20年12月度 牛肉のクリップボード

食肉卸売業は04年比8.5%減少して7,438事業所に−07年商業統計
経済産業省が発表した平成19年(2007年)の商業統計によると、食肉卸売業の事業所数は前回調査(04年)と比べて8.5%減少して7,438件、食肉小売業(卵・鶏肉小売業除く)は02年調査と比べて21.6%減の1万1,390件、卵・鶏肉小売業も14.8%減の2,292件と、食肉卸売業、食肉小売業とも大幅な減少となった。食肉卸売業は相場高、売価安での収益性悪化が大きく影響したものとみられ、食肉小売業は量販店との競合、後継者難などが影響しているものとみられる。08年も食肉を取り巻く環境は一段と厳しくなっているため、08年以降の事業者数はさらに減少する可能性がある。
[食肉卸売業]07年の事業所数は7,438件で、前回調査(04年)と比べて8.5%減少している。事業所数はその時の経営環境により増減を繰り返しているが、07年は相場高に対して消費低迷による販売価格の低迷で卸売業の採算が悪化したことが事業所数の大幅な減少につながったものとみられる。ピーク時の1999年と比べると15.7%も減少している。法人、個人経営別では、法人が5.7%の減少にとどまったのに対して個人は13.9%も減少している。従業者数は前回比0.5%の減少にとどまり、年間商品販売額は2.7%増加して6兆3,891億円となっている。1事業者当たりの年間販売額は12.2%増の8億5,900万円と大幅な増加となっているが、これは牛肉、豚肉、鶏肉の相場高によるものとみられる

12月の牛肉需給展望 消費の冷え込みで基調は安値安定推移
先行き景気不安が強まっていることで相対的に単価の高い牛肉は、さらに苦戦が強いられている。11月の平均相場は和牛と乳雄はほぼ前年並み、交雑種は値下がりし、11月下旬には省令価格が1,000円を割り込むという異常相場となった。12月も消費の回復は見込めない中で出荷頭数の増加が予想されることから枝肉相場は、基本的には安値安定となり、年末手当が集中する中旬頃に小幅な上昇がある程度と予想される。末端では年末にかけて和牛を中心に販促を強めるとみられるが、景気の冷え込みで需要の伸びは期待薄の状況にある。
[価格動向]12月の相場は、和牛は出荷動向に大きく左右されそうだが、現状での予想は小幅な上昇にとどまるものとみられる。単価の高い和牛5等級、4等級は消費力が弱いため相場は横ばい、3等級、2等級は前月より50円前後上昇しそうだ。交雑種はB2等級で1,000割れとなり、末端で販促をかけやすい状況となっていることから、12月は50円程度値上りして1,000円台に戻すものとみられる。乳雄は、中旬以降需要は低下するものの出荷頭数も少ないため相場の大きな上げ下げはなく、前月並みの展開と予想される

都府県の低迷で生乳生産1.3%減/10月、中酪まとめ
 中央酪農会議が17日までにまとめた10月の生乳販売乳量(生産量)は、北海道が前年同月比2%増の31万2998トンとなったものの、都府県で4.4%減の30万9408トンと低迷が続いたため、全体では1.3%減の62万2406トンとなった。4〜10月累計では北海道が前年同期比2.9%増。都府県は3.6%減で、全体では0.5%減の448万3071トンで計画生産水準を下回るペースが続く。10月の用途別販売量は飲用牛乳向けが全体で前年同月比5.4%減の31万9493トンと落ち込んだ。一方、チーズ向けは14.5%増の3万6577トンだった。

加工向け乳価4円引き上げ/ホクレンが妥結
 ホクレンは19日、今年度乳価の期中改訂交渉が妥結したと発表した。引き上げ額はバターと脱脂粉乳など加工向けがキロ4円、飲用向けが10円。来年3月から実施する。

メラミン余波 牛乳輸出が大幅増/香港と台湾向け「安全」で引き
 中国製乳製品から有害物質メラミンが相次ぎ検出されている問題の余波で、国産牛乳の香港、台湾向け輸出が急増している。熊本県酪連の香港への輸出量が10月、前月比10倍になったほか、ホクレン通商(北海道)の同地への牛乳輸出も1.5倍に増加。現地の消費者が中国産を敬遠し、品質面や安全面で信頼の高い日本産を求めているためだ。大手乳業によると、日本製粉ミルクへの関心も高まりをみせている。熊本県酪連は昨年2月から、長期保存が可能な「LL大阿蘇牛乳」を香港へ輸出している。10月の輸出本数は2万670本(1本1リットル)で、前月の2160本から飛躍的に増えた

<食料品>「外国産より国産品を購入」が89% 内閣府調査
内閣府は15日、「食料・農業・農村の役割に関する世論調査」の結果を発表した。食料品を購入する際に国産品と外国産のどちらを選ぶかという質問に対し、国産品との回答が同様の質問をした00年調査比7.1ポイント増の89.0%に上った。
 国産品を選択する理由(複数回答)は「安全性」が最も多い9割弱に達しており、中国製冷凍ギョーザによる中毒事件などを受け、輸入食品への不安が大きくなっていることがうかがえた。
 「とくにこだわらない」は10.1%(00年調査比6.4ポイント減)、輸入品は0.5%(同0.1ポイント増)だった。調査は全国の成人男女5000人を対象に個別面接方式で9月に実施、3144人から回答を得た。回収率62.9%。同種の調査は87年に始め、今回が7回目となる。
 将来の食料輸入に関する質問では、93.4%が「不安がある」と回答。理由(複数回答)は「国際情勢の変化で輸入が減ったり止まる可能性がある」が55.8%で最も多く、国際的な穀物や原油の高騰が国内の食品の値上げにはねかえった最近の事情を反映した結果となった

全農が特別対策 飼料に1トン2000円
 JA全農は20日、配合飼料を購入する農家に1トン当たり2000円を支出する特別対策を講じると発表した。12月購入分が対象。総額14億円規模で、配合飼料が対象の全農の対策では過去最大規模になる。配合飼料の原料になる穀物の海外相場は、下落の動きが見られるが、依然として高い水準にある。一方で、食肉の販売は冬場の需要期を迎える中、全畜種で相場が軟調で、今後も厳しい畜産経営が予想される。全農はこうした状況を踏まえ、特別対策を打つことにした。

牛肉の需要の中心は切り落とし用、外食不振でバラ在庫圧迫強まる
牛肉の末端需要は、小売用でウデ、モモの動きは良いものの外食(特に焼肉)需要が不振感を強め、バラ系を中心に在庫圧迫が強まっている。今後年末にかけて、カタロースやロースの需要が出てくるものとみられるが、和牛を中心に出荷がかなり増加する予想にあるため、枝肉相場の上げは期待薄で、バラ系の在庫消化に苦慮しそうだ。
 現在、切り落とし用のウデ、モモの動きは良く在庫も少ないが、バラ系は外食(焼肉)の不振で在庫圧迫が強まっている。在庫の半分はバラと言われている。例年、需要が強まるカタロースは、末端での販促が切り落とし中心となっていることからまだ本格的な動きとなっていない。景気不安による外食需要の冷え込みにより、バラの在庫増のほかに銘柄牛も在庫過剰感を強めているようだ。
 今後、年末にかけては、クリスマスでのステーキ需要、年末年始のすき焼き、しゃぶしゃぶなどの鍋物需要が見込まれるがものの、ロース、カタロースの需要は短期的なものにとどまる公算も。また、ギフト需要は、個人消費の冷え込みにより苦戦が予想されている。一部銘柄牛では、外食の不振とギフトの不振で荷余り感が強まっているという。12月は、カタロースの需要がどこまで強まるかがポイントとなっている。過剰のバラは、先行き売れる見通しがない中で、凍結に回すわけにもいかず、売価を下げて売り切るという動きとなりそうだ。

潜在需要の発掘へ、消費者との意識の差露呈−国産牛肉消費拡大会議
消費低迷にあえぐ国産牛肉の需要喚起を促す「国産牛肉需要拡大緊急会議」(座長・宮崎昭二本松学院長)の初会合が19日、東京・虎ノ門の虎ノ門パストラルで開かれた。事務局からは国産牛肉をめぐる情勢や今後取り組むべき課題のほか、生産者から消費者まで各ステークホルダー別の事前アンケートで集約された意見などが説明された。全体的には「潜在需要がある」という認識の下、議論が進められたものの、景気低迷により消費者の低価格志向は高まる一方で、初会合は現状の問題点を指摘するにとどまった感じだ。
 冒頭、農水省の渡邊毅食肉鶏卵課長は「枝肉価格の下落、エサ価格の高騰に加え、素牛価格が高かった時の牛が流通している状況で、畜産産業事業者の経営は大変厳しいものとなっている。一方、景気低迷で牛肉需要も伸びていない。生産、流通それぞれの関係者によって思いは違うと思うので、この会合ではフードチェーンとして共通の問題認識を醸成し、その上でウイン・ウインの関係が築ければ、と考えている」とあいさつした。
 同会議は、生産者、流通・小売、それに消費者らで構成。フードチェーン全体で国産牛肉の需要喚起策を考えようと設置されたもの。初会合では、各委員への事前アンケートによって集約された意見などに基づき、国産牛肉をめぐる課題や、需要拡大に向けた今後の取り組みなどについて議論した。消費者の委員からは「食べ方提案、メニューの提案などは無用。消費者は買いやすい値段とおいしい肉質の牛肉を求めているだけ」とシビアな意見が出された

黒毛和種37万円台、交雑種13万円台まで下落−10月子牛価格
牛肉の消費低迷、枝肉相場の長期低迷を反映して素牛価格は値下がりを続けているが、10月の取引価格も全面安の展開となり、黒毛和種は37万円台、交雑種も13万円台まで値下がりするなど、素牛価格の下落は深刻な状況となってきた。農畜産業振興機構が調べた10月の家畜市場における取引価格によると、黒毛和種は前月より1.6万円も値下がりして37.3万円と38万円の大台を割り込んだ。この1年間で12.6万円も値下がりしている。褐毛和種は1.8万円値下がりして21.5万円となり、この1年間で12.7万円値下がり。交雑種は3,000円の小幅な値下がりにとどまったが、この1年間で5.8万円値下がり。ホルスも5,000円値下がりして7.9万円となった。
 枝肉相場は11月に入っても安値横ばい、12月も相場回復の見込みが薄い状況となっていることから、素牛価格はさらに値下がりする可能性があり、今後の生産への影響が危惧される

百貨店「非常事態だ」 売上高8カ月連続前年割れ 10月
個人消費の冷え込みが加速している。日本百貨店協会が18日発表した10月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比6・8%減の5845億円となり、8カ月連続で前年を割り込んだ。同協会では「消費税の導入や引き上げなどによる特殊要因を除くと最悪の状況」とし、かき入れ時の年末年始商戦に向け危機感を強めている。10月は気温が高めで推移し、秋物が不調だったことが追い打ちとなり、主力の衣料品が9・6%減と大きく落ち込んだ。衣料品の前年割れは16カ月連続。
 株安で購買意欲が冷え込む「逆資産効果」も顕著だ。高級ブランドのバッグなどを含む身のまわり品は9・7%減と、過去3年間で最大の落ち込みを記録した。特に、東京地区で8・4%減となるなど、「富裕層が多い大都市が急減速した」(同協会)。1〜10月累計の全国売上高は前年同期比3・3%減。同協会の平出昭二顧問は「年間売上高の3%以上の減少は危険水域。10月はこの水準を超えており、非常事態だ。冬のボーナスや雇用情勢も悪化する傾向にあり、消費が上向く材料はない」と話す。
 こうした状況を受け、各社は改装に加え、低価格商品の扱いを増やすなどテコ入れに懸命だ。
 伊勢丹新宿本店の10月の売上高は9・3%減となり、9月の一部改装の効果が早くもなくなった。三越伊勢丹ホールディングスの石塚邦雄社長は「消費者の価格志向が強まっており、質を落とさずに価格を下げることが求められている」と戦略の見直しを急ぐ。同協会でも加盟する百貨店に対し、魅力ある商材の確保や催事の強化などを呼びかける方針だが、売り上げ回復の決定打になるかは不透明で、各社の“暗中模索”が続きそうだ。

国産牛肉消費拡大第1次キャンペーン12月6〜21日実施−消費総合C
日本食肉消費総合センターは、12月6日から21日までの16日間、国産牛肉の消費拡大の第1次キャンペーン「チカラになります牛肉が!−国産牛肉まつり−」を実施する。国産牛肉の消費低迷を打破し、牛肉購買への理解を醸成することを目的に、全国の食肉小売店、量販店を対象に実施するもの。
 同キャンペーンでは、より多くの国産牛肉の消費拡大を目指していくために、店舗内に設置された専用応募ハガキ又は郵便ハガキでクイズに答えると、抽選で国産牛肉(500g)が500名、お肉のギフト券(2,000円分)が1,000名に当たるオープン懸賞方式で実施する。また、一部の参加店舗では、国産牛肉の焼肉などの店頭試食も実施する。第2次キャンペーンは09年1月28日から2月28日までの32日間実施する予定である。

韓国 - 流通が滞る米国産牛肉
韓国の国立獣医科学検疫院(NVRQS)によると、9月中に検疫を通過した米国産牛肉は1万2,266トンに達し、オーストラリア産の8,106トンを上回り、全体量の56%を占めた。6月の輸入再開から3ヵ月間で、輸入実績はオーストラリアを上回った。10月も20日時点で検疫済み米国産牛肉は全体の57%を占めている。しかし市場流通に向け通関した量は、オーストラリア産のほうが多い(韓国農水産流通公社調べ)。9月度の通関済み輸入牛肉はオーストラリア産が1万501トン、米国産が7,030トンだが、大量の米国産牛肉が、販売先が見つからず検疫倉庫に保管されたままだ。
ある輸入会社オーナーは、「そのうち量販店で販売すると見込んでかなりの量を輸入したが、小売り側の受け入れがないので通関を延ばしている」と語っている。ドル高ウォン安も通関の遅れの一因だ。通関には牛肉の輸入価格をウォン換算した金額の4割が関税として請求される。そのため輸入会社は為替レートが下がるのを待っている状況だ。業界では全国3,000軒の精肉店、300〜400軒の飲食店のうち、700〜800軒が米国産牛肉を販売していると推測している。百貨店では米国産牛肉を扱っていない

BSEから立ち直れ!「こてっちゃん」ド根性の復活劇のウラ
俳優、財津一郎さんらが出演し、一世を風靡(ふうび)した焼き肉製品「こてっちゃん」のテレビCM。製造販売元のエスフーズ(兵庫県西宮市)が今春から全国販売を再開し、“復活”の兆しをみせ始めた。平成15年末のBSE(牛海綿状脳症)問題で原材料となる米国産の牛内臓肉を調達できなくなり、一時販売休止に追い込まれたが、同社は「『こてっちゃん』にまさる看板商品はない」と意気込んでいる。
 昭和57年の発売以来、同社はテレビCMをはじめとする販売促進費に累計で200億円程度をかけてきたという。「これ以上、インパクトのある商品がない」(村上真之助社長)とはいえ、ひとつの商品にここまで投じる例はまれだ。宣伝努力が功を奏し、全国的なヒット商品に育ったものの、米国産の牛内臓肉を使用していた結果、BSE問題で16年5月から販売を一時休止。「こてっちゃん」で規模拡大を図った同社にとって、経営に与えた影響は大きかった。
 米国産牛肉の輸入再開のメドが立たない中、村上社長は豪州産の牛内臓肉への切り替えを決定。柔らかな食感を表現できるかが課題だったが、穀物で肥育した肉牛を採用したり、牛内臓肉のゆで方を工夫することでメドをつけた。一時販売休止から2年3カ月後、「こてっちゃん」は関西地区の店頭に再び登場。その後、西日本全域に拡大し、今年3月、全国販売にこぎつけた。今秋には「こてっちゃん牛もつ鍋」も5年ぶりに売り出した同社の村上社長は「長い道のりだった」と振り返る。
 「こてっちゃん」の最盛期は平成7年。8月の1カ月で約1200トンを売り、「利益の大半が『こてっちゃん』だった」(同社)という。“復活”を果たしたとはいえ、現在の販売数量はピーク時の1割程度にとどまる。牛内臓肉の調達は豪州産とブラジル産がほぼ半々で、米国産は取り扱っていない。米国産牛肉の輸入には「月齢20カ月以下」という条件が課せられ、現地での加工コストが高くつくためだ。
 BSE問題の発生前に比べ1パックあたりの店頭価格は2倍近くになったうえ、数量もピーク時より大幅に少ない。「今後数年以内に月200〜250トン程度まで増えそう。社名もこてっちゃんに変更しようかと思うくらいだ」と期待を寄せる村上社長だが、“完全復活”のカギは家計にやさしい値ごろ感にかかっている。

家計消費の増加が続く 19年の鶏肉消費構成
農林水産省・食肉鶏卵課がまとめた平成19年の食肉の消費構成割合によると、鶏肉と豚肉の家計消費が増加した。BSE問題などから輸入牛肉の減少が続き、国産牛肉も高値で推移しているため、消費者の購買行動は割安な豚肉や鶏肉にシフトしているといわれるが、食肉の構成割合の推移もこれを裏づけている。
 19年の鶏肉の家計消費は前年を1ポイント上回る36%となり、4年連続で増加した。海外での鳥インフルエンザの発生による輸入物の減少や、消費者の安全・安心への関心の高まりなどから家計消費が増加していることを反映したものとみられる。反面、その他(業務・外食など)は同1ポイント減の55%で2年連続の減少。加工仕向けは2年連続の9%であった。加工の内訳ではハンバーグ・ハンバーガー、その他が増加し、冷凍食品が減少した。牛肉の消費構成割合は、家計消費が前年を1ポイント下回る34%で2年連続の減少、加工仕向けは同1ポイント減の9%、その他(業務・外食など)は同2ポイント増の57%。
 豚肉の家計消費は前年を1ポイント上回る44%で3年連続の増加。加工仕向けは同2ポイント減の25%、その他(業務・外食など)は同1ポイント増の31%であった。

16か国で鶏卵の消費が増加 飼料価格やコストが上昇 IEC報告
 IEC(国際鶏卵委員会―本部・ロンドン)は、このほど07年までのデータを基にした加盟各国の鶏卵情勢『アニュアルレビュー(年間概要)08年版』を発表した。このレポートでは「EUの鶏卵生産と貿易の構図」「各国データの比較」「世界の鶏卵情勢のなかで変化するアジア」などを専門家が分析している。
 レポートでは、各国から報告のあった、(1)褐色/白色卵比率(2)鶏舎システムの構成比=ケージ、バーン(平飼い舎)、フリーレンジ(放し飼い)(3)各国の鶏卵生産量と消費量、貿易量C飼料価格や生産コスト――などを掲載している。
 世界の鶏卵生産量は、2002年から07年までの間に、5972万4000トンから6800万トンへと約14%の増加となっているが、同期間のEU加盟国のシェアは12.4%から10.6%へ、米国も8.6%から7.9%へと減少したのに対し、中国のシェアは41.9%から45.2%へと拡大しているほか、増加量の約半分はアジアが担っている、としている。
 特にEUの鶏卵生産については、EU指令による2012年以降の従来型ケージ飼育禁止の影響に注目、さらに生産が減少することを示唆している。
 鶏卵1人当たり消費量は、横ばいないし減少気味の国が多いが、07年はアルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、中国、デンマーク、ドイツ、ギリシャ、インド、イラン、イタリア、ニュージーランド、ノルウェー、南アフリカ、スペイン、スイス、英国で増加したと報告している。また、飼料価格や鶏卵生産コストの比較では、国ごとに差はあるものの、飼料価格の上昇から各国の生産コストもアップしている。日本のように飼料基金からの補てんで飼料価格の値上がりを緩和している国の上昇幅は小さいが、米国のようにストレートに影響する国では、07年の飼料価格は32%、鶏卵生産コストは18%上昇したとしている。

伊藤ハム、通期赤字転落の見通し 地下水問題響く
伊藤ハムは10日、東京工場(千葉県柏市)の地下水からシアン化合物などが検出された問題で、09年3月期の連結決算が営業赤字に転落するとの見通しを発表した。さらに、厚労省が承認した同工場の国際的な衛生管理基準(HACCP=ハサップ)の認証を返上する検討を始めたことを明らかにした。  伊藤ハムは業界でもハム・ソーセージの贈答品に強く、歳暮用だけで年間売上高の1割強を占める。ここ数年の販売金額は前年を上回って伸びていたが、今年は11月初めの出荷量が最大で前年の5割減。営業への打撃は大きく、10日の08年9月中間決算の会見では、通期の特別損失として約4億2千万円の自主回収費用を計上する見通しも明らかにした。08年9月中間決算は、売上高が前年同期比1.7%増の2543億円、営業利益は14.8%増の27億2900万円だった。  同社は問題発覚後の11月1日から、加工食品の4分の1を生産する東京工場の稼働を全面停止。現在、他工場に生産を移しているが、「固定費も増えて厳しい状況」という。  ハサップは高度な衛生管理体制をとっている施設について、厚労省が承認し、製品に表示する国際基準のひとつ。厚労省関東信越厚生局は今回の問題発覚後、東京工場の衛生管理に問題があった可能性があるとみて、同社から事情を聴いていた。  厚労省によると、ハサップの認証がなくても、工場の操業や営業はできるが、流通側が認証を求めるケースが多く、大手食品メーカーの大半が認証を受けている

2農場でISO22000取得 プライフーズ・第一ブロイラーカンパニー
 プライフーズ(株)(白ア憲二社長―本社・八戸市)の第一ブロイラーカンパニー下田モニター農場と、特別飼育鶏飼育農場の小沢農場(委託)の2農場は、このほどISO22000(食品安全マネジメントシステム)の認証を取得した。
 ISO22000は、2005年に規格化された比較的新しい食品マネジメントシステム。HACCPの「リスク分析」の考え方や、ISO9001(品質マネジメントシステム)の手法が取り入れられ、食品製造にかかわる生産工程や組織全体の管理を通して、食品の品質や安全性を確保する内容になっている。
 第一ブロイラーカンパニーは、生産部の宮古厚博氏をリーダーとするISO推進チームを結成し、共立製薬(株)の渡辺邦雄農水産薬品部部長をアドバイザーに、約1年半かけて導入を進めた。
 審査登録機関は日本検査キューエイ(株)(本社・東京)。認証の取得範囲は、ブロイラー農場での雛や必要原材料・資材(餌、薬剤、敷料など)の受け入れから、生鳥の出荷まで

「たまごがピンチ!」訴える 北海道養鶏会議
 北海道養鶏会議(平尾勝徳会長―事務局・ホクレン農協連内)は10月11日、札幌市のJR札幌駅南口で「たまごがピンチ!知ってください、生産者の現状」と題する緊急集会を開き、道内の養鶏関係者らが多数参加した。
 集会では、平尾勝徳会長や(株)ホクリヨウの長内大介社長ら道内の鶏卵生産者が、配合飼料価格が2年前に比べて2倍近くも上昇しているため、鶏卵1パック(10個入り)当たり40〜50円の値上げが必要であることなどを強調。アンケートに協力した消費者に卵を無料で配布するとともに、コスト高に苦しむ採卵養鶏経営の実情や、価格転嫁への理解を求めた。
 生産者の現状に理解を求める集会は、北海道では初の試み。平尾会長は、集会の所期の目的はある程度達成できたとする一方で、鶏卵業界全体の安定のためには、生産者が足並みを揃え協調していくことが大切だ――とも指摘した

畜酪追加対策 販路変更要件に/農水省提示 年内にも交付
 政府・与党がまとめた総合経済対策に新たに盛り込まれた緊急畜産経営安定対策について、農水省は8日までに、助成を受けるための具体的な条件を明らかにした。畜産農家が枝肉の販売価格向上のため、販路変更などに取り組むことなどが条件となっている。緊急対策は(1)枝肉相場低迷にあえぐ肥育農家の支援(2)子牛価格低迷にあえぐ繁殖農家の支援――が柱

マルキン全畜種発動 和牛で6年ぶり/7〜9月
 肥育牛経営の所得が著しく下がった際に補てん金を支払う、肉用牛肥育経営安定対策(マルキン)事業で農畜産業振興機構は7日、2008年度第2四半期(7〜9月)の補てん金単価を発表した。黒毛和種など肉専用種と交雑種(F1)、乳用種(ホルス)の全畜種が補てん対象となった。コスト上昇と枝肉相場の低迷による肥育経営の採算悪化が反映された形だ。補てん金は、都道府県ごとの算定に基づき支払われる。同日の公表は全国数値。肉専用種の全国数値での補てん発動は、牛海綿状脳症(BSE)の国内発生による相場の下落以来6年ぶり。

肉専用6年ぶり発動、乳用・交雑種は補完対策も−7〜9月期マルキン
農水省畜産企画課は7日、08年7〜9月期の肉用牛肥育経営安定対策事業(マルキン事業)および追加緊急対策である肥育牛生産者収益性低下緊急対策(補完対策)にかかわる平均推定所得等の算定結果と補てん金単価を公表した。それによると、マルキンによる補てん金単価は、肉専用種が3万6,700円、交雑種が3万3,000円、乳用種が2万2,700円となっている。
 肉専用種は、素畜費や飼料価格の高騰などによる予想通りの発動で、平成14年7〜9月期以来6年ぶり。生産コストの上昇に加え、枝肉価格の大幅な下落で粗収益が悪化したのが発動の要因となっている。乳用種、交雑種の推定所得が今回も物財費割れとなったことから、前期に引き続き基準家族労働費を上限とするフル発動となった。それぞれ発動は5期、6期連続。また、補完対策による補てん金単価は交雑種が3万4,400円、乳用種が1万9,000円となった。畜産農家への実行は11月下旬を予定している。
 次期の見通しについて、肉専用種は、素畜費を中心に生産コストが変わらないことから、畜産企画課は「粗収益がいくらになるかにかかっており、年末需要に期待したい」と厳しい状況を明らかにした。一方、交雑種は、素畜費が急激に下がるほか、物財費も減少傾向にある。乳用種についても若干ながらも生産費が下がる、と予想される。こうしたことから両畜種とも、次期以降の平均推定所得は改善するものと推定される

11月の牛肉需給展望 出荷増で和牛、交雑種は低迷、乳雄は強気
10月の相場は、乳雄と交雑種は前月よりやや値上がりしたものの和牛はジリ安の展開となった。ここへ来て量販店での販促が強まりつつあるが、外食は一段と不振感を強めている。11月は出荷増が予想され、和牛中心に弱含みの展開となりそうだ。
[供給動向]出生頭数などからみた11月の出荷頭数は、和牛は前年比2〜3%増、交雑種は4〜5%増、ホルスは20%減と予想される。ただ、相場が上昇に転じる11月にかけて和牛と交雑種の出荷はさらに増加する可能性がある。産地によっては前年比5〜6%増予想というところもある。
[需要動向]小売市場では、モモ、ウデに加えてカタロース、カタバラなどの動きが出てきている。これに対して外食需要は更に冷え込み、バラの動きは止まった状態となっている。今後、バラの在庫をどう消化するかが大きな課題となってきそうだ。景気の悪化が外食需要に大きく影響してきているようだ。
[価格動向]11月の相場は出荷動向が鍵。末端消費は、小売需要は若干の上向きが予想されるものの、外食需要は低迷し、総じて横ばいとみられる。和牛と交雑種の出荷は前年比4〜6%の増加が見込まれることから、需要が最も低迷している和牛は弱気、交雑種は横ばいかやや強気の展開とみられる。ホルスは出荷頭数が少ないためジリ高の展開となりそうだ

地域内肉用子牛導入促進、国産食肉需要構造改善対策など緊急対策
10月30日に開催された政府・与党の経済対策閣僚会議合同会議で、新たな経済対策が取りまとめられ、畜産関係では、年内の緊急実施の畜産経営安定対策を講じることとなった。配合飼料価格が高騰する中、牛肉の消費低迷により、肉用子牛価格や牛枝肉価格が低迷していることを踏まえ、既存事業の活用(予算の範囲内でのメニューの追加や資金の運用改善)により、緊急の畜産経営安定対策を実施することにしたもの。
[肉用牛繁殖基盤強化総合対策事業の追加対策](1)地域内肉用子牛導入促進対策=地域内の肉用牛の能力改善を図るため、若い繁殖雌牛の的確な選抜と淘汰、新たに選抜された種雄牛の有効利用を推進する。初産および2産目の産子を県内の肥育農家が地域基準価格以上で導入する場合、肥育データの提供を条件に1頭2万円の奨励金を交付する。新たに選抜されて種雄牛の産子を県内の肥育農家が地域基準価格以上で導入する場合に、肥育データの提供を条件に1頭2万円の奨励金を交付する。
(2)家畜市場活性化対策=肉用子牛を購買する肥育農家を安定的に確保するため、市場情報の提供、簡易な施設整備などの購買促進に取り組む家畜市場に100万円を上限に支援する、など

【韓国・メキシコ、通貨急落で米国牛肉輸出に打撃】
ウォン安とペソ安で、米国産牛肉の輸出が痛手を受けている。メキシコが複数の米国牛肉工場からの輸出を差し止めしたことも、輸出減少の懸念材料で、すでにショルダークロッドが値下がりしている。今年1〜8月期の米国産牛肉輸出量は65万2,276トン(前年比32%増)、輸出額は23億6,000万ドル(同41%増)に達しているが、9月、10月と輸出のペースが減速している。また9月30日に実施が始まった原産地表示義務制度の影響も心配される。同制度関連コストのために、米国のパッカーがカナダ/メキシコ生まれの肉牛を敬遠することになると、韓国・メキシコ両国が米国産牛肉の輸入量を削減する可能性もある。両国は今年1〜8月実績で、総輸出量の6割を占める群を抜いた最重要市場だ。

動検の現物検査体制を見直し、リスクの程度勘案し安全性確保と合理化を両立
農水省は11日、東京・江東区の東京港湾合同庁舎で「輸入畜産物検査に関する検討会」(座長=真鍋昇・東京大学大学院教授)の初会合を開き、動物検疫所における輸入畜産物の現物検査の体制のあり方について検討を始めた。事務局からは豪州など海外の事例などを参考に、新たな検査体制の検討方向が提案された。
 それによると、輸出国・畜種・申請数量にかかわらず一律0.5%が適用されている現行の抽出数量について、重要疾病の発生国(地域)と清浄国で異なる抽出率を適用。疾病発生国から抽出は「違反率が一定以下となることを保証できる数」を、清浄国からは「輸出国の管理体制が一定水準であることを監視できる数」をそれぞれ抽出するように改める。
 清浄国からの輸入畜産物について適用される抜打ち検査では、「肉、臓器、脂肪は総申請数の概ね6割、骨、ソーセージなどは3割」といった現行の実施割合を、特定の期間・定数で違反の状況に応じて検査頻度を変更できる「ロット抽出方式」(図)を適用。現物検査時における防疫官による抽出方法についても、無作為性が確保できるような対応方法を検討していく。リスクの程度を勘案しつつ、輸入畜産物の安全性の確保と検査業務の効率・合理化を図るねらいだ。限られた時間や場所で業務に当たる現場の防疫官や冷蔵庫業者などの負担軽減にもつながっていく

【米国産牛肉の在庫貯まる韓国市場
米国の輸出業者は韓国向け牛肉の出荷に力を入れているが、韓国市場では輸入量が販売量を上回っている。米国食肉輸出連合会(USMEF)は、輸入食品の安全性に関する消費者の不安、ウォン安・ドル高が主な原因と見ている。中国産乳製品のメラミン、チリ産ポークのダイオキシン混入など、一連の食品安全問題が重なって、輸入食品への信頼が揺らいでいる。さらには大幅なウォン安で、韓国の国際的な購買力が急激に低下している。10月10日時点のレートは1ドル1,300ウォンで、8月下旬から3割安になっている。
これら要因は、市場環境が引き続き厳しいことを意味している。米国産牛肉に対する韓国消費者の不安は著しく和らいではいるが、市場にはまだ不安感がある。チルド、フローズン共に入手可能であるにもかかわらず、大手チェーンは米国産牛肉の販売開始計画をまだ発表していない。関係者は販売開始の発表があれば、小売り、フードサービスともに、販売再開の転機になると見ている。今年6月の輸入再開以来、以前からの留め置き分と新規入荷分合計で、これまで2万トン近い米国産牛肉が通関している。

成長ホルモン論争、EU、米国の双方が勝利宣言
成長ホルモン投与の牛肉の輸入を禁止するEUの措置に関し、世界貿易機関(WTO)が下した裁定を米国、EUの双方が評価している。WTO上訴委員会は10月16日、EUにはホルモン投与牛肉の禁輸の継続、米国・カナダにはEU輸出製品への制裁の継続をそれぞれ認めた。シュワブ米通商代表は、「WTOの裁定に従わないため追加関税を課せられる加盟国は、あらためて順守すると断言するだけでは追加関税の軽減は受けられない。米国は上訴委員会の決定を歓迎する」と表明した。一方EU当局者も、EU輸出製品に課税するWTOの判断に遺憾の意を表したが、EUが行った法的な変更を事実上支持したとして、概ねWTOの複合的な判断を歓迎した。

米食肉業界が中国の豚肉バイヤー視察団を案内
今年上半期、中国市場では根強い豚肉需要があったがその後減少した。豚肉への関心を取り戻すため、米食肉業界が中国の豚肉バイヤー視察団を中西部に案内した。USMEFの北中国担当者は、「今年前半、中国は有望なポーク市場と見られたが、現状を見るとまだ不安定で極めて価格に敏感な市場だ」と述べている。中国は国内の豚肉増産に努め、その結果頭数が大きく伸びて、9月だけで成豚価格を15%押し下げた。一方子豚の価格は春先より40%も下落した。

穀物増産で予想価格大幅に下がる
米国農務省(USDA)がトウモロコシと大豆の収穫量、年度末在庫量の予測値を上方修正したのを受けて、9月1日から始まる販売年度のトウモロコシ・大豆・大豆ミールの平均価格が大幅に下落した。トウモロコシについては生産量は前月予測値より1%増、エタノール用予想使用量は9月比で1億ブッシェル減、年度末在庫は1億3,600万ブッシェル増、平均価格は1ブッシェル当たり4.20〜5.20ドルで、上下限とも0.8ドル安と予測されている。

株式乱高下で生体牛価格が再び下落
株式市場乱高下のあおりを受け、生体牛価格が再び下落している。10月に入り、株価は大恐慌以来最大の一日の上げ幅を記録した。しかし金融不安から10月15日には史上2番目の大幅な急落となり、生体牛価格の安定を望む肥育業者の期待を打ち砕いた。生体牛価格は前週比2ドル安、枝肉は3〜4ドル安となった。株式市場の低迷で、生体牛価格へのプレッシャーは数週間は続きそうだ。10月3週の生体牛価格は大半の市場で90ドルぎりぎりで、アナリストは「第4四半期に現金取引価格が100ドル台に達する見通しも消えた。ボックスビーフ価格の苦戦も生体牛価格のマイナス要因になっている。年後半にカットアウト価格が値上がりすれば、生体牛価格が90ドル台に戻ることも考えられるが、まずリブを中心にミドルミートの値上がりが必要だ」と述べている

12月の豚肉需給展望 ジリ高推移も月平均相場は450〜470円
11月の相場は、東京が前年比56円安の414円、大阪が31円安の426円と低迷した。12月の出荷頭数は前年比3%増予想となっているが、1日当たりでは前年並みとなり供給過剰感はそれほどなく、輸入チルドも前年並みと予想されることから、末端の消費力が相場の決め手となってきそうだ。
量販店では国産品の取扱を増やす動きとなっていることや、中間流通での在庫圧迫も少ないことなどを勘案すると12月の相場はジリ高推移となりそうだ。ただ、末端の消費力が弱いため前年のような大きな上げはなく、月平均相場は東京で450〜460円、大阪で460〜470円と予想される。相場のピークは中旬で、年末年始の休みが長いため手当て買いが強まり、年末相場も反発しそうだ

12月の肉豚出荷3%増の152.2万頭、11月は下方修正−農水省予測
農水省・食肉鶏卵課が発表した肉豚生産出荷予測によると、11月の出荷は135.8万頭(前年比92%)と、前月の予想148.5万頭(同100%)を大幅に下方修正した。また12月の出荷頭数は前月予想並みの152.2万頭(同103%)と予想している。12月の稼働日を20日とした場合の1日当たりの頭数は7万6,050頭となり、前月の7万5,440頭より若干の増加となるが、前年の7万7790頭より若干の減少となる。12の出荷は、月間ベースでは前年比3%増と見込まれているが、1日当たりの出荷頭数ではそれほどの過剰感はないものとみられる。
 また、1月以降の出荷頭数は、1月1%増、2月前年並み、3月7%増、4月1%増とやや増勢傾向にある。今年は、年間を通してほぼ前年並みの出荷頭数にとどまりそうだが、来年以降はサーコワクチンの効果が徐々に出てきているものとみられる。また一方で、飼料価格高と最近の相場安で中小農家を中心とした廃業の懸念もあり、来年以降の出荷動向が注目されるところ

09年の世界の牛肉生産は減少、豚肉、鶏肉も伸び鈍化−USAD予測
米国農務省海外農業局(USDA/FAS)はこのほど、世界の食肉生産と国際貿易の動向に関する予測を公表した。これによると、2009年は牛肉の生産量が9年ぶりにわずかに減少に転じるとともに、増加傾向が続いてきた豚肉および鶏肉の生産量についても前年に比べて伸びが鈍化すると見込まれている。一方、輸出量については、牛肉と鶏肉でわずかに増加するものの、08年に大幅に増加した豚肉は減少に転じるとされている。
[牛肉]09年の牛肉の生産量は01年以来9年ぶりに減少に転じ、前年を0.5%下回る5,896万t(枝肉ベース)と予測されている。このうち、米国とEUについてはそれぞれ0.2%、0.6%の生産減が予測される一方、ブラジルでは2.1%の生産増に転じると予測されている。また、生産拡大を続けてきた中国は1.6%増にとどまるとされ、さらに、干ばつが改善された豪州は繁殖めす牛の保留に向かうため1.4%の減少と予測されている。
 09年の牛肉輸出量は1.8%増加して787万tと予測されている。国別に見ると、衛生問題による12年ぶりの輸出減からの回復が見込まれるブラジルで4.7%、また、アジア向けの輸出拡大が見込まれる米国で9.8%、アルゼンチンで20.0%の輸出増が予測されている。これに対し、国内生産の減少とアジア市場での米国産牛肉との競合激化が見込まれる豪州とNZについては、それぞれ2.6%、3.5%の輸出減が予測されている

「越乃寒梅」「八海山」など酒銘柄、中国で無断商標申請続々
 海外で人気が高まっている日本酒などの銘柄が、酒造会社の知らないうちに中国で商標登録や登録申請されるケースが相次ぎ、新潟県の「 越乃寒梅 (こしのかんばい)」など25銘柄に上ることが日本酒造組合中央会(東京)の調査でわかった。登録されれば、蔵元は中国で銘柄を使えなくなる。国内消費が減り海外進出を狙う酒造業界にとっては痛手となる。
 中央会によると、25銘柄のうち日本酒は18銘柄、焼酎は7銘柄。いずれも昨年から今年にかけて中国や日本の弁理士らの連絡で判明した。5銘柄は既に登録済みでほかは審査中という。 申請者は中国在住か所在地のある4人と2団体で、1人を除き複数の銘柄を申請している。福建省の個人は「南部美人」(岩手)や「 櫻正宗 (さくらまさむね)」(兵庫)など10銘柄を1人で申請。中国で銘柄を使えずに困っている蔵元に売りつける「商標ビジネス」を狙った可能性がある。

かつてない規模で始まった スーパーの猛烈「値下げ合戦」
大手スーパーの西友は、「KY」をキャッチコピーにしたユニークな値下げキャンペーンを実施中だ。対象商品は食品、日用品を中心に1700品目で、かつてない規模となっている。ダイエーは4000品目を10〜40%引きにした。イオンも2000品目を10〜30%値下げ。消費が伸びる年末に向けて客を取り込もうと、スーパー大手で「値下げ合戦」が激しさを増している。

西友のキャッチコピーは、「KYでいこう!」
日本チェーンストア協会が2008年11月25日に発表した10月の全国のスーパーの売上高は、前年同月比5.2%減の1兆747億円だった。既存店ベースでは1.6%減と3カ月連続でマイナスを記録した。世界規模での景気後退や株安の影響から消費マインドが冷え込み、高額品や嗜好品が売れなくなっているが、ここにきて、食料品や日用雑貨といった生活必需品までもが落ち込みを見せている。そんな中、スーパー大手は消費が伸びる年末に向けて、値下げ合戦を繰り広げている。
大手スーパーの西友は、08年11月10日から値下げキャンペーンをスタートした。キャッチコピーは、「KY(カカクヤス)でいこう!」。空気が読めないことを示す略語「KY」をもじった。「KY」と、でかでかと書かれた車内広告を、西友の店舗が多い路線に集中投下した。広報担当者は「こんなに大規模な車内広告は、未だかつてない」と言い、キャンペーンにかける意気込みの高さをうかがわせた。
値下げするのは、食品、日用品を中心に1700品目。例えば、飲料「爽健美茶」・「アクエリアス」(各2リットル)は店頭価格178円から168円に、米国産牛肉(肩ロースステーキ100g)は237円から187円に、オーストラリア産牛肉(ロースステーキ用100g)は398円から297円にそれぞれ値下げ。季節商品も対象で、クリスマスシーズンに向けて玩具は5〜20%引きに、正月用食材も下げる。同社の親会社である米ウォルマート・ストアーズ・インクの世界的商品調達網を活用し、今後も対象商品を広げる方針だ。 広報担当者は、こう語る。「毎年、年末にかけてスーパー各社は盛んに値下げしますが、今年はとりわけ(値下げ競争が)激化していると思います。弊社でもこれだけ広範囲にわたる値下げは、過去に例がありません」

他社が値下げすれば、うちも下げないとお客が来ない
ダイエーはこれまでにも食料品、衣料品、生活用品を1000品目値下げしていたが、10月に1000品目、11月19日から2000品目を追加した。合計4000品目をダイエー直営店とグルメシティの339店で、10〜40%引きで販売する。09年2月28日まで。 内訳は食品が2000品目、衣料品が400品目、生活用品が1600品目だ。対象商品は生活必需品や季節商品が中心で、毎月変わる。正月に向けて需要が増える「切り餅」(1kg)は通常価格898円を748円に、IH対応のフライパン(28cm)は2480円を1980円に値下げする。
広報担当者は、「お客様がいつ来ても、『あれも、これも安い』と喜んでいただけると思います。10月以降に値下げした商品は、売上げが3割伸びました」と話し、早くも効果が現れていることを強調する。
イオンも10月18日から食料品や衣料品を1000品目値下げしていたが、11月1日から1000品目を追加し、合計2000品目を10〜30%値下げしている。追加したのは、主にワイン、マグロなどの水産品、畜産品だ。 日本チェーンストア協会の広報担当者は、「値下げ合戦」と化した現状をこうみている。「可分所得が伸び悩み、1円でも安く買いたいというのが、今の消費者の本音です。売れなければ困りますから、店側は消費者ニーズに合わせていくしかありません。値下げ合戦はどこまで持ちこたえられるかの『体力勝負』で、中小のスーパーには厳しいかもしれません」
実際に都内、中規模のスーパーの社員から、「他社が値下げしている中で、うちも下げないとお客が来ない」という嘆きも上がっている

焼肉6.2%減とFR不振続きFF洋風と和風は好調−10月外食売上
日本フードサービス協会が発表した10月の外食産業市場動向調査によると、既存店ベースの外食全体の売上高は前年比0.6%減と小幅な減少にとどまったが、FR(ファミリーレストラン)の焼肉は6.2%減、洋風も4.2%減と落ち込みが大きく、FF(ファーストフード)の和風は2.6%増、洋風も3.6%増とFFは好調を維持している。同協会では、「世界的な景気後退の影響で外食控え傾向が続く中、客数は前年並みを維持しているが、比較的低価格帯のFFが全体を牽引している」とし、FRからFFにシフトしていることを示唆している。
 FR焼肉の既存店の売上は6.2%減、全店ベースでも7.6%減と、前月よりやや改善したものの依然大幅な前年割れとなっている。客数の減少(全店で10.2%減)と店舗数の減少(3.6%減)が大きく影響している。またFR洋風も既存点で4.2%減、全店で2.1%減と低迷を続けている。
 これに対して牛丼などのFF和風は既存店で2.6%増、全店で6.2%増、ハンバーガーなどのFF洋風も既存店で3.6%増、全店で5.1%増と好調な売上となった。FF和風、洋風とも客数が増加しており、特に和風は7.5%も増加している。ディナーレストランは既存点で5.0%減、パブ・居酒屋は前年並みとなっている


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