス材料となっている。こうした状況からみると9月の出回り量は3.2万t(前年比26%増)、10月3.8万t(同22%増)、11月4.0万t(同31%増)、12月4.3万t(22%増)前後と予想される。
この9〜12月の輸入見通しと予想出回り量を差し引いた月末時点での在庫の増減は、9月〜11月は各月1.1万t増加し、12月は1.7万tの減少となり、12月末の推定在庫量は13万t前後と予想される。前年の9.5万tと比べて36%増となり、かなり高水準の在庫を09年に持ち越すことになりそうだ
[豚肉消費低迷] 8月までの相場高の反動と先行き景気不安が影響
末端の消費不振感の強まりにより豚枝肉価格は400円を大幅に下回る予想外の展開となっている。8月までの高値相場の反動と株価暴落、急激な円高により景気の先行き不安が強まったことで、末端の特売はより単価の安い輸入品が中心となっているためで、予想外の不振に業界内では先行き不安を強めつつある。
豚枝肉相場が430円水準に値下がりしたことで末端の販促の動きが強まるとみられていたが、末端のオーダーは目立った増加は見られず、出荷増も加わって、ここへ来て400円を大きく割り込む相場となった。末端の需要動向は、ロースを中心に全体に荷余り感が強まっており、これまで動きがあったウデも低迷している。このため中間流通段階での在庫も増加しており、市場段階では保留頭数も出ている。
末端消費不振の理由としては、「景気不安の強まりにより、末端での販促はより単価の安い輸入品にシフトしている。大手量販店での円高還元セールや値引きセールなどが影響している」「すでに輸入チルドで特売計画を組んでいるため輸入チルドの在庫が消化されるまでは国産品の需要は強まらない」などのほか、「今年8月までは相場高で利益が確保できなかったので、今は利益を確保するとき。国産品は通常価格で、特売での量販は輸入チルドでの対応となっている」などが指摘されている
和牛マルキン発動へ BSE以来6年ぶり/本紙試算
肥育牛経営の収益が悪化した際に補てん金を支払う「肉用牛肥育経営安定対策(マルキン)事業」が今年度7〜9月期(第2四半期)、肉専用種(和牛)を対象に全国で発動される見通しだ。日本農業新聞の試算で分かった。配合飼料の高騰で生産費が上昇する中、枝肉価格の落ち込みによる粗収益の減少などが響いた。和牛での発動は牛海綿状脳症(BSE)の発生で枝肉価格が下落していた2002年9月以来6年ぶり。補てん額は1頭当たり3万円程度になりそう。交雑種(F1)と乳用種も前期に引き続いて発動が見込まれる。マルキンは、所得が家族労働費を割り込んだ場合にその差額の8割を国と生産者が積み立てた基金から補てんする仕組み。
07年度の和牛出生頭数4.8%増の54.2万頭と増勢続く−家畜改良C
家畜改良センターが23日に公表した2007年度の牛の出生頭数によると、黒毛和種の出生頭数は前年度比4.8%増の54.2万頭、交雑種も6.1%増の33万頭と増加しているものの、乳用種は年度始めから07年末にかけて減少傾向にあったため、オス・メスともに前年度実績を下回り乳用種合計では6.3%減の52.7万頭となった。このため、全畜種合計では前年度比0.6%増の142.1万頭となっている
これは個体識別台帳のデータを基に08年9月30日時点で集計したもの。これを見ると、黒毛和種は06年から15カ月間にわたって増加傾向で推移してきたが、今年3月は前年割れに転じた。交雑種も同様に、06年7月以降17カ月連続で前年実績を上回ってきたものの、08年明けを境に前年割れとなっている。種付け時期にまで遡ると、06年度第2四半期から07年第1四半期にかけて子牛売買価格は、黒毛和種で50万〜53万円、交雑種で21万〜26万円、乳用種も10万〜12万円台と高値で推移しており、繁殖農家の生産意欲が強かったものと見られる。
さらに、生乳生産は需要緩和を背景に06〜07年度は減産型計画生産を実施しており、これが交雑種の生産にシフトしたと見られる。ただ、乳製品需要の増加を見込んで20年度から増産型計画生産に転向したことで、07年末以降からの乳用種の出生頭数の増加につながったものと考えられる。
10月に入って肉豚出荷4.6%増と増加基調、ワクチン効果出はじめる
肉豚出荷頭数は、9月まではほぼ前年並みの推移となっていたが、10月に入って増加傾向に転じ、21日までの稼働日14日間で前年比4.6%増となっている。これはサーコワクチンの効果がここへ来て出てきているためとみられている。豚肉の末端消費低迷推移に加えて、ここへ来ての出荷増で豚枝肉相場は400円水準まで下落しており、今後、相場が底となる11月にかけての需給動向が注目されるところ。10月の肉豚出荷動向は、9日までは6万頭台で推移していたが、10日以降7万頭を超える日が多くなっており、21日までの稼動日14日間の出荷頭数は95万8,400頭(速報値)となり、前年同期比(稼働日14日間)では4.6%増となっている。当初の農水省の出荷予測の前年比100%と比べて4.6ポイント上回る出荷頭数となっている。10月の月間ベース(稼動日数は前年と同じ22日)では前年比5%近い増加となりそうだ。この要因は、「サーコワクチンの効果がここへ来て出始めている」「9月までは密飼いによる成豚での事故が多かったが、気温が低下して出荷増につながっている」(業界関係者)ためとみられている。特に主産地の九州、関東地域で出荷が増加傾向にあるようだ。11月以降の出荷は、農水省の予測では11月100%、12月103%となっているが、ワクチン効果によりこれより数ポイント上回る可能性がある
末端消費不振と出荷増で11月、12月の牛肉相場回復見込み薄の状況
末端消費低迷により牛枝肉相場は低迷のままの推移となっている。この後年末の需要期にかけて出荷が集中してくる可能性が高いことから、年末需要期の相場の回復は見込み薄との見方が多く、需要不振、相場低迷への危機感が強まりつつある。
10月半ばになっても、末端でのスライス需要は盛り上がりに欠け、牛肉全体の需要は低迷したままの推移となっている。この末端不振に対して、出荷頭数は和牛を中心に増加傾向にあり、市場、産地食肉センターによってはと畜が追いつかないという状況も出始めている。11月から12月にかけての出荷頭数は、出生頭数から予測すると和牛は前年比6%前後の増加、交雑種は4%前後の増加と予想される。また、この間の飼料価格高騰、枝肉相場低迷で肥育農家の資金繰りも厳しく、出荷調整の余裕もなくなってきているため枝肉相場の動向に関係なく年末にかけての出荷が集中してきそうだ。
末端消費の動向については、ここへ来ての景気先行き不安で「ますます厳しくなってくる」との見方にあり、ギフト需要も悲観的な見方となっている。このため、市場関係者、卸売関係者は、末端消費不振、出荷増という流れの中で「年末にかけても相場の上げ材料はなく、低迷のまま推移するのでは」との見方を強めている
ソーセージ6.3%増と好調、ハム、ベーコンは前年割れ−8月生産量
日本ハム・ソーセージ工業協同組合がまとめた8月の食肉加工品生産量によると、同月のハム・ソーセージ類の生産量は前年比1.8%増の4万1,472tと、前月の0.2%に続き増加となった。1〜8月累計も0.5%増の31万4,909tとなっている。
品目別では、ウインナーが5.9%増、フランク19.7%増、無塩漬29.3%増などソーセージ類の増加が目立ち、ソーセージ計では6.3%増となった。これに対してハム類は3.1%減、ベーコン類5.7%減、プレス3.2%減と、ソーセージ以外は前年割れとなった。累計もほぼ同様の傾向となっており、ソーセージ類の構成比は前年より1.2ポイント上昇して57.4%となった。
ハムソー以外の加工品生産量は、ハンバーグ類が26.0%増と引き続き2ケタ台の増加を維持している。国産志向の高まりを反映したものとみられる。惣菜などのその他も12.0%増と好調となったが、焼豚は6.1%減と低迷が続いている
大手小売業8月中間決算、「消費異変」、業績を直撃――百貨店、軒並み2ケタ減益
低価格化対応に限界
大手小売業の二〇〇八年八月中間期決算が出そろった。景気後退に伴い、消費者が不要不急の買い物を抑えたことで、総合スーパー(GMS)や百貨店が二ケタの減益。本業の不振に世界的な株安が追い打ちをかけて、PBR(株価純資産倍率)も「解散価値」水準の一倍を軒並み割り込み、株主も敬遠気味だ。少子高齢化も重なり店舗の過剰感が強いわけで、企業、事業ともに再編機運は強まりそうだ。
「消費者が変わった」――。J・フロントリテイリングの奥田務社長は決算発表の会見上、三回もこの発言を繰り返した。全国の百貨店売上高の前年割れが続くこの半年間、売り場では様々な異変が起きた。
前八月中間期の決算を発表したJフロント、高島屋、松屋の売上高は三―五%の減少。割引販売が拡大したほか、利益率の低い食品に需要が集まり、経常利益は同一五―六二%と落ち込んだ。百貨店の得意分野である高額品が落ち込むなど従来の価格体系、商品構成が消費行動の変化に対応しきれなかったためだ。
ここ数年、販売をけん引してきた海外の高級ブランド品もOLの買い控えなどで低調だった。三越、東武百貨店では毎年好調な高級時計の販売イベントの売り上げが前年割れと、株安に伴う逆資産効果も響いた。
百貨店売上高の約四分の一を占める婦人服の不振も際立つ。販売点数は落ちていないが、単価ダウンが著しいためだ。三越日本橋本店(東京・中央)の夏のバーゲンでは五〇%減と最も割引率が高い商品に人気が集中した。反動で割引率が少ない商品の売れ行きは鈍かった。大丸では二万六千円の格安ジャケットが一番の売れ筋になった。 京王百貨店新宿店(同・新宿)では例年はバーゲンセールが一段落する八月末になっても、低価格品の人気が衰えず、期間を実質的に延長した。「何度も来店してから衣料品を購入する顧客が増えた」(高島屋の英敏夫MD本部副本部長)。消費者が衝動買いをしなくなった動きを示している。 今回の不況は少子高齢化という構造的な側面も重なり、三越伊勢丹ホールディングス、Jフロントは店舗閉鎖に動いた。低価格化への対応には限界があり、百貨店の業態を維持できる余地が一段と狭まってきた。 高島屋とエイチ・ツー・オーリテイリングは経営統合することで合意し、百貨店の勢力図も四大グループに集約しつつある。規模のメリットの追求もさることながら、先細りする百貨店の優良顧客と希少性の高い商品を奪い合う構図ともいえる。 事実、「三越と伊勢丹は統合効果が出ていないように言われるが、ファッション関連の三越の品ぞろえは確実に良くなっている」(大手百貨店首脳)との見方もある。生き残りに向けた幅広い意味での業界再編が進みそうだ。
【米国生産者、EU市場のニーズに照準】
英国の新聞「ザ・ガーディアン」は、「米国の牛肉生産者は、成長ホルモン剤を含まない牛肉を好む、英国や欧州の消費者の要求に応じた製品づくりを進めている」と報じている。EUの消費者は「ホルモンを含む牛肉は断固として食べない」という強い姿勢を示している。また米国内でもホルモン不使用牛肉のニーズが高まっていることから、国内外の市場に対応するため、牛肉生産の見直しをしている。
今年上半期、EUは7,761トン(前年比179%増)の米国産牛肉を輸入した(USMEF調べ)。米国食肉輸出連合会(USMEF)では、今後3〜5年以内にEUは世界で2番目か3番目の市場になると予測している。
グレインフェッドの製品は欧州市場で優位性があるが、EUは製品表示内容全てについて、第三者機関の証明、識別・トレーサビリティー基準の設定、年1回の査察を義務づけている。EUの定める基準は世界で最も厳しいと言われているが、生産者にとってEUは魅力のある市場だ。すでに180社近いUSDA認定の生産者やパッカーが、EUでも認証を受けている。他の海外市場もそうだが、EUでは米国内では活用されていないカットを販売することができる。ただし「ヒルトン・クォータ」と呼ばれる割当制度があり、米国を含む牛肉総輸入量の上限を、関税適用前で5万8,000トンに定めている。
【韓国、米国処理施設18ヵ所に輸出認可】
韓国は、最近実施した米国食肉処理施設の品質・衛生管理基準の視察結果を受けて、新たに18施設に輸出を認可した。査察は月齢、特定部位除去、トレーサビリティー、歩行困難牛チェック規定の順守を中心に行った。これで認証施設は48ヵ所となった。現行の協定では、処理施設の承認は当初90日間は韓国が認定権を持ち、それ以降は米国が引き継ぐ。
黒毛和種、ホルスは下げ止まり感、交雑種は続落−9月の子牛価格
枝肉相場の長期低迷を反映して肉用子牛相場も長期下落を続けていたが、9月の取引きでは前月比で小幅な値動きにとどまり、交雑種以外は下げ止まり感が出てきた。農畜産業振興機構が調べた9月の家畜市場における肉用子牛の取引価格によると、黒毛和種は、前月より2,000円値下がりして38.9万円となったものの、6月以降は39万円を挟んだ展開となっており、下げ止まり感が出てきた。褐毛和種は、前月より1万円値上りして23.3万円となったが、前年比では32%安と最も値下がり幅が大きい。ホルスは、2,000円高の8.4万円となったが、交雑種は4,000円値下がりして14.0万円となり、交雑種のみまだ下げ止まりの兆しは見られない。
枝肉相場は、和牛、交雑種を中心に大幅な値下がりとなっているが、肥育農家の素牛導入意欲は、交雑種から素牛価格の値下がりで相対的に有利となっている黒毛和種、又は枝肉価格が比較的安定しているホルスにシフトしているため、交雑種の素牛価格の下落が続いているものとみられる。
乳価3月10円上げ 関東販連受け入れへ/大手3社回答
大手乳業メーカー3社が指定生乳生産者団体との乳価再引き上げ交渉で、来年3月に飲用乳価を1キロ10円程度引き上げると回答したことが、15日分かった。都府県最大の指定団体である関東生乳販連は同日、これを受け入れる方針を固めた。16日に発表する。ほかの指定団体も詰めの協議を行っているが、同連の判断が影響を与えるのは確実。6月から続いてきた再交渉は決着に向け動きだした。
3社は明治乳業、森永乳業、日本ミルクコミュニティ。世界的な飼料価格の高騰などから酪農家の廃業が相次ぎ、生乳生産量が前年度比5%前後と例年以上に落ち込んでいるため、再値上げを決断したとみられる。
豚肉の末端不振脱せずロースの過剰感強まる、今後もジリ安の推移か
10月中旬にかけて反発に転じると見られていた豚枝肉相場だか、400円台前半の弱気推移となっており、今後下旬にかけてさらに低迷すえる可能性も出てきた。景気の先行き不安から消費が冷え込み、末端でもより単価の安い輸入品の販促に力を入れているため、国産品の相場は上げ鈍り安値横ばいの推移となっている。
枝肉相場は450円割れとなり末端で特売が打ちやすい価格となったため、10月中旬にかけて末端の特売需要が強まり、豚価も470〜480円水準まで反発するとの予想が強かったが、10月に入っても末端の特売需要は盛り上がらず、中間流通段階での在庫圧迫が強まっているため、中旬になっても430円前後安値相場が続いている。売れ筋は単価の安いウデのみで、ウデは玉薄感を強めているが、ロースは全く動かず、季節的に需要が出始めるカタロースの動きも悪く、バラも不振が続いている。国産豚肉末端不振の要因は、景気の先行き不安が強まり、消費がさらに落ち込むムードとなってきたことから、末端の販促はより単価の安い輸入チルド豚肉中心となっていることや、体育の日の3連休が終わって末端の販促が弱まったためとみられている。イトーヨーカドーも米国産チルド豚肉を89円で特売をかけるなど、末端での輸入豚肉の販促の動きが続いている。
肉用子牛補給金 半年で前年分超す/08年 相場低迷を反映
肉用子牛生産者補給金の全国の交付額が、2008年上期(1〜6月)だけで07年の1年間の実績を上回ったことが12日までに分かった。7月以降も相場の低迷などから、交付額は増えるのは確実。国内初の牛海綿状脳症(BSE)発生(01年9月)で相場が暴落した01〜04年度以来の高水準になりそうだ。
補給金は四半期ごとに算定。子牛の市場価格が国の定める保証基準価格を下回った場合、その差額が交付される。今年は景気の後退で牛肉需要が伸びず、子牛相場の大幅な下落を招き、交付金額が膨れ上がっている。7月からは、飼料高騰を踏まえた政府の緊急対策で基準価格が引き上げられ、交付額はさらに増えるとみられる。
牛メタン抑制 増体や乳量増/日本農学会 環境以外の効果強調
日本農学会は11日、東京都内でシンポジウム「地球温暖化問題への農学の挑戦」を開いた。農研機構・畜産草地研究所の永西修畜産温暖化研究チーム長は、家畜が排出するメタンなどの温室効果ガスについて「反すう家畜では飼料エネルギーがメタンになり損失している。メタン発生を抑える技術が普及すれば、生産効率の改善も見込める」などと話した。永西チーム長は、牛のメタンを抑制すると、体重や乳量が増加すると説明。「酪農では、脂肪酸カルシウムの給与でメタンが減る。また、ビールかすやおからなど脂肪が多い食品副産物もメタンを減らせる」と紹介した
焼き肉などに長い列 畜産危機 ちらしを配布/千葉でフェア
【ちば】千葉県畜産フェア(主催=県畜産協会)が11日、船橋競馬場で開かれ、大勢の市民が訪れた。30団体が県内産畜産物、加工品などを試食・販売し、体験コーナーも設けた。入り口では、畜産農家とJA全農ちばの職員が飼料や燃料費高騰などの畜産の現状について「理解をお願いします」と、ちらしを配布し訴えた。畜産レディスネットワークは、パネル展示で「逆境に負けず前向きに生産に取り組んでいる女性がこんなにいます」と消費者に呼び掛けた。 かずさ和牛肥育研究会のサイコロステーキ、若潮牛の焼き肉、房総ポークの焼き肉などが1皿100円から300円で販売された。
イオン:今8月中間期、純損益160億円の赤字に転落。減損損失や繰延税金資産取り崩しなどが影響
イオン(東1:8267)が8日に発表した2008年8月中間期の連結決算によると、純損益が160億円の赤字だった。前年同期は238億円の黒字。特別損失に減損損失や閉店損失引当金繰入額などを計上したほか、会計処理の変更にともない繰延税金資産を取り崩すことになり、法人税等調整額156億円を計上したことが響いた。
増収を確保したものの、イオンやマイカルをはじめとする国内総合スーパー事業が苦戦し、減益となった。営業収益は前年同期比3%増の2兆6069億円、営業利益は同13%減の586億円、経常利益は同20%減の597億円だった。国内ではモール型ショッピングセンター4ヵ所を開設するとともに、業態別では、総合スーパー5店舗、スーパーマーケット45店舗、スーパーセンター3店舗を出店。一方、総合スーパー9店舗、スーパーマーケット22 店舗、その他業態店舗を含め合計35店舗を閉店した。【
末端の棚替え進み牛スライス系の需要強まる、ロイン・バラ系は低迷
スライス系の需要は遅れていたが、10月に入って需要が強まり活気が出てきた。末端の棚替えが進んだことと気温の低下に伴い鍋物需要が強まってきたことによるもの。今後、スライス系の需要は気温の低下に伴いさらに強まるものと予想されるが、ロイン系とバラ系は動きが悪く、今後の不安材料となっている。
「先週からスライス系の需要に急に火がついた」「今までと比べて動きが好転している」(卸筋)と、卸によって多少のばらつきはあるものの、10月に入ってスライス系の動きが好転している。末端の棚替えが一段落し、スライス系の販促が強まったためとみられている。和牛、交雑種、ホルスともにウデ、カタロースの動きが好転している。スネも需要が強く玉薄気味となっている半面、ロイン系の動きは悪く、モモの需要も弱い。
バラ系は、ホルスものは芋煮会需要で動きが見られるものの、これも10月中旬までの動きとみられ、和牛と交雑種のバラの動きは鈍い。今後、気温の低下とともにスライス系の部位は堅調に推移しそうだが、「今の経済情勢、個人消費の動向から見ると例年ほどの需要は見込めない」(卸筋)という状況。今後は、ロイン系、バラ系の在庫消化が課題となってきそうだ。
20年度ブロイラー出荷羽数 前年度を1.6%上回る
農林水産省・畜産部食肉鶏卵課は9月26日、全国ブロイラー需給調整会議と全国鶏卵需給連絡会議を開き、20年度下期の需給について協議した。ブロイラー、鶏卵とも配合飼料価格の上昇に伴うコストアップが続いている一方、インフレ懸念による消費や輸入動向が不透明なことから、引き続き「需要に見合った生産を求める」ことで一致した。
全国ブロイラー需給調整会議では、26道県から20年度出荷計画が報告された。年度計で6億994万5000羽、前年度比1.6%増となり、3月に集計した5億9974万1000羽を1020万4000羽上回った。26道県の全国のカバー率が95%であるため、全国ベースの換算羽数は6億3668万2000羽(同101.6%)になる。主要3県(岩手、宮崎、鹿児島)の出荷羽数は全体の58.2%(前年度56.7%)を占め、岩手が全体の伸びを上回っている。
食肉鶏卵課でまとめた20年度の鶏肉需給見込みは、需要量は前年度比2.8%増の178万1000トン(家計消費が同1.4%増の62万1000トン、加工業務用が同3.6%増の116万トン)、供給量は同5.1%増の182万3000トン(国内生産量が同1.6%増の139万4000トン、輸入量が同18.4%増の42万8000トン)で、在庫は同30.8%増の14万7000トンと予測している。
和牛、交雑種のスソ物やや上げも前年比では大幅安−9月牛枝肉相場
末端消費の長期低迷と需要の端境期ということもあって9月の牛枝肉相場は、和牛、交雑種の低等級物を中心に前月比やや上げたものの、前年比では依然大幅安の相場となっている。東京市場の9月の牛枝肉平均相場(生体)は、和牛2等級と交雑種の2等級、3等級物は前月よりやや値上りしたが、4等級、5等級ものはほぼ前月並みの相場となった。9月は、焼肉から鍋物需要に変わる端境期にあるため、前月比では多少値上りしたものの、前年比では和牛は200円前後、交雑種は100円前後の安値となっている。乳雄も前月比58円安(2等級)となった。個人消費の低迷を反映して単価の高い牛肉の消費低迷は長期化しているが、今後、当面は消費好転の材料は乏しく、年末の需要期にかけても低迷が続きそうだ。
消費者の「内食」増える
牛肉値上がりに対する消費者の抵抗感は、エンドミート(低価格のカット)が好調でミドルミートが低迷していることに示されている。これには長引くレストラン業界の不振も一因となっている。景気の減速で消費者の外食控えが進んだことは、食材スーパーの最大手クローガーが、第2四半期に3.4%増益の好業績を上げたことからも明らかだ。米国労働統計局によると、家庭内消費用の食材・食品価格(季節調整済み・年率換算)は、今年1〜8月で7.5%(2007年4.9%)値上がりした。
食肉摂取で脳の収縮を予防-英国の研究
英国オックスフォード大学の科学者チームが「肉を使わない食事は脳によくない」という研究結果を発表した。完全菜食・菜食主義の人は、肉、魚、乳製品に含まれるビタミンB-12が不足するため、食肉を摂取する人より脳の萎縮が起きる可能性が6倍高いことが分かった。
同大学の心理学・解剖学・遺伝学部のメンバーは「この結果から、肉、魚、栄養分強化シリアルか牛乳を食べてビタミンB-12の摂取量を増やせば、脳の萎縮を防ぎ、記憶を保つことができるだろう。ビタミンB-12不足は、高齢者を中心に公衆衛生上の問題だ」と説明している。
61〜87才の高齢者107名に、記憶力検査、身体検査、脳のスキャンを行い、食事と脳の大きさを関連づけて研究した。第1回目の検査から5年後に対象者を再検査した。ビタミンB-12のレベルが一番低い人は脳の萎縮が起きる可能性が高かった。以前の研究で科学者チームは、脳萎縮と低レベルビタミンB-12との関連性を既に立証している。
米国、中国に牛肉輸入解禁を迫る
米国は9月中旬開催の米中商業貿易合同委員会会議で、2003年12月から米国産牛肉の輸入を中断している中国に対し、解禁を求める予定だ。中国は2006年4月に条件付き解禁に合意しているが、いまだ実施されていない。米国のギテレス商務長官は、「牛肉問題がどう進展するかわからないが、会議の議題には含まれている」と述べている。米国側は商務長官に加え、シュワブ通商代表も参加している。
10月の牛肉需給展望 相場の上げ材料乏しく安値横ばいの推移か
牛肉の消費不振は長期化の様相を強め、8月の旧盆前後に一時的に需要は強まったもののその後は再び低迷の状況が続いている。10月も相場の上げ材料はなく、9月並みの相場展開となりそうだ。米国の金融危機による景気後退不安も牛肉の需要にとってはマイナス要因となりそうだ。
[供給動向]出生頭数からみた10月の出荷頭数は、和牛が前年比2%減、交雑種は6%減、乳雄は10%前後の減少となるが、相場の長期低迷、飼料価格高騰での早出し、または出荷控え双方の動きも予想されるため、これが10月の出荷にどう影響してくるか注目されるところ。主産地では滞貨している状況も。[需要動向]例年ならスライス需要が強まる時期だが、今年はスーパーの棚替えも遅れているため鍋物需要はまだ本格化していない。現状の荷動きは、スネ、ウデ、モモの低価格部位が中心。今後は、スーパーの棚替えが進み、スライス需要が徐々に強まってくるものとみられるが、その半面、焼き材需要はますます冷え込みそうだ。単価の高い和牛、そしてロースなどの高級部位は引き続き苦戦しそうだ。
[価格動向]10月も相場の上げ材料は乏しく、引き続き安値横ばいの推移となりそうだ。ここへ来て交雑種は値ごろ感が強まり末端の需要もついてきているためやや値上げに転じる可能性もあるが、和牛は横ばいか、出荷の動向によっては弱気の推移となりそうだ。出荷減予想にある乳雄は、競合関係にある輸入牛肉の価格が高いためジリ高に転じる可能性が高い。
豚肉市場動向
第3四半期は予想より処理加工のペースが遅く、枝肉重量が少なかった。そのためUSDAは、2008年度・2009年度の商業用豚肉生産量を、各々8月の予想値の235億5,600万ポンド・230億2,500万ポンドから、234億7,600万・229億8,000万ポンドに下方修正した。一方、第4四半期の処理加工数は、過去最高を記録した昨年同期比で2.5%の増加がみこまれる(ミズーリ大学予想)。9月前半には週間処理頭数が230万頭を突破し新記録となった。しかし過去最高の輸出量が続き、こうした大量の頭数をほとんど捌いているので、今後は減速する可能性がある。
輸出は2008年度上半期、過去最高のペースで好調に推移した。輸出量で月間新記録を連発した中国/香港の堅調が目立ったが、米国食肉輸出連合会(USMEF)は「特定の国に偏らない市場の多様性と需要の深さが見られた」と説明している。各主要市場の1〜7月実績は以下の通り:
【中国/香港】上半期輸出量は前年比で324%増加。しかし政府が国内増産に力を入れているため、下半期の販売は減速が予想される。
【メキシコ】前年比で輸出量が31%、輸出額は39%伸びた。
【ロシア向】前年比で輸出量が153%、輸出額は158%伸びた。
【日本】輸出額では最大市場。輸出量が24%、輸出額は27%伸びた。
【カナダ】輸出量が24%、輸出額は21%伸びた。
【韓国】輸出量が41%、輸出額は23%伸びた。
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