804食と農のクリップボード
中国の高度成長、韓国農家に打撃
統計庁は19日、韓国の農家の世帯当たり所得が前年比1%減の3197万ウォン(約313万円)となり、1998年以降初めて減少に転じたと発表した。豚や牛の産地価格が下落した一方で、飼料価格が上昇したことが原因。飼料価格の上昇は中国で穀物消費が急増し、飼料の原料となるトウモロコシなど穀物の国際価格が上昇したためで、中国の高度成長が間接的に韓国の農家所得を減少させた格好だ。農家の世帯当たり支出は同1.5%減の2805万ウォン(約275万円)、平均債務は同6.3%増の2995万ウォン(約293万円)だった。
地域別では、京畿道の農家取得が平均4313万ウォン(約422万円)で最も多く、慶尚北道の2727万ウォン(約267万円)が最も少なかった。農業形態別では、花き農家が5300万ウォン(約519万円)で最も多く、畜産の4300万ウォン(約421万円)、果樹の3300万ウォン(約323万円)、稲作の2400万ウォン(約235万円)が続いた。農家の半数を占める稲作農家の収入は花き農家の半分にも満たない。一方、漁業に従事する世帯の平均所得は3067万ウォン(約300万円)で、前年比2.2%増加したが、昨年の消費者物価上昇率(2.5%)を下回った。
牛肉2.2%増の118万t、豚肉2.3%増の233万t−07年食肉需給
農水省・食肉鶏卵課がまとめた2007年(1〜12月)の食肉需給によると、総供給量は牛肉と豚肉の輸入量が増加したため前年比1.0%増の527万5,798t(枝肉ベース)と、前年の3.0%減から増加に転じた。牛肉は、国内生産量が1.4%増加し、輸入量も2.9%増加したため総供給量は2.2%増の118万1,496tとなった。ただし、米国産牛肉は20ヵ月齢以下という条件の下で輸入量が伸び悩んだため、米国産の輸入が止まる前の03年と比べて総供給量は10.5%も減少したままとなっている。豚肉は、国内生産量は0.3%増加し、輸入量は4.9%増加したため総供給量は2.3%増の133万4,357tとなった。相場高情勢下でも国内生産は伸び悩んだが、前年急減した輸入量が増加に転じた。しかし、ピークだった04年と比べて輸入量が回復していないため総供給量は6.8%も下回っている。
鶏肉は、国内生産量は1.0%増となったが、輸入量は5.3%も減少したため総供給量は0.6%減の170万2,803tとなった。07年夏場以降、鶏肉の需要は強まったものの国産は伸び悩み、輸入は産地相場高で減少した
肥育牛の所得2年連続の減少、養豚、養鶏も減少−18年畜産経営統計
農水省・統計部が発表した平成18年の個別経営の営農類型別経営統計(肉用牛、養豚、採卵、ブロイラー)によると、繁殖牛の農業所得は前年に続き増加したものの、肥育牛は前年に続き減少し、養豚、採卵養鶏、ブロイラー養鶏は前年の増加から減少に転じた。配合飼料価格の上昇が大きく影響してきている。
[繁殖牛]全国の繁殖牛経営農家1戸当りの農業粗収益は、前年に続き子牛価格が堅調に推移したため前年比7.5%増の568万円となった。一方、農業経営費は、配合飼料価格の上昇などにより9.3%増の375万円となり、この結果、農業粗収入から農業経営費を差し引いた農業所得は4.3%増加して193万円となった。
[肥育牛]農業粗収益は、枝肉相場が堅調に推移したため前年比2.8%増の4,312万円となった。しかし、肥育用素牛の価格が上昇したため農業経営費は6.3%増加して3,639万円となった。このため農業所得は前年の15.0%減に引き続き12.6%減少して673万円となった。[養豚経営]販売頭数の増加や、前年に続く枝肉相場の堅調推移により農業粗収益は5.8%増加して4,493万円となった。一方、配合飼料価格の上昇、動物費の増加により農業経営費も8.1%上昇して3,624万円となった。このため農業所得は3.0%減少して869万円となった。
輸入の大幅減で供給量15.4%減、在庫4.8%減に−1月牛肉需給
農畜産業振興機構がまとめた1月の牛肉需給によると、同月の供給量は前年同月比15.4%減の5万3,645t。また推定出回り量が同0.6%減の5万9,900tだったから、推定期末在庫は4.8%減の7万2,736tになった。期末在庫は前年比を下回ったのは06年9月以来、1年4カ月ぶり。これまで増加基調にあった輸入在庫は3.6%減と前年割れに転じ、国産も16%減となっている。外荷高や入荷遅れなどにより輸入量が大幅に減少したことが大きく影響した。
1月の豚肉需給によると、同月の供給量は前年比2.5%減の13万4,807t、これに対して推定出回り量は前年並みの12万9,104tとなり、その結果、1月末推定在庫量は前月より5,698t増加して16万5,546tとなった。うち輸入品は、出回り量に対して供給量が増加したため推定在庫は前月より6,770t増加して15万3,119tと、再び15万t台に乗せた。ただ、市中の在庫の過剰感は見られない。国産品は相場高続きから在庫は減少を続け、玉薄感が強まりつつある
2月チルド牛肉1.25万t、フローズン1.65万t見込み−振興機構
農畜産業振興機構が発表した牛肉の輸入見込み数量によると、2月の輸入量はチルド1万2,500t(前年比19%減)、フローズン1万6,500t(同10%増)、合計2万9,000t(同4%減)と見込んでいる。外荷高、国内消費低迷から1月は前年比31%減の2万6,600tと大きく落ち込んだが、2月はほぼ前年並みに回復する見通しで、3月、4月にかけても前月比で大幅に増加する見通しとなっている。同輸入見込み数量によると、2月の輸入見込み数量は前月の輸入実績と比べてチルド、フローズンともに「かなりの程度増加」し、合計では前年比4%減の2万9,000tと見込んでいる。3月は、前月の見込み数量と比べて、チルド、フローズンとも「大幅に増加」と見込んでおり、4月もチルドは「かなり大きく増加」、フローズンは「大幅に増加」すると見込んでいる。これから推測すると、3月の輸入量は3.5万t、4月は4.0万t前後と、増加予想にあるものの、前年(3月4.2万t、4月4.2万t)水準には達しない模様。
3月の牛肉需給展望 出荷減予想も需要弱く概ね前月並みの推移
個人消費冷え込みと食料品価格の上昇により単価の高い牛肉の消費は依然低迷したままとなっている。豪州産牛肉は外荷高で輸入量が減少し、国産牛肉にとっては売り込みのチャンスとなったが、乳雄の売れ筋は単価の安い部位が中心で、ロース、カタロースは低迷。3月は、後半に<肉用牛生産性向上緊急対策事業>(新規)肉用牛生産性向上目標設定のための検討会、技術普及のための研修会開催等。雌牛繁殖性向上対策、肉用牛事故率低下対策。実施主体は民間団体。所要額11億9,200万円。
入って行楽需要が期待されるが、食料品全体が値上がりしている中で単価の高い牛肉は引続き苦戦しそうだ。量販店の特売は、相場が高騰しているとは言え、相対的に単価の安い鶏肉、そして豚肉中心の展開とみられる。[価格動向]出荷頭数は少なめと予想されるが、需要も低価格部位中心とみられるため、和牛の相場は前月並みで大きな上げ下げはないものとみられる。後半に入って焼き材需要が強まってくれば2等級、3等級は小幅な上昇も。交雑種は、出荷が減少に転じる可能性があり、相場は締まった展開も。ただ、末端需要が弱いため大幅な上げは期待薄。これに対して乳雄は、上げ材料が多い。出荷頭数の減少に加えて輸入牛肉の代替需要が見込まれるため相場的には前月より一段高い水準で推移しそうだ。中国産食品の代替で挽き材用の乳廃牛も強気の相場展開となりそうだ。
末端不振、在庫圧迫で牛枝肉相場下落、4月も小幅な上げ止まりか
末端の消費不振が強まったため、3月に入って牛枝肉相場はジリ下げ基調の推移となり、和牛3等級で1,700円台、2等級で1,400円台、交雑種2等級で1,000円台の展開となっている。末端の消費動向から見て月内は低迷相場を続け、回復に向かうのは4月以降との見方が強い。末端の消費は、スネやネックなどの低級部位が中心で、他の部位の需要は弱く、特にカタロースの動きが鈍く卸段階で在庫圧迫となってきている。その他の部位も需要は弱いが、価格対応で何とかさばいているという状況。このため卸筋の枝肉手当ても鈍く、これが枝肉相場下げの要因となっている。
ここへ来ての和牛、国産牛肉の末端不振は、「1月の相場が予想以上の高値で推移したことから2月の見積価格は下げられず、その反動が3月に入って出てきた」「食料品価格が軒並み上昇しているため割高感の強い牛肉が敬遠されている」「輸入牛肉の相場下げで特売需要が輸入品にシフトしている」などが指摘されている。カタロースの不振は、気温の上昇に伴い、スライス系の部位の需要が鈍ってきたためとみられる
飼料一段上げの恐れ
空前のシカゴ相場が続く中で、米国の穀物・大豆生産は、いす取りゲーム状態の様相を強めている。昨年はトウモロコシを増やし大豆が減った。今年は逆に農家は「大豆を増やす」を選択した。
大豆価格の相対的な高値に加えて、肥料価格の高騰が背景にある。トウモロコシは大豆に比べて単位面積当たりの粗収入が多い半面、肥料を多く必要とする。農家は生産コストの上昇を嫌った。
また、穀倉地帯は生産性を保つためトウモロコシと大豆の輪作が原則。
配飼価格安定制度のあり方など5月末メドに結論−自民・配飼高騰対策PT
自民党は27日、配合飼料価格の高騰を踏まえ「配合飼料高騰対策プロジェクトチーム」(葉梨康弘座長)を立ち上げた。メンバーは葉梨座長ほか保利耕輔総合農政調査会長、西川公也農業基本政策委員長、近藤基彦農林部会長ら36人で構成。
(1)配合飼料価格安定制度・経営安定対策、(2)価格転嫁対策、(3)飼料米など自給飼料対策――の各テーマについて問題点や課題を整理、制度の抜本的見直しを含めた今後の方向性などを検討する。今後、断続的に会合を持ち、農業団体や畜産農家、メーカー(乳業、飼料、食肉加工)、流通事業者など関係者からのヒアリングを踏まえて論点整理を行い、5月末をめどにこれら対策を取りまとめる方向だ。会合後、葉梨座長は「これら問題は相当の知識を踏まえなければならなく、また制度的に見直さなければならない部分も出てくるため、2月の畜産・酪農対策小委員会での議論から離した。価格への転嫁や配合飼料の依存度なども畜種ごと異なるため、丁寧に見ていく必要がある」と述べ、制度の問題点や価格転嫁・不当廉売の実態など全て飲み込んだ上で制度的・予算的な対策を打ち出していく考えを示した
肥育牛の所得2年連続の減少、養豚、養鶏も減少−18年畜産経営統計
農水省・統計部が発表した平成18年の個別経営の営農類型別経営統計(肉用牛、養豚、採卵、ブロイラー)によると、繁殖牛の農業所得は前年に続き増加したものの、肥育牛は前年に続き減少し、養豚、採卵養鶏、ブロイラー養鶏は前年の増加から減少に転じた。配合飼料価格の上昇が大きく影響してきている。[繁殖牛]全国の繁殖牛経営農家1戸当りの農業粗収益は、前年に続き子牛価格が堅調に推移したため前年比7.5%増の568万円となった。一方、農業経営費は、配合飼料価格の上昇などにより9.3%増の375万円となり、この結果、農業粗収入から農業経営費を差し引いた農業所得は4.3%増加して193万円となった。[肥育牛]農業粗収益は、枝肉相場が堅調に推移したため前年比2.8%増の4,312万円となった。しかし、肥育用素牛の価格が上昇したため農業経営費は6.3%増加して3,639万円となった。このため農業所得は前年の15.0%減に引き続き12.6%減少して673万円となった。[養豚経営]販売頭数の増加や、前年に続く枝肉相場の堅調推移により農業粗収益は5.8%増加して4,493万円となった。一方、配合飼料価格の上昇、動物費の増加により農業経営費も8.1%上昇して3,624万円となった。このため農業所得は3.0%減少して869万円となった。
飼料米を購入 1キロ40円で500トン 販路支援へ/宮城の生協
宮城県で共同購入事業を展開するあいコープみやぎ(仙台市・会員1万4500人)が2008年産飼料米の購入に乗り出す。県内のJAに呼び掛け、1キロ40円で500トン程度買い取る計画だ。飼料米は提携する畜産農家に提供し、これを与えて生産した牛肉や豚肉などを生協のプライベートブランドとして販売する。飼料米は稲作農家にとって、新たな機械を導入する必要がない上、水田をそのまま活用できるメリットがある。08年産で主食用米の過剰解消が求められる中、農家には取り組みやすい品目の一つだが、売り先の確保が最大の課題だ。
08年度農林予算/農業県で削減続く 省エネ独自対策も
2008年度の都道府県農林水産予算は、厳しい地方の財政事情を反映し、39都道府県で前年度を下回ったことが、日本農業新聞の調査で分かった。今年7月末で国の補助が打ち切られる20カ月齢以下の牛への牛海綿状脳症(BSE)検査については、38道県が独自予算を確保して継続する。原油・飼料高対策や地産地消対策などで独自の施策を展開する県が目立つ。□歳出抑制 各都道府県の大半が予算総額を前年度より減らしており、農林水産予算もその影響を受けた
母牛血統データ化 和牛繁殖基盤を強化/大分・玖珠郡
大分県有数の和牛産地である玖珠郡和牛育種組合と玖珠家畜保健衛生所は、同郡産の優れた繁殖母牛群の血統情報を県内で初めてデータベース化した。血統データを活用して、郡独自の種雄牛の効率的な造成と、繁殖母牛群の育成に乗り出す。データベース化は全国的にも珍しく、和牛繁殖基盤を強化し、産地生き残りをかける。
同組合は、玖珠九重と九重町飯田の2JAや行政、生産者などでつくる。玖珠郡産和牛は発育と増体に優れ、群飼いに適することで知られる。昨年の「鳥取全共」の6区(高等登録群)で同郡産出品牛が優等1席に輝いた。だが、他県からの精液や母牛の導入などで玖珠産の特性が薄まり、危機感が高まっていた
08年産飼料米/全農が一元販売 横流れ防止へ圃場特定
JA全中とJA全農は2008年産米の計画生産達成に向けて、飼料米を利用するための具体策を決めた。全農がJAを通じて集荷し、配合飼料会社に一元的に販売する。生産者への精算は出荷時に概算金は出さず、全国共同計算で販売終了後に支払いする。全中と全農は、飼料用米の取り扱いを解説するパンフレットを作り、農家に栽培を呼び掛けている。飼料米の生産振興は、政府・与党が昨年決めた米需給緊急対策の目玉事業。全農米穀部によると、配合飼料の地域別製造数量から飼料米の利用可能な量を推定したところ、全国での需要は約53万トンに上る。
3月の鶏肉需給展望−相場下げ材料なく行楽需要でジリ高推移か
例年、2月、3月は需要が弱まり相場も下げに向かう時期だが、今年は、12月の高値相場を引きずっており、一向に下げの気配は見られない。末端需要が単価の安い鶏肉に流れていることと、中国産の代替需要が影響しているものとみられる。この傾向は3月も続くものとみられ、相場の下げは期待薄。冷凍品の在庫積み増しもできず、夏場の需要期にかけての供給不足の懸念も強まりつつある。
[価格動向]堅調な末端需要により2月末時点の相場は、モモ正肉で738円、ムネ正肉で310円と、ほぼ12月並みの高値相場を維持している。3月も、現状の需給動向からみると相場下げの材料は乏しく、むしろ、行楽需要が出始める3月下旬には上げに転じる可能性も出てきた。例年、この時期は不需要期に入り、夏場需要、年末需要に向けての凍結回しが行われるところだが、この相場では凍結回しはほとんどない模様。相場に弱気感が出れば凍結回しも予想されるため、相場の下げは考え難い。肝を除く副産物も引き合いが強まっているため、副産物の相場もジリ高推移と予想される。今後は、夏場に向けて高値一方の展開となりそうだ。
高水準を維持する食鳥相場 飼料高などで供給は微増
食鳥相場は、昨年来の中国産食品の安全性に対する不信感の高まりから、加工メーカーを中心に、国産原料を使用する動きが強まり、中国産鶏肉調製品の輸入も減少に転じた。さらに追い討ちをかけたのが、1月の中国製冷凍ギョーザの中毒事件で、消費者の中国産食品への不信感がピークに達したといえる。
このことが、国産の鶏肉や豚肉相場にも敏感に反映している。2月から3月にかけては不需要期で、例年であれば相場は下げに向かうが、今年はもも肉、むね肉とも2月末には再上昇し、3月10日現在、もも肉740円台、むね肉300円台を維持している。豚肉も3月に入って上物価格が年明け以降の最高値をつけ、昨年より約100円高の600円台となっているほか、加工向けのスソ物の引き合いも活発化しているとのこと。
鶏肉相場がもも・むね合計で1000円台を維持し、国産への追い風となっている中で、各インテには、荷受けや量販店、加工筋などから強い増産要請があるようだが、配合飼料の高騰や原油の値上がり、生産者の高齢化、鶏舎設備の老朽化と不足に加え、ひなの供給も不足気味に推移していることなどから、増産意欲は弱いようだ。
(社)日本食鳥協会(芳賀仁会長)の主要産地協議会(鹿児島、宮崎、岩手、青森)で、平成20年度(4〜3月)の出荷計画(羽数ベース)をまとめたが、年度計の伸び率は0.8%増の微増にとどまっている。県別では、前年同期比で鹿児島は上期99.9%、下期100.4%、年度計100.2%。
宮崎は上期102.2%、下期100.2%、年度計101.2%。
岩手は上期102.5%、下期99.1%、年度計100.8%。
その他は上期100.9%、下期101.1%、年度計101.1%などの見込み。
葉梨康弘・自民飼料高騰対策PT座長/手厚い支援 再び
畜産・酪農家の経営を支えるための追加対策を検討する自民党の配合飼料高騰対策PTの座長に就任。5月末の決定に向けて、「これからが本番」と気を引き締める。同党畜産・酪農対策小委員長として、2月に決めた2008年度の政策価格と関連対策では総額1871億円を確保。前年度の5割増という手厚い支援を実現した。
追加対策は、法制度の見直しを含めて飼料価格高騰の長期化に対応できる抜本的な支援が最大の焦点。「どんな制度にするにせよ、経営努力をした農家に手厚くなるような仕組みにしたい」。
畜酪追加策 飼料高対応探る/自民PT27日初会合 制度抜本検討も
自民党は今週、2008年度畜産・酪農対策の追加対策の検討に入る。配合飼料高騰対策プロジェクトチーム(PT)の初会合を27日に開き、5月末までにまとめる方針だ。飼料高騰が長期化する中、現行の配合飼料価格安定制度や畜種別の経営安定対策では農家の経営を支えきれなくなっており、抜本的な対策をどう打ち出すかが焦点となる。自民党は先の08年度の畜産・酪農政策価格と関連対策の決着と併せ、追加対策の検討を決定。
国産 大好き 安全・安心食材に人波/東京で全国イベント
全国の特産品や農畜産物が一堂に会するイベント「ふるさとの食 にっぽんの食」が22日、東京都渋谷区のNHK放送センターと代々木公園並木通りで開かれた。中国製冷凍ギョーザ中毒事件や産地偽装など、食の安全に対する消費者の関心の高さを反映するように、国産の食材を求めて多くの人が来場。「安全・安心なイベントをもっと」という声も聞かれた。各都府県のJAや漁協、全農県本部などが参加し、約100店が並んだ。各店に国産の食材や地元料理などを求めて、人だかりや長い列ができた。
渋谷区在住の50代の主婦2人は、それぞれ約5000円分のさまざまな野菜や新潟県産の雑穀、加工品を購入。「中国産には不安がある。だから全国の安全で安心できる国産の農産物が集まるイベントはうれしい。もっとこうしたイベントを開いてほしい」と満足そうに話した。
また、農作業や漁業体験ができる「ふるさと体験広場」では、関東生乳販連が行った搾乳体験が人気だった。子どもたちは「牛って温かい」などと言いながら笑顔で搾乳を体験。東京都北区在住の2児の父親は「子どもが牛乳の大切さを感じることができたと思う」と話した。搾乳を指導した埼玉県の酪農家、亀田康好さん(53)は「飼料高などで苦しい経営を突破するには、消費者に現状を理解してもらわないといけない。体験は最もいい機会だ」と強調していた。
農地価格 下落止まらず/13年連続 米価低迷響く
農村部の農用地区域の農地価格が13年連続で下落したことが、全国農業会議所の「2007年田畑売買価格調査」で分かった。平均的な水田の価格は10アール147万円、畑は同101万4000円で、ともに前年比2%下落した。同会議所は「生産意欲の減退と労働力不足が価格下落に結び付いた」とみる。
調査は07年5月に、全国の旧市町村に当たる地区に調査票を送付。1万151地区から回答を得た(回答率89%)。それによると、農村部の農地価格は水田、畑とも全国ほぼすべてのブロックで下落。
体細胞クローン牛 流通解禁の可能性/厚労省が安全性評価諮問
厚生労働省は1日、内閣府の食品安全委員会に、体細胞クローン技術を使って生まれた牛やその後代牛に由来する食品の安全性評価を諮問した。同委員会が安全と判断した場合、国内での流通が解禁される見通しだ。諮問は畜産草地研究所(茨城県つくば市)の報告を踏まえて行った。同研究所は体細胞クローン牛から生まれた「次世代牛」を一般の牛と比較して、「生乳や肉質の成分に生物的な差異はない」と結論付けた。体細胞クローン牛は親と同じ遺伝形質を持ち、優秀な肉質などを誇る牛のコピーを作り出せる。
食料安保課新たに設置/農水省
農水省は1日、組織改正を行い、「食料安全保障課」を大臣官房に新設した。 1.食料自給率向上に向けた対策強化 2.不測時の食料安全保障対策の充実 3.食料情報の収集分析の充実||などに取り組み、同省の司令塔的な役割を果たす。食の安全保障マニュアルなど不測時の食料供給の検証や、世界食料需給予測モデルを開発する。若林正俊農相は1日の記者会見で「機動的かつ一体となって実効性の高い政策を推進したい」と述べた。
補てん基準価格は185円に 20年度の卵価基金
自民党は3月18日、畜産・酪農振興議連や総合農政調査会、農林部会などの合同会議を開き、平成20年度の卵価安定基金の補てん基準価格を、前年度の166円を19円上回る185円にすることを決めた。配合飼料の高騰を背景に養鶏危機対策として、自民党が卵価基金の評議員会、理事会の開催前に、異例の政治決着を図ったもの。
飼料高騰で所得は減少 生産コストは鶏卵、ブロイラーとも約152円 18年の養鶏経営
農林水産省は3月4日、平成18年の個別経営の営農類型別経営統計を公表した。18年は配合飼料価格の高騰などが経営を圧迫し、採卵養鶏、ブロイラー養鶏ともに農業所得が減少した。鶏卵1キログラム当たりの生産コストは151円71銭で前年比2.8%減、ブロイラー生体1キログラム当たりの生産コストは152円16銭で同1.1%減となった。
過去最高の259万トン台 19年の鶏卵生産量
平成19年の鶏卵生産量(速報値)は、鳥インフルエンザの影響で減少していた茨城県での生産が回復するなど、東日本を中心に増加したことから、前年比4.5%増の259万9211トンとなり、平成5年の259万7684トンを抜いて過去最高を記録し、低迷卵価を裏付けた。県別では、1位の千葉県が前年に比べ26.8%増加し、初めて20万トンを超えたほか、2位の茨城県も49.4%増となった。
農林水産省が2月22日にまとめた平成19年下半期(7〜12月)の鶏卵流通統計によると、鶏卵生産量と出荷量は、いずれの月も前年同月を上回った。各月の生産量、出荷量は次の通り。この結果、19年1〜12月の鶏卵生産量(速報値)は前年比4.5%増の259万9211トン、出荷量は同4.5%増の251万9215トンとなり、ともに過去最高を記録した。東京、大阪の2大都市の年間の入荷量は、東京は前年比7.7%増の24万7511トン、大阪は同5.9%減の20万9234トン。
19年の鶏卵生産量を県別にみると、前年に比べ増加したのは23道府県、減少したのは24都府県。生産量は(1)千葉(2)茨城(3)鹿児島(4)愛知(5)広島(6)北海道(7)岡山(8)新潟(9)青森(10)岐阜(11)兵庫(12)岩手(13)群馬(14)宮城(15)三重――の順で多く、1位の千葉は前年比26.8%増の20万1551トン、2位の茨城は同49.4%増の18万1572トンとなった。
鶏卵生産量の上位5県の全体に占めるシェアは30.8%(前年28.0%)、上位10県では49.7%(同47.6%)、上位15県では64.8%(同63.1%)となった。
中国産花粉不足、授粉前募る危機感 輸入再開早急に/千葉の梨産地
梨やリンゴの人工授粉に使う中国からの輸入花粉が滞っている問題で、国内産地に懸念と困惑が広がっている。全国屈指の梨産地、千葉県のJA市川市は、農家の9割近くが輸入花粉を当てにしていただけに、突然の事態に「人工授粉に間に合わない」と危機感を強める。開花まで1カ月を切った今、代替花粉の確保に産地を挙げて取り組む一方、早急に輸入再開できるよう国に求めている。同JA管内の梨栽培面積は460ヘクタール。
食料確保南米シフト 現地に巨大農場/ブラジルで三井物産
三井物産はブラジルで10万ヘクタールの農場経営に乗り出した。大豆の栽培面積は2万7000ヘクタール。日本全体の大豆栽培面積14万ヘクタールの2割に相当する。欧米系の穀物メジャーが、がっちりと市場を握るブラジルの大豆ビジネスに、日本の商社が生産から輸送までの一貫体制を整えて参入した。現地の巨大農場を訪ねた。
大豆畑の緑のじゅうたんが地平線まで続く。上空にはぽっかり浮かんだ白雲と、所々に見える透き通るような青空。
肥育牛収益低下対策に40億円、繁殖基盤強化に44.5億円−関連対策
[肉牛農家支援緊急対策]<肥育牛生産者収益性低下緊急対策事業>(新規)肥育牛1頭当りの四半期推定所得がマイナスになった場合、マルキン事業の契約生産者で生産性向上に取り組む肥育牛生産者に対して、そのマイナス分の6割(補てん率80%×国負担分3/4)について補てんを行う。実施主体は民間団体。所要額39億9,500万円(補助率定額)。
<肉用牛生産性向上緊急対策事業>(新規)肉用牛生産性向上目標設定のための検討会、技術普及のための研修会開催等。雌牛繁殖性向上対策、肉用牛事故率低下対策。実施主体は民間団体。所要額11億9,200万円。
<肉用牛繁殖基盤強化総合対策事業>(1)新規参入円滑化等対策、(2)肉用牛改良増殖強化対策、(3)肉用牛繁殖雌牛能力評価対策、(4)肉用牛増頭対策(繁殖雌牛導入推進、酪農経営を活用した肉用牛増頭など)、(5)地域の特色ある肉用牛振興対策、(6)肉用牛振興推進指導。実施主体は家畜改良事業団、肉用牛振興基金協会、民間団体、農協等。所要額44億5,100万円(保持率定額、1/2以内等)。
飼料高騰の緊急対策に1,144億円、一般対策493億円−20年度関連対策
農水省は、21日の食料・農業・農村政策審議会畜産部会の答申・建議を受けて平成20年度の畜産物価格関連対策を発表した。平成20年度の関連対策は、配合飼料価格高騰の危機に対応して緊急対策として1,144億円、一般対策として493億円の総額1,871億円(前年度比632億円増)が計上された。緊急対策では、生産性向上のための補助付きリース事業(134億円)、都府県酪農緊急経営強化対策事業(92億円)、自給飼料基盤強化のための緊急対策(68億円)、その他(850億円)。一般対策では、肉用牛肥育経営安定対策事業(149億円)、肉骨粉適正処分緊急対策事業(81億円)、その他(263億円)などとなっている。また、21年度の緊急対策として肥育牛生産者収益性低下緊急対策事業(40億円)、養豚生産性向上緊急対策事業(81億円)、その他(263億円)が組み込まれている。
4〜6月期の配合飼料価格はt当たり約4,500円値上げ―JA全農
JA全農は19日、08年4〜6月期の配合飼料価格について、為替は円高に振れているものの、とうもろこし価格、大豆かす価格の上昇で前期比t当たり約4,500円値上げすることを決めた。前期の3,900の値上げに続く大幅な値上げとなり、06年7〜9月期と比べると1万9,500円の値上りとなる。飼料穀物では、とうもろこしのシカゴ定期は、昨年11月には1bus当たり¢400を挟む展開だったが、1月の米国農務省需給見通しで、米国内のエタノール・飼料需要と輸出需要がともに増加したことを受けて¢500を超え、現在は¢550を超す水準で推移している。今後も、作付けが大豆や小麦にシフトすると予想され、堅調に推移すると見込まれる。大豆かすのシカゴ定期も昨年11月はt当たり$320台で推移していたが、同じく需給見通しで輸出需要の増加で期末在庫が5%台まで低下したことを受け、3月上旬には$400を超した。国内大豆かす価格もシカゴ定期の高騰により、大幅な値上がりとなっている。今後も世界的な大豆需要の拡大から、長期的に逼迫し、堅調に推移すると見込まれる
鶏肉は3年連続で増加 鶏卵は前年を下回る 19年家計調査
総務省統計局が2月15日に公表した平成19年(1〜12月)の家計調査結果によると、全国1世帯(世帯人員=3.14人)当たりの鶏肉の購入量は前年比103.3%の12.379キログラム、支出金額は同103.9%の1万1295円で、購入量、支出金額ともに3年連続で前年を上回った。鶏卵の購入量は同99.3%の31.070キログラム、支出金額は同99.7%の8364円で、購入量は3年ぶり、支出金額は2年連続で前年を下回った。
このほか食肉関係では、牛肉の購入量は同99.7%の6.869キログラム、支出金額は同100.8%の2万868円。豚肉の購入量は同102.4%の17.723キログラム、支出金額は同102.9%の2万3923円。マヨネーズ・ドレッシングの購入量は同98.4%の4.696キログラム、支出金額は同102.2%の2998円。生鮮魚介の購入量は同99.7%の38.382キログラム、支出金額は同99.4%の5万5007円。
1世帯当たりの人数を基に、本紙で試算した1人当たりの購入量と支出金額は、鶏肉は購入量、支出金額ともに前年を上回った。鶏卵の購入量は前年並みであった。
過去最高の259万トン台 19年の鶏卵生産量
平成19年の鶏卵生産量(速報値)は、鳥インフルエンザの影響で減少していた茨城県での生産が回復するなど、東日本を中心に増加したことから、前年比4.5%増の259万9211トンとなり、平成5年の259万7684トンを抜いて過去最高を記録し、低迷卵価を裏付けた。県別では、1位の千葉県が前年に比べ26.8%増加し、初めて20万トンを超えたほか、2位の茨城県も49.4%増となった。 農林水産省が2月22日にまとめた平成19年下半期(7〜12月)の鶏卵流通統計によると、鶏卵生産量と出荷量は、いずれの月も前年同月を上回った。各月の生産量、出荷量は次の通り。この結果、19年1〜12月の鶏卵生産量(速報値)は前年比4.5%増の259万9211トン、出荷量は同4.5%増の251万9215トンとなり、ともに過去最高を記録した。
東京、大阪の2大都市の年間の入荷量は、東京は前年比7.7%増の24万7511トン、大阪は同5.9%減の20万9234トン。19年の鶏卵生産量を県別にみると、前年に比べ増加したのは23道府県、減少したのは24都府県。生産量は(1)千葉(2)茨城(3)鹿児島(4)愛知(5)広島(6)北海道(7)岡山(8)新潟(9)青森(10)岐阜(11)兵庫(12)岩手(13)群馬(14)宮城(15)三重――の順で多く、1位の千葉は前年比26.8%増の20万1551トン、2位の茨城は同49.4%増の18万1572トンとなった。
鶏卵生産量の上位5県の全体に占めるシェアは30.8%(前年28.0%)、上位10県では49.7%(同47.6%)、上位15県では64.8%(同63.1%)となった。
米欲しい 比大統領が懇願/ベトナム首相に 相場急騰で異例要請
「米をもう少し融通してもらえないだろうか」「分かった、できるだけの努力はしたい」。こんなやりとりが先月、アジアの2カ国の首脳の間で交わされた。米を求めたのは、世界最大の米輸入国フィリピンのアロヨ大統領。要請されたのは世界第2位の米輸出国ベトナムのズン首相。需給逼迫(ひっぱく)で国際米相場が急騰し、国民の主食確保のために異例の外交手段に訴えた形だ。年間200万トン近い米を主にベトナムから輸入するフィリピンは、来週55万トンの輸入米の入札を予定している
生産情報公表JAS規格 牛・豚で要件緩和/農水省改正案
農水省は5日、誰がどこで、どうやって生産したかといった情報を消費者に提供する「生産情報公表JAS規格」について、牛肉と豚肉の規格改正案を決めた。牛肉では、肥育農家が生産情報の記帳を繁殖農家に委託していない子牛でも、使った飼料と動物用医薬品が確認できれば格付けを認めるなど、取り組みやすくする。同JASの格付け量を増やし、牛・豚肉への消費者の信頼を高めるのが狙いだ。 牛肉の現行規格では、家畜市場から子牛を購入する場合には、同規格の認定を受けている肥育農家が繁殖農家に委託して飼料や動物用医薬品の使用状況を記帳してもらい、こうした生産情報を確認できるようにしておくことが必要だ。
和牛へ生わらサイレージ 枝肉成績変わらず/埼玉で情報交換会
「飼料イネの研究と普及に関する情報交換会」がさいたま市で6日、2日間の日程で始まった。富山県農業技術センター畜産試験場飼料環境課の金谷千津子主任研究員が、生わらのサイレージ調製と黒毛和種の肥育後期に給与した結果を報告し、枝肉成績で乾燥わら給与区と差がなかったことを明らかにした。畜産草地研究所などが主催。畜産に携わる行政関係者や農家ら約300人が集まり、自給飼料生産への関心の高さをうかがわせた。
稲発酵粗飼料 初めて6000ヘクタール突破/農水省調べ07年度速報
農水省は6日、自給飼料確保に向けて増産を進める稲発酵粗飼料(WCS)の作付面積が、2007年度に初めて6000ヘクタールを超えたことを明らかにした。集計中の速報値で、同省は08年度目標の7500ヘクタールに向け、稲WCS生産・利用の拡大が順調に進んでいると評価する。さいたま市で7日まで開く「飼料イネの研究と普及に関する情報交換会」で公表した。07年度の飼料作物全体の面積は89万7000ヘクタール。
畜酪対策の飼料米支援 運搬・保管1キロ25円/農水省
農水省は3日までに、2008年度の畜産・酪農緊急対策で打ち出した飼料用米の導入促進策の仕組みをまとめた。畜産農家や稲作農家、JA、配合飼料メーカーなどで利用協議会を設け、畜産物の高付加価値化などに取り組む場合、飼料用米の運搬・保管料として1キロ25円を上限に実費を助成。飼料用米の調製・給与などにも実費を支払う。飼料用米の生産・利用者ともにコストの軽減につながるようにした。この事業の名称は「飼料用米導入定着化緊急対策事業」。
脂肪2%、赤身1.5倍 貴重な短角牛増産へ/東北大が育成 健康志向を追求
低カロリーの軟らかい赤身肉を追求した和牛の系統造成に、東北大学が乗り出した。脂肪分をわずか2%にとどめ、赤身の割合を通常の1.5倍にする遺伝子を持つ短角牛だ。放牧が可能で、健康にも環境にも優しい牛肉として増産を目指す。育成に取り組む大学院農学研究科の山口高弘教授は「この遺伝子を持つ短角牛は、豚尻という不良形質を理由に淘汰(とうた)されてきた。しかし、今こそ見直されるべき貴重な資源だ」と言う。
赤身が多く、脂肪交雑(サシ)が入らないため、日本短角種の改良を進めてきた岩手県は、種雄牛の遺伝子診断で排除してきた。海外では2倍の筋肉という意味で「ダブルマッスル」(DM)と呼ばれ、脂肪分が少ないことから健康牛として珍重されている。筋肉の成長を抑えるたんぱく質のミオスタチンという因子がなく、肩や尻に肉が付き、外観は豚尻に似ている。霜降り牛は40%が脂肪だが、DM牛は2%以下。餌の量は同じでも赤身肉が多く、飼料効率が高い。粗飼料で育つため「集約的な管理でたくさん餌を与える黒毛和種と異なり、牛にも環境にも負荷を与えない」(山口教授)とし、消費者にもヘルシーな赤身肉の需要は高いとみる。現在、岩手県から譲り受けた雄2頭、雌14頭を宮城県農業公社の牡鹿牧場(石巻市)で放牧している。岩手県が所有していた凍結精液を使って、2003年に人工授精に成功した。DMの遺伝子を持つ希少な存在だ。系統造成で難しいのは遺伝子が対になって初めて特異的な形質が出現すること。この遺伝子を持つのは雄雌1頭ずつしかいない。山口教授らは血縁の遠い雄牛を使うなどして、一般の食卓に提供できるような増産体制を研究していく。
偽証明書で子牛出荷/栃木の酪農家
栃木県那須塩原市の酪農家2人が、父牛を偽った授精証明書を付けて子牛11頭を出荷していたことが21日、分かった。同市の獣医師が酪農家からの依頼で証明書を偽造し、発行していた。県は3人に対し、厳重注意などの行政指導を実施。3人は事実関係を認めており、県は刑事告発を検討している。県に昨年9月に栃木農政事務所から情報提供があった。その情報をもとに市場取引された子牛の中から、偽造の疑いのある19頭のDNA鑑定を実施。
子牛下げ止まらず 肥育農家買い控え/餌代高騰
子牛の市場相場が下落を続けている。農畜産業振興機構が21日までにまとめた全国の家畜市場での2月の価格(雌雄平均)は、黒毛和種、交雑種(F1)、乳用種(ホルス)がそれぞれ前年同月比6%安、24%安、20%安と、すべて前年割れとなった。4月以降の飼料価格の値上げが今月発表されるなど、コスト上昇は天井知らず。肥育農家は高値の子牛を買い控えている。
6%安の49万7000円 市場格差広がる/2月の和子牛
JA全農は20日までに、全国の主要家畜市場における和子牛の取引結果(2月分)をまとめた。取引価格は1頭平均49万7000円で、前年同月に比べ6%安だった。山陰や東北地方で40万円台半ばにとどまる市場が複数あった。一方、依然として去勢牛が50万円台後半の高値で取引される市場も多く、市場間の格差が広がっている。
この時期に導入する子牛は、最需要期の年末出荷に間に合うことから引き合いが強まる傾向にある。淡路市場(兵庫県)では去勢牛が1頭平均60万1000円と、2カ月連続で大台に乗せた。
名古屋コーチン鶏卵・肉 判別基準決まる/愛知県来月施行
愛知県は21日、「名古屋コーチン」とその鶏卵肉の基準を決めた。「名古屋コーチン」は「鶏の品種である名古屋種の鶏」と定義し、確認方法や生産・流通段階における必要な措置などを定めた。基準を守らない農家や事業者に対しては、種鶏や実用鶏、鶏卵肉の供給を禁じる。同基準は4月1日から施行する。確認方法には、とさかや顔などの外見上の特徴、または県と(独)農業生物資源研究所が共同開発したDNA識別法を用いる。
国産豚ロースの特売需要で最悪の状況脱する、スソ物部位は強気崩れず
中国産代替需要の特需で、国産豚肉のスソ物部位の需要が強く、枝肉相場は600円近い水準を維持しているが、ロース、カタロース、ヒレの需要は鈍く、部位間の需給は極端なアンバランスとなっている。ここへ来て、スーパーのロイン系の特売も入り始め、一時よりロイン系の需給は好転しているが、先行き再び低迷の不安が強い。代替需要が強まったウデ、モモの仲間相場は600円以上に上昇しているものの、ロースは、一時800円割れの投げ物も出るなど最悪な状況にあった。しかし、ここへ来て、月末、4月早々の卒業、入学シーズンに向けてのスーパーの特売の動きが出てきたためロース系の動きが出始め、ロースの仲間相場は900円以上に戻している。しかし、卒業、入学シーズンの特売が一段落すれば、再び動きが鈍る恐れがある。特に、チルド豚肉の輸入が増加傾向にあり、輸入部位はロイン系に集中しているため、輸入チルドとの競合も強まりつつある
穀類値上げやまず トウモロコシ2倍超
世界の食料価格の高騰が止まらない。過去2年の間に、安くていつでも買えるトウモロコシや小麦、大豆が姿を消し、シカゴ先物相場は連日高値を更新している。小麦は2年前の3倍、トウモロコシや大豆は2倍以上に値上がりした。需給逼迫の原因は、需要の増加と供給の伸び悩みだ。石油代替のバイオ燃料向けの急増や、新興国での食生活の近代化が需要を底上げする一方、各地で干ばつ被害が相次ぐ。穀物生産量が消費を下回る状態が続き、世界の在庫が減って、不安定さが増している。
07年家計調査/支出3年ぶり増 飲料、パン、めん類好調
総務省がまとめた2007年の家計調査で、消費支出が3年ぶりに増えたことが分かった。勤労者世帯の所得増を背景に、テレビなど高額品の消費が好調だった。食料の消費も10年ぶりに上昇。景気の回復が垣間見られる結果となった。ただ、食品や燃料の値上げが続き、今後は消費が鈍るとの見方が強い。総世帯(平均2.54人)の消費支出は1カ月当たり26万1526円と、物価変動を除いた実質で前年に比べ1.2%増えた。デジタル放送が一部地域で始まり薄型テレビの消費が伸びたほか、パソコンなど高額商品の支出が増えた。
飼料価格抑制へ 検討チームを設置/ホクレン
ホクレンは、高騰する配合飼料対策でプロジェクトチームを設置し、総合的な価格抑制対策の検討に乗り出した。原料調達先から配合内容の見直し、流通方法まで総点検し、価格を抑えて農家負担を軽減する。自民党が5月末にもまとめる配合飼料価格安定制度や経営安定対策見直しを踏まえ、早急に一定の結論を出し対策を講じる。プロジェクトでは、安価で栄養価が高いトウモロコシなどの穀物の蒸留かす(DDGS)の利用拡大を検討する。配合飼料の原料は主に米国から輸入しているが、原料の安定確保に向けて新たな調達先を模索する
「きたかみ牛」食フェスタ/市内の飲食業者にPR
地元産牛肉をメーンにした地産料理を市内の飲食業関係者に味わってもらう「きたかみ牛」食フェスタが10日、ホテルニューヴェール北上アネックスで開かれた。JAきたかみ肉牛部会ビーフレディースの主催。
肉牛部会の女性部として、きたかみ牛の消費拡大に力を入れてきたビーフレディース。これまで地元消費者を対象に4回の「きたかみ牛」食フェスタを開催し、きたかみ牛をPRしてきた。北上市調理師会や北上市旅館ホテル組合、北上飲食店組合の賛同を得て関係者60人が参加。きたかみ牛のほか、豚肉の産地ブランド白ゆりポーク、野菜、きのこ、果物、ジュース、米などほとんどの食材を地元産で賄った料理9品を味わった。
補てん金19円上げ/鶏卵安定基金
政府・自民党は17日、採卵養鶏の経営安定対策「鶏卵価格安定基金」の2008年度の補てん基準価格を前年度より1キロ19円引き上げ、185円にする方針を固めた。配合飼料価格の高騰を受けて、基準価格を引き上げることで同基金を発動しやすくする。財源や価格の今後の動向を踏まえて、必要なら期中改定も検討する考えだ。
引き上げは2年連続で、基準価格は過去最高水準になる。同党畜産・酪農対策小委員会に18日報告する
韓国、米国産牛肉貿易進展へ
コリアンタイムズ紙は、「韓国の李明博新大統領は4月に訪米し、米国産牛肉の輸入条件を緩和し貿易問題を妥結する、新政権の意向を表明する予定」と報じている。これに先駆けて、米国のライス国務長官率いる派遣団が最近韓国を訪れている。同行した全米肉牛生産者・牛肉業界(NCBA)のグロセタ会長は、「まもなく韓国向け牛肉輸出が全面的に再開すると思う」と述べている。米韓自由貿易協定は韓国議会では承認に向け提出されているが、米国議会ではまだ提出されていない。
飼料・燃料コスト高で、豚飼育が減退
市場の競合激化や飼料・燃料費の値上がりで、豚飼育事業からの撤退や頭数削減の動きが続いている。1月末にはホーメルフーズ社が、「カリフォルニア州の規制の問題もあり、ファーマージョン事業本部が10月までに約9,000頭の雌豚を売却して、同州での肥育事業から撤退して最終加工事業に転じる」と述べている。2月には年間1,800万頭を出荷しているスミスフィールド社が、雌豚頭数を4〜5%(4万〜5万頭)削減すると表明。一方カナダ政府も、豚肥育頭数10%削減制度を発表した。15万頭を間引いて、年間生産量で300万頭減らす計画だ。飼育頭数の削減は進んでいるが、米国・カナダの畜産アナリスト達は、「北米全体でならしてみると3〜4%の減少で、大幅な落ち込みはない」と述べている
スミスフィールド社、牛肉部門で好業績
昨年11月から今年1月にかけて多くの同業社が赤字を出す中、スミスフィールド社は牛肉加工と肉牛肥育事業で利益を計上した。1月27日終了の第3四半期決算で、牛肉部門のスミスフィールドビーフ社は1,220万ドル(前年120万ドル)の営業利益を上げた。一方肉牛肥育部門のファイブリバーズ社は、持分利益で240万ドル(前年50万ドル)を達成している。有利なヘッジングで肉牛を買い付けてトウモロコシ値上がり分を吸収し、大規模経営ならではの営業効率が利益計上につながった
肥料4月値上げ 原料高騰 積立金で補てん/JA全農
JA全農は14日、2008年4〜6月出荷分の肥料価格(対県渡しベース、20キロ袋)を現行の年度価格(07年7月〜08年6月)に比べ、品目別に2.93〜18.18%引き上げると発表した。期中改訂は異例で、原油や肥料の主要原料であるリン鉱石やカリなどの急騰に対応した。ただ、値上げ分は肥料協同購入積立金で補てんするので、年間契約分については農家の実質的な負担は増えない見込み。主要品目のうち、複合肥料は高度化成で9.05%、普通化成で2.93%高。単肥は、リン酸肥料の一種である過リン酸石灰が3.53%、ヨウリンが3.11%、重焼リンが3.07%の値上げとなる
08年産米 平年収量案530キロ/温暖化で3県下げ
農水省は14日、「水稲の作柄に関する委員会」を開き、2008年産水稲の10アール当たりの平年収量案を示した。今回は算定を地球温暖化に対応した方法に変更して実施。毎年の気象変動を除いて計算した全国の平年収量案は前年を1キロ上回る530キロとした。地球温暖化による気温上昇の影響で、佐賀など3県の収量が引き下げとなった。正式決定は17日となる。見直しは7〜9月の気温が上昇、田植えや出穂が早まる中、登熟期間の夜温が高温になり登熟障害が発生している実態などを考慮。
鶏卵基準価格 上げ幅が焦点に/自民小委 安定基金で検討
自民党は14日、畜産・酪農対策小委員会を開き、採卵養鶏農家の経営安定対策である「鶏卵価格安定基金」の2008年度補てん基準価格の検討に入った。07年度は1キロ166円だが、08年度は配合飼料価格の高騰を踏まえ、基金が発動しやすくなるよう引き上げる方向で上げ幅が焦点になる。来週前半にも決定する短期戦になりそうだ。鶏卵価格安定基金は毎月、標準取引価格が補てん基準価格を下回った場合に下回った分の9割を補てんする。基金は生産者が8分の7、国が8分の1で積み立てている。来年度の補てんの財源になる、07年度末の残額は約236億円の見込み。
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