20年 8月 牛肉クリップボード

豚肉はロース系中心に好転、牛肉は低迷脱せず−末端の旧盆手当て
7月下旬以降、中だるみの状況にあった食肉の末端需要だが、豚肉は旧盆休みを間近に末端の駆け込み手当てが出て、需給バランスは好転している。一方で、牛肉は目立った旧盆需要の動きはなく、前年割れが避けられない状況。鶏肉は、ムネ正肉、手羽先、砂肝などを中心に引き続き好調だ。
国産豚肉は、ここへ来てカタロース、ロースの末端の引き合いが強まり、バラもかなり動きが出てきている。輸入チルドの相場高に対して国産物の相場が緩んでいること、旧盆需要ということで国産の高級部位の手当てが強まったものとみられる。このため、ウデ、モモ以外は在庫が少なく、カタロースは玉薄という状況も。
これに対して牛肉の旧盆需要は目立った動きはなく、これといった駆け込み手当ての動きも見られない。比較的動きが良いのは交雑種のみで、和牛4等級以上の高級牛肉の動きは特に悪い。地方送りが鈍っており、都市部でも焼き材を中心に需要は低迷したままとなっている。出荷頭数が少なめとなっているため、中間流通段階での在庫は7月中旬より軽くなっているが、旧盆後への在庫持ち越しは避けられない状況。
鶏肉は、モモ正肉は例年の季節パターンで需給はやや緩んでいるが、ムネ正肉、肝を除く副産物の需要は引き続き好調で玉薄感を強めている。需給が緩んでいるモモ正肉は、秋以降消費の増加が見込めるため、旧盆以降の不安はない。

乳用種、交雑種が連続発動、補完対策も発動−4〜6月期マルキン
農水省畜産企画課は6日、08年4〜6月期の肉用牛肥育経営安定対策事業(マルキン事業)および6月に追加緊急対策として盛り込まれた肥育牛生産者収益性低下緊急対策(補完マルキン)にかかわる平均推定所得等の算定結果と補てん金単価を公表した。
それによると、マルキンによる補てん金単価は、交雑種で3万3,000円、乳用種で2万2,700円、補完マルキンによる補てん金単価は交雑種で6,200円、乳用種で2,300円となった。交雑種へのマルキン発動は4期連続、乳用種は5期連続となる。また、交雑種については次回の第2四半期(7〜9月)のマルキン発動が想定される中、基金が底を付くことが見込まれるため、積み増しを検討するよう各県に要請していることを明らかにした。  
積み増し分は8,300分が見込まれている。今回は乳用種に加え、交雑種の推定所得が物財費割れとなったことから、2畜種とも基準家族労働費を上限とするフル発動となった。枝肉相場が下がる中、「想定どおりの発動」だ。一方、肉専用種については「今回、枝肉相場はそれほど下がらなかった。ただ、素畜費が安くならない上、とうもろこし相場が高止まりとなるなどコストは確実に上がる。ただ、隙間(平均推定所得と基準家族労働費の差額)に余裕がまだあるので、マルキンの発動は枝肉相場次第というところだ」(畜産規格課)と先行きの不透明感を危惧する。

中元ギフト、末端需要不振で和牛4・5等級の相場異例の値下がり
7月は相場が上向くとの期待があった牛枝肉相場だが、上旬までの相場推移は和牛の3等級、2等級物は前月より堅調な推移となっているが、4等級、5等級物は逆にじり安の展開となっており、依然、相場回復の兆しは見られない。今後、梅雨明け、旧盆にかけての需要は多少上向きそうだが、出荷頭数の増加も予想されるため相場的には厳しい状況が続きそうだ。
例年、この時期は中元用、夏場需要に向けての手当て買いが強まり、相場もジリ高に転じるが、今年は、末端需要が低迷したままとなっていることに加えて中元ギフト用の需要も鈍く、これが4等級、5等級の相場安の要因となっている。中元ギフト需要については「若干、品質のいいものに動きが見られた」(卸筋)という程度で、例年のような活気は見られなかった。その理由については「個人消費の冷え込みを反映して単価の高い牛肉は敬遠されている」「銘柄和牛の偽装事件がマイナスイメージとなった」(卸筋)ためとみられている。中元需要のピークは過ぎたため、当面、4等級以上の相場の上げは期待薄で、前年7月平均価格の5等級2,500円、2等級2,100円と比べて200〜300円安の厳しい相場となりそうだ。

夏場需要期に入ったが売れ筋は単価の安い鶏肉、豚、牛は挽き材が中心
夏場需要も本格化していく時期だが、末端の食肉需要は引き続き鶏肉と豚肉、牛肉の挽き材関係の動きが良く、単価の安いものが中心となっている。これまで動きが良かった豚ウデ、モモの需要も鈍り、牛肉は和牛が低迷したままで、夏場需要のバラの動きも鈍く、例年のような夏場需要の兆しはみられない
好調な鶏肉は、モモ正肉はやや緩んでいるものの単価の安いムネ正肉は360円の大台を突破した。小売需要に加えて加工需要も集中しているため、今後、梅雨明けにかけてさらに玉薄感が強まり、相場も上げそうだ。前月までスソ物中心に好調な動きにあった豚肉は、7月に入ってウデ、モモの需要が鈍り、逆にこれまで在庫圧迫となっていたロースが月初にかけて動きが出た。豚肉で最も好調なのは挽き材だが、大貫物の相場は500円を超える高値となっているため、採算割れの状況となっている。一方、牛肉は引き続き低迷したままで、月初に末端での動きが多少見られたものの例年のような夏場需要の兆しはみられない。ギフト需要は若干見られたものの例年ほどの動きはなく、松阪牛などの銘柄牛の枝肉相場は下げに転じている。偽装表示問題が影響したとの指摘も。畜種では和牛が最も悪く、特に今夏は焼き材用のバラの動きが低迷したまで、回復の兆しは見られない。動きの中心は、豚肉同様に挽き材用の牛正肉で、供給不足の状況が続いている

トウモロコシ、来年には1ブッシェル8ドルか
米国農務省(USDA)は「今年のトウモロコシ収穫高は予想より多い」と予測しているが、現状から判断すると、来年早々には1ブッシェル8ドルになりそうだ。USDAは6月30日に作付面積を8,730万エーカー(3月予測8,600万エーカー)と設定し、予想収穫面積は7,890万エーカーに下げた。これを受けてトウモロコシ先物市場は下落したが、7月2日には値を戻した。
多くのアナリストが「USDAは非作付面積の分を十分考慮していない」と指摘している。同省の8月度報告書では、作付面積は100〜200万エーカーの削減、収穫面積はさらに削減されるだろう。トウモロコシ収穫への被害の程度は、秋の収穫時までは把握できない。「生育環境の好条件が揃った場合」には1エーカー当たり143ブッシェル、収穫高111億ブッシェルと推定している。7月2日の先物相場は1日当たりの上限値まで上昇し、今年12月分契約は7.804ドル、来年3月分契約の終値は7.976ドルだった。

7〜9月期 飼料基金補てんは7400円 生産者の負担増約5000円
 今年7〜9月期の配合飼料価格について、配合飼料各社は6月20日に全国全畜種平均でトン当たり1500円〜2300円の値上げを発表したが、配合飼料基金からの補てんはトン当たり7400円に決定した。
 全国全畜種の平均値上げ幅は、全農が1500円、畜産専門農協連(2団体)が1800円〜2260円の平均2002円、商系8社が2150円〜2300円の平均2189円で、加重平均の値上げ額は1948円となった。末端の全国全畜種の平均配合飼料価格建値は6万4750円前後となる。
 配合飼料3基金は6月下旬に理事会を開き、7〜9月期の通常補てんを7400円に決めた。これにより生産者の実質負担は約5000円増になる。平成18年10〜12月期からの値上がりにより、全国全畜種平均建値で約2万2150円の値上がりであり、飼料基金からの補てん額を差し引くと約1万4750円の値上がりになる。
 飼料基金からの補てんは、4%の追加補てんルールが停止され、異常基金の発動基準が115%から112.5%に引き下げられることになったが、異常基金からの補てんがいくらになるかはまだ未定。
 また、3基金は4〜6月期の900億円の借り入れに加え、7〜9月期に350億円を借り入れることになる。900億円は2年据え置きの5年間で返済、350億円は27年度から29年度の3年間で返済することになっている。 配合飼料価格については、米国中西部の長雨と洪水による不作懸念から、トウモロコシのシカゴ相場は1ブッシェル7ドル台に乗せており、10〜12月期も値上がりするのではないか、との警戒感が強まっている。

なぜ「アラジン」は値上がりしたのか?
 割安だった化成肥料の「アラジン」が、7月からほかの肥料に比べて大幅に値上がりしました。品質も良く、魅力的な価格だったのに、なぜなのでしょうか。(山形県・Iさん)
 肥料の主要な原料成分であるリンやカリなどの国際価格が高騰、7月からの肥料年度ですべての肥料が値上げされました。しかし、成分が似た国産高度化成肥料の値上がり幅に比較して112%というアラジンの上昇幅の大きさが際立ちました。「アラジンは国内の高度化成肥料と同じ価格帯で販売される肥料になった」とJA全農肥料課は説明しています。

人口3年ぶり増加、1億2706万人…帰国や帰化増え
総務省は31日、住民基本台帳に基づく今年3月末現在の人口を発表した。 全国の人口は前年同期比1万2707人増の1億2706万6178人で、2006年3月末現在で減少に転じたが、3年ぶりに増えた。出生者数から死亡者数を引いた「自然増加数」はマイナス2万9119人で過去最大幅のマイナスとなったが、海外への転出入や帰化などに伴う「社会増加数」がプラス4万1826人となったため。うち帰化は「推定1万数千人」(総務省)。東京都の人口増加数は10万460人と、1968年の調査開始以来初めて10万人を超え、大都市の人口集中加速が浮き彫りになった。住民基本台帳の人口は日本に住む日本人の数で、永住外国人らは含まない。
 出生者数は2年連続増の109万6465人だったが、死亡者数も4万4410人増えて112万5584人だった。社会増加数は07年3月末のマイナス1万2297人が、プラス4万1826人に転じた。年度末は転入、転出が多く、数値が変動することもあるが、同省は「海外進出した企業が国内へ戻るなどして、在外邦人の転入が増えたことも一因ではないか」と見て、全体では「減少傾向は変わらない」としている。東京、名古屋、関西の3大都市圏は全人口の50・20%を占める6378万6830人と過去最高。都道府県別では東京1246万2196人、神奈川879万8289人、大阪867万302人の順で多く、最少は鳥取の60万2411人。

8月の牛肉需給展望 在庫消化優先で和牛は引き続き弱気の展開
7月の末端消費は盛り上がりに欠け、中間流通段階での在庫圧迫も強まり枝肉相場は引き続き安値安定の展開となった。特に夏場需要の焼き材が不振となり、後半は学校給食が休みに入ったことでスソ物の動きも鈍った。旧盆需要の手当て買いも活気なく終わり、旧盆すぎは消費者の節約ムードがさらに強まるため、当面、牛肉の需要回復の材料は乏しい。また、問屋筋の在庫消化の動きも予想されるため、8月の枝肉相場は和牛を中心に弱気の展開となりそうだ。 [価格動向]出荷動向、需要動向からみると和牛を中心に枝肉相場は弱気の展開となりそうだ。需要回復の材料がなく、卸段階では在庫消化の動きを強めるものとみられるため、特に消費が冷え込んでいる和牛は一段下げの相場展開となりそうだ。ただ、東京市場では、と畜ラインの工事に伴い8月のと畜頭数が1日350頭に制限されるため、東京市場相場は大きな下げはないものとみられる。
交雑種は、売りやすい相場となっているため、ここへ来て動きも出ており、8月の相場は比較的堅調に推移しそうだ。ホルスは、これまで動きの中心だった切り落とし用の需要が鈍っているが、出荷減予想にあるため前月並みの相場展開と予想される。

8月の豚肉需給展望 前半ジリ高、後半下げで月平均550円前後
7月の平均枝肉相場は591円(東京市場)と前月比9円の値下がりにとどまったが、下旬の急落が8月の相場にどう影響してくるか注目されるところ。急落の要因はスーパーの特売が輸入チルドにシフトしたことや、これまで好調だったウデ、モモの需要が止まったことによるもの。8月は、出荷動向がどうなるのかという流動要因もあるが、旧盆前はジリ高、旧盆過ぎはジリ安の展開となりそうだ。
[相場動向]7月末の予想外の枝肉相場急落で、8月の相場予想は難しくなっている。昨年は、8月上旬、中旬、下旬とジリ高の相場展開となったが、今年は1日当たりの出荷頭数がやや多いことや、経済環境が大きく変わっていることから見て、昨年同様の相場展開は考え難い。猛暑による出荷への影響、輸入チルド豚肉との競合など流動要因があるが、8月の枝肉相場は比較的落ち着いた展開となりそうだ。
旧盆前までは国産のロース、カタロースなどの需要が強まるため、12日まではジリ高、旧盆明けの18日以降は、一時的に在庫補充買いで上げることはあるが、月末にかけてはジリ安の展開となりそうだ。8月上旬は550〜560円、下旬は530〜540円、月平均では550円前後と予想される。

8月の鶏肉需給展望 ムネ正肉は需要旺盛で400円相場
鶏肉の末端需要、加工需要は引き続き好調を維持し、7月のムネ正肉相場はジリ高を続け、モモ正肉は例年の季節パターンにより7月下旬以降緩んでいるが、それでも前年と比べると100円以上の高値推移となっている。8月も基本的にはこの流れは変わらず、ムネ正肉ジリ高、副産物も玉薄でジリ高。モモ正肉はもう一段需給の緩みがあるが凍結回し需要も強いため相場は小幅下げにとどまりそうだ。
[価格動向]例年、6月、8月4日のモモ正肉の相場は709円となり、今年最安値となったが、それでも前年8月の563円と比べて146円も高い。今後、月末にかけての相場見通しは、旧盆需要で中旬は上向き、旧盆後はジリ安、下旬に入れば学校給食需要が見込まれジリ高の展開とみられる。8月の底値は700円を維持できるかどうかとうところ。ムネ正肉は、旺盛な加工需要によりジリ高一方の相場展開となりそうだ。月末には400円相場も考えられる。前々年8月の平均相場215円と比べると、この2年間で2倍近い値上りとなる。肝以外の副産物もムネ正肉同様にジリ高の予想にある。ブラジル産モモ正肉も先物コスト高から段階的に値上りしていくものとみられる。

8月の肉豚出荷5%減、10月、11月の出荷は前年並み−農水省予想
農水省・食肉鶏卵課が発表した肉豚生産出荷予測によると、8月の出荷は稼働日の関係もあり前年比5%減の125.6万頭となり、前回予測よりも2千頭ほど下方修正した。同様に、9月も前年比7%増となっているものの出荷頭数は1千頭ほど下方修正している。夏休みに入って給食需要が止まったことで7月末から豚価は弱気に転じている。8月は5年平均でも2%減の予想となっており、この出荷頭数が今月中旬から9月にかけての相場にどう影響してくるか注目される。
今回の10〜11月の予測数値は調査時の子豚の飼養動向を基に集計されるが(12月は母豚数から予想)、サーコワクチンの効果が現れるとされる秋の出荷は前年並と大きな増加にはなっていない。前回予想より10月は1.1万頭ほど下方修正、11月は8千頭ほど上方修正している。
ただ、ともに5年平均比では1%増となっており、今後、ワクチンの供給体制が整うにつれ頭数が大きく増加する可能性は高い。結果、稼働日1日当りの出荷頭数は(土日祝日除く)、8月6万9,778頭、9月6万6,450頭、10月6万6,682頭、11月8万2,222頭、12月7万2,905頭―と、10月までは7万頭を下回って推移する見通し。

ブラジルのパッカー各社、世界市場拡大を進める
ブラジル2位のパッカー、マルフリッグ社は、大手食肉会社と連携して、世界各地で市場拡大を進めている。同社は、OSIグループのブラジルとヨーロッパの事業を総額9億ドル(現金と株式)で買収する取引に合意している。これによりマルフリッグ社の売り上げ規模は倍増し、世界トップ5社のランク入りを果たした。OSIの買収で、ブラジル、英国、フランス、オランダにある加工肉・鶏肉生産工場が傘下に入る。また大手ハンバーガーチェーン、マクドナルドのブラジルとヨーロッパ一部地域における主力ビーフ・サプライヤーとなる。OSI(本社米国イリノイ州)は、米国内でもマクドナルドにビーフを供給する3社のうちの1社で、世界の他市場でもビーフ及びその他アイテムを納入している。マルフリッグ社のような急成長は、ブラジルの食肉事業では珍しくない。同社の2007年度純売上高のうち、牛肉部門は78%、全輸出事業は56%を占めた。

アメリカン・ミート輸出-豚肉再び過去最高、牛肉も2003年以来最高に
米国産豚肉・牛肉輸出の好調が続いている。5月は豚肉が再び過去最高の輸出量を記録し、牛肉も2003年12月以来最高の輸出量だった。好調の要因について米国食肉輸出連合(USMEF)は「世界的な食肉供給量の不足、米国内の記録的な豚肉生産量、ドル安で、多くの海外市場で優位にあるため」と説明している。
各国で豚肉が減産する中、米国産豚肉に割安感が出ている。昨年第4四半期からは中国/香港が豚肉輸出の主要市場として浮上している。ロシアは生産量は増加しているが、国内生産だけでは国内需要の伸びに対応できていない。
【豚肉】
5月(月間新記録)は輸出量19万6,118トン(前年比95%増)、輸出額約4億5,200万ドル。
1〜5月は輸出量82万5,800トン(前年比60%増)、輸出額約18億6,000万ドル(前年比51%増)。
5月の対日輸出は3月に次いで4万トンを超え、1〜5月は輸出量18万4,962トン(前年比19%増)、輸出額約5億9,200万ドル(前年比22%増)で、日本はこれまでと変わらず輸出額ベースでNo.1市場になっている。
【牛肉】
5月は輸出量8万3,761トン(2003年5月実績の78%)、輸出額約3億900万ドル(同97%)。
1〜5月は輸出量35万5,982トン(前年比29%増)、輸出額約12億5,000万ドル(前年比39%増)。
1〜5月の対日輸出量は2万4,193トン(前年比58%増)、輸出額約1億2,520万ドル(前年比53%増)。
*輸出量はいずれもバラエティーミートを含む

中国、豚肉増産体制に予算確保
中国は国家予算28億元(約4億2,000万ドル)を投じて、成豚増産の支援計画を予定している。飼育牧場や標準的な大規模養豚場を建て、豚肉生産の促進と市場供給の確保を目指す。国家発展改革委員会(NDRC)は今年に入り、畜産場の建設に既に累積で56億元(約8億4,000万ドル)を充てている。さらに、積雪や地震で大きな被害を受けた飼育施設がある地域の救済にも予算を増額する予定だ。今年第1四半期の大雪で推定7,000万頭の家畜や家禽が、マグニチュード8.0を記録した四川省大地震では300万頭を越える豚が犠牲になった。

USDA、豚肉生産量・輸出量の予測値を上方修正
USDAは、最新の世界農業需給予測レポートで、2008年と2009年の豚肉生産量・輸出量の予測値を引き上げた。生産者は今年後半の出産を昨年より少なめに抑える意向だが、1分娩当たりの子豚数が多く、2009年前半の処理頭数は1ヵ月前の予測値より多くなるだろう。生産量は、2008年度を235億ポンド(+9,500万ポンド)に、2009年度を227億ポンド(+5,500万ポンド)に修正。一方輸出量は、2008年度を45億6,000万ポンド(+2億9,000万ポンド)に、2009年度を41億4,000万ポンド(+1億5,000万ポンド)に修正した。2009年前半は出産件数の減少が続くと思われるので、後半の処理頭数も減少する見込みだ。また飼料コスト上昇の影響で生産者が成豚の出荷を早めるため、枝肉重量は軽くなるだろう。

ベストミックスによる飼料自給を、機動融資求める声ー養豚問題懇談会
農水省の08年度養豚問題懇談会(座長・信國卓史日本草地畜産種子協会長)が25日、東京都港区の三田共用会議所で開かれた。この中で、飼料高騰をめぐって委員からは、元々雑食性である豚の消化機能に着目して様々な形の自給飼料を有効的に組み合わせ活用する方向性が示されたほか、配合飼料価格差補てん基金が枯渇するとともに、豚価の下落が懸念される10月以降について、運転資金が機動的に利用できるよう特別融資の円滑な手続きを求める意見が出された。また、末端価格への生産コスト転嫁については国際価格が反映される必要性が説かれた。この日は、事務局から07年度「養豚問題懇談会報告書の具体化に向けた行動計画」の取り組み状況、08年度行動計画案について説明がなされた。これに対して、阿部亮委員(日大非常勤講師)は安価で簡便な配合飼料を利用してきたこれまでの畜産業界の姿勢を戒め、「トレンドを変える必要がある。豚の高い消化機能を考え、エコフィードや未利用飼料、エサ米、いも・穀類といった自給飼料など栄養価を考えながらベストミックスすることが重要だ。耕畜連携の視点からももう一度、養豚業界を見直していく必要がある」と指摘。信國座長も「耕畜連携の発想を生かせる養豚業界の機能に着目したのがこの懇談会の発想の原点だ。その点をきょうの会合で改めて確認したい」と阿部委員の意見を後押しした。

セブン&アイの加工肉PB、大手2社から調達
 セブン&アイ・ホールディングスは食肉1位の日本ハムと2位の伊藤ハムに加工肉のプライベートブランド(PB=自主企画)の生産を委託し、28日から一部で販売を始める。消費者の節約志向で売り上げが急増しているPB商品の安定調達を進めるのが狙いで、大手メーカー2社に共同で生産委託するのは異例。メーカー側は自社商品との競合の懸念もあるが、セブン&アイとの取引量拡大を優先した。セブン&アイが2社に生産委託するのはPB「セブンプレミアム」のソーセージ「あらびきウインナー」。206グラムで298円とメーカー品より2―3割安く抑えた。28日から全国のイトーヨーカ堂やヨークベニマルなどスーパー約380店と神奈川県内のセブンイレブン約900店で売り出し、8月中にセブンイレブン全1万2000店に広げる

外食不況が深刻化 節約志向、クルマ離れ直撃
外食不況が深刻化している。日本フードサービス協会が25日発表した2008年上期(1〜6月)の市場動向調査は、新店を除いた既存店ベースで前年同期比1・2%減となり、2年ぶりに前年を割り込んだ。物価上昇による消費者の節約志向やガソリン高騰によるクルマ離れが直撃。なかでも、春に値上げが相次いだファミリーレストランは3・6%減と大きく落ち込む一方、節約志向が追い風にもなったファストフードや、値上げをメニューの充実でカバーしたカフェはプラスを確保し、業態で明暗を分けた。
 ■ファミレス
 「東京など大都市部は比較的良いが、生活の足として自動車を利用する地方は厳しい」(大手ファミリーレストラン)ガソリン高騰の影響をまともに受けたのが、ロードサイドの郊外立地が多いファミレスだ。大手チェーンは材料費上昇で相次いで値上げを実施したが、お客1人当たりの単価はプラスを確保したものの、肝心の客数が大幅に落ち込んだ。休日や外出時に家族で利用することが多いだけに、「物価上昇で消費者心理が冷え込んだことも影響した」(すかいらーく)と、お手上げの状態だ。
 ■ファストフード 節約志向が逆に追い風になったのが、ファストフード。手ごろな価格に加え、自動車を使わずに行ける駅前立地で売上高、客数ともわずかながらプラスを確保した。100円メニューやメガバーガーでヒットを飛ばし、外食業界で独り勝ちといわれる日本マクドナルドの押し上げ効果も大きい。
 それでも、「主婦層などはクーポン券がないとなかなか来店してくれない」(櫻田厚モスフードサービス社長)と、節約志向の影響は避けられない。手ごろな価格が強みだけに、原材料費高騰を転嫁する値上げが難しいのも懸念材料で、「秋から09年にかけては利益的にも厳しい」(渡辺正夫日本ケンタッキー・フライド・チキン社長)との声がもれる。
 ■カフェ
 コーヒーチェーンなどのカフェ業態では、コーヒー豆や資材の高騰で値上げが相次いでおり、スターバックスは06年11月に続き、今月も値上げに踏み切った。
 各社とも値上げによる客離れで売り上げが減るのを何とか防ごうと、軽食やデザートなどコーヒー以外のフードメニューのラインアップを充実。そのおかげで、客数は3・6%減と大きく減ったが、客単価が3・4%と増え、売上高も0・7%のプラスを確保した。
 「来店頻度は減っても、来店したときに落とすお金を増やしてもらう」(業界関係者)という戦略だ。
 ただ、マクドナルドが投入した100円に価格を据え置き、品質を高めたコーヒーが好調なほか、ファミリーレストランもこれまでお客が少なかった午後のティータイムのメニュー充実を図っており、業態間の顧客争奪戦が激化している。

管理強化・履歴開示急ぐ、食の安心・安全。
消費者の国産志向に対応
 二〇〇七年度は中国産品への不安や、相次いだ食品偽装で消費者の食の安心・安全への関心はかつてないほど高まった。一月末に表面化した中国製ギョーザの中毒事件はこの流れを一段と加速させ、コンビニ各社も新たな対応を余儀なくされた。
 ギョーザ事件以降の対応について聞いたところ、「取引先に原材料・製造過程などの情報開示を求める」と回答した企業が三十一社中二十四社と最も多かった。事件後に、中国をはじめとする海外の取引先の工場や、商社などに原材料の流通経路の確認を求めたり、品質保証書の提出を新たに要求したりしたほか、担当者を現地に派遣し安全性を確認するなどの動きがコンビニ各社にも広がった。
 「社内の衛生管理基準を引き上げる」(十九社)、「PB生産委託先工場の検査体制を強化」(十五社)との回答も目立った。
 セブン―イレブン・ジャパンは、食品の衛生管理基準「危険度分析による衛生管理(HACCP)」に準じた独自の安全性基準を持っていたが、そば・うどん、パンと漬物の分野で新設。生産委託している工場に認証取得を働きかけ、パンなどの日配品や弁当・総菜類の安全管理を強化している。
 ローソンやファミリーマートも委託工場に、HACCPや品質管理の国際規格「ISO9001」に準じた基準の認証取得を促すほか、調査項目の追加や工場での監査要員を増やすといった対応に乗り出した。
 「消費者に原材料や生産履歴などの開示を強化」するとの回答も十一社からあった。鶏肉や牛肉、ウナギなど産地偽装事件が頻発したことを受けて、ファミマではウナギを使った弁当の産地情報などをインターネットのホームページ上で公開。今年は国産品についての情報も提供する取り組みを始めた。
 コンビニを利用する消費者の事件後の行動についての質問では、「商品に対する問い合わせが増加」したとの声が三十社中十八社から上がり最多。「冷凍食品の買い控え」(十四社)、「国産品へのシフト」(十三社)と続いた。
 事件後に中国産の冷凍食品の取り扱いをやめたり縮小したりするコンビニがあった。消費者の国産品志向に対応して、セブンは弁当類や調理パンなどで使う野菜の国産化を加速している。〇九年には現在は大半が米国産のトウモロコシを国産に切り替え、サラダなどのパッケージで「国産一〇〇%使用」とうたうことを目指す。
 このほか、地方自治体と連携して「地産地消」をキーワードに、地元産食材を使った弁当を売り出すなどして消費者の信頼をつかむ取り組みも活発だ。サークルKサンクスは地方自治体や農協・漁協と連携。地産地消に熱心な食品メーカーの商品に共通ロゴマークを付けて販売し始めた。セブンは七月には山梨県で名物「ほうとう」や「甲州産ワインビーフ」を使った弁当を発売したほか、ローソンでも地元産食材の弁当類の販売を強化している。

価格転嫁が健全化の鍵 「安全・安心」で消費者の信頼を
 配合飼料価格の相次ぐ値上げで、鶏卵や鶏肉の生産コストも大幅に上昇したが、世界的に急騰した穀物価格は当分、下がる見通しはないともいわれる。こうした厳しい環境下で、いかにして自らの経営を維持し、発展させるかが業界にとっても、個々にとっても最大の課題であり、価格転嫁を含めての解決策が急務だ。
 配合飼料や原油価格の高騰は、関連するすべての分野を直撃した。初生ひなや若めすも生産コストは大幅に上昇しながら、価格転嫁がほとんど行なわれていないことから、種鶏孵化場や育成業者は、「このままでは経営が成り立たない」と悲鳴を上げている。ひなや若めすは養鶏生産の元であり、安定的に供給できないとなると、養鶏経営を継続することは困難になる。まさに重大事だ。今こそ“ひな”部門のあるべき姿を、業界全体で緊急に検討する必要がある。養鶏産業が健全に発展するためには、それを構成する生産者、資材提供者、流通関係者、さらにはユーザーなど、関連する人々が、それぞれ適正に利益配分され、共に技術革新を行ないながら成り立つような関係が築かれなければならない。まさに『価格転嫁』が経営の鍵であり、それが実現しなければ、国産は崩壊して城を海外に明け渡すことになる。
 穀物価格は先行き不透明で、在庫水準も米国が大豆を禁輸した時点の水準近くにまで落ち込み、輸出規制を行なう国も出てきていることから「構造的な値上がり傾向にある」と指摘されている。日本は約1900万トンの飼料穀物を海外に依存する輸入大国だが、お金を払えば必要量を確保できる時代ではなくなりつつある。
 洞爺湖サミットで世界の食料価格の高騰問題が論議されたが、日本も食料自給率を上げるために、休耕田や耕作放棄地で飼料用米や飼料穀物を作るなど、農業政策の転換が急務となっている。
 特に鶏の場合は、籾米のまま飼料化できる利点があるほか、飼料用米の生産には大量の鶏糞肥料を使うことから、国の農業政策において、飼料用米生産と養鶏とがうまく結び付く施策が大いに期待される。
 消費者の食品に対する最大の関心事は、価格よりも「安全・安心」に移ってきている。幸い、国産の鶏卵や鶏肉に対する消費者の信頼は高く、これを絶対に裏切らないことだ。その上で、さらに品質の向上や表示の適正化、トレーサビリティの確立などの「安全・安心」への取り組みを強化することである。
 加えて、食中毒の発生防止や人畜共通感染症である鳥インフルエンザ対策も重要になる。特に、鳥インフルエンザは、人の新型インフルエンザとの関係の中で誤解されやすい立場にある。対策は「発生させない」ことを基本に、微生物やウイルスを養鶏現場に「持ち込まない、増やさない、殺滅する」ことを強化するだけでなく、ワクチンの有効的な利用も防疫体制の確立のために必要だ。鶏卵、鶏肉とも生産規模が拡大しているなかで、減産しながらコストを引き下げることは容易でないとすると、当面は減産云々よりもまず消費の拡大だ。自らは生産性の向上を図り、安全・安心の国産鶏卵・鶏肉の消費拡大に業界が結束して取り組むことが強く求められる。

冷凍食品産地表示8月末から施行 主要3原料義務化
東京都が冷凍食品の原料に対する産地表示の義務化を8月末から施行することが25日、分かった。円滑な移行に向け9カ月の経過期間を設け、完全実施は来年6月からとなる見込み。国内で製造され、都内で小売りされる調理冷凍食品を対象に、重さの割合が高い3品目の産地を容器・包装に表示するよう義務付ける。
 調理冷凍食品の原料原産地表示の義務化は全国で初めて。業者に商品、店頭やホームページなどでの情報提供を促す農水省の指針よりも一段、厳格なものとなる

和子牛40万円割れ/飼料高影響 肥育意欲が鈍る
和子牛の取引価格(雌雄全国平均)が、牛海綿状脳症(BSE)の発生による相場低迷以来5年ぶりに1頭40万円を割り込んだことが23日、農畜産業振興機構の調べで分かった。飼料価格の高騰に加え、枝肉相場が春以降落ち込み、肥育農家の購入意欲が落ち込んでいるためだ。交雑種(F1)も同様に低迷し、肉用子牛生産者補給金制度に基づく補給金が6年ぶりに第1四半期(4〜6月)に交付される。
全国家畜市場の6月の平均価格は、和牛が1頭39万5000円。前年同月に比べ10万円近く下落した。

夏場の本格需要期控え牛肉在庫圧迫強まる、消費喚起策を求める声も
本格的な夏場の需要期に入ったが、牛肉の需要は依然低迷したままで中間流通段階での在庫は増加一方となっており、牛肉の消費離れは深刻化しつつある。旧盆過ぎ以降、在庫はさらに増加する可能性があり、その結果、枝肉相場はさらに下落し、生産農家の離農に拍車をかける恐れもあるため、末端での売価値下げも含めて消費喚起策を求める声が強まりつつある。
例年、7月は中元ギフト需要、旧盆にかけての夏場需要の手当て買いにより牛肉の需要は強まり、相場もジリ高の展開となるところだが、今年は、ギフト需要は盛り上がらず、夏場需要の中心となる焼き材のバラの動きも悪いままとなっている。バラは7月中旬段階で動きが止まり、ここに来て在庫が増加傾向にある。
「夏場の最需要期にバラの在庫が増加するというのは異常な事態」(卸筋)という。ロース系は、売れないため投売り(和牛3等級ロースで5,000円以下、リブロースで3,000円台)も出ているが、それでも末端がついてこないという状況。動いているのは挽き材用のウデ、モモのみという状況。
先行き消費回復が見込めない中で、凍結回しにするわけもいかず、フレッシュで値を下げて売りさばくという動きとなっており、部分肉ベースでの値崩れは止まらない状況にある。現状では、「2週間生体の出荷が止まっても十分対応できる量の在庫がある」(卸筋)との状況にある。

09年の肉牛出荷予測 和牛出荷7%増、交雑種22%増と大幅増の予想
農水省・統計部が調査した肉用牛の出生頭数(畜産統計)から推定した08年から09年にかけての肉用牛出荷頭数は、乳雄は減少傾向にあるものの和牛と交雑種は09年にかけて大幅な増加となり、和牛、交雑種、乳雄合計の出荷頭数でも09年6月以降は前年比10%前後の増加となりそうだ
月別の出生頭数から推定した08年の出荷動向は、和牛が前年比2%増の51万700頭、交雑種が6%減の26万1,500頭、乳雄が8%減の29万2,000頭、合計で3%減の106万4,200頭と想定される。和牛はやや増加基調の推移となっているものの乳雄と交雑種の減少推移で合計では3%減という状況。これに乳メス(乳廃牛)を加えるとさらに減少するものとみられる
しかし、09年は一転して増加基調の推移となりそうだ。和牛の出荷が本格化してくるため和牛の09年の出荷は前年比7%増、前年急減した交雑種はその反動もあって大幅に増加して22%増の見込み。乳雄は引き続き大幅減少が見込まれるものの、和牛、交雑種、乳雄合計では4月以降急増に転じ、6月以降は10%前後の大幅な増加が見込まれる。  一方、今年に入って牛肉の需要が低迷し、枝肉相場も下げ一方の展開となり、特に和牛スソ物と交雑種の相場低迷が深刻化している。現状では、先行き牛肉需要回復の材料は乏しいだけに、来年にかけての出荷増はさらに相場の下げ要因となる可能性があり、肉牛生産にとって最大の試練となりそうだ

<BSE>「検査済み安全」PR表示ダメ 牛肉で公取委判断
生後20カ月以下の牛に対するBSE(牛海綿状脳症)検査に関し、食肉業者などが「検査済みで安全」とPRした場合、公正取引委員会が景品表示法違反(優良誤認)に当たると判断することが分かった。現在、20カ月以下の牛は全自治体が検査しているが、今月末で国の補助が打ち切られる。さらに自主検査を続けるか対応が分かれる可能性がある中、検査の有無で安全性の差別化を図ることにクギを刺した形だ。
 BSE検査は、01年9月に国内初の感染牛が見つかって以降、処理されるすべての牛に義務付けられたが、05年8月からは対象牛が生後21カ月以上に緩和された。しかし、自主的な全頭検査の継続を表明する自治体が相次いだため、厚生労働省は今年7月までの3年間限定で、20カ月以下の牛の検査にも補助金を出していた。
 屠畜場(とちくじょう)を持つ76都道府県・市は、今年度は自主検査を続ける構えだが、来年度以降は未定の自治体が多い。一部が打ち切った場合、検査済みと未検査の牛肉の両方が流通する。このため厚労省は、表示の可否を公取委に照会。「検査済み牛肉の方が安全だと思わせる表示は、商品が実際よりも優れていると不当に誘導する『優良誤認』に当たり違法」との回答を得た。「検査済み」のみの表示は「消費者の受け取り方次第なので即断できない」(公取委消費者取引課)という。
 厚労省食品安全部は「20カ月以下の検査が不必要なことは、3年前に国の食品安全委員会で出た結論。横並びを意識して検査を続ける自治体もあるだろうが、差別化を図る表示はできないので、打ち切っても信用や評価が落ちる心配はない」と話す。
 一方、市民団体「食の安全・監視市民委員会」代表の神山美智子弁護士は「消費者が知りたい情報は出すべきだ。国は遺伝子組み換え食品に関しては、リスクに差がないとしながら『組み換えでない』との表示を一部認めており、均衡を失するのではないか」と疑問を投げ掛ける。

肉牛使用戸数2.1%減、飼養頭数は3.0%増の289万頭−20年畜産統計
農水省・統計部が発表した畜産統計(平成20年2月1日現在)によると、肉用牛の使用戸数は前年同期と比べて2.1%減少したが、飼養頭数は3.0%増加して289万頭と3年連続の増加となった。昨年までの枝肉相場堅調推移が飼養頭数の増加要因となったものとみられる。特に肉専用種が高い伸びを示している。
全国の飼養戸数は8万400戸で前年と比べて2.1%減少し、依然、戸数の減少に歯止めがかからなかった。飼養頭数は、前年より3.0%増加して289万頭と、18年の0.3%増、19年の1.9%増に続き3年連続の増加となった。畜種別では、肉専用種が4.7%増の182.3万頭、ホルスが6.2%減の65万3,800頭、交雑種が5.2%増の63万5,700頭となった
肉専用種と交雑種は3年連続の増加となったが、ホルスは生乳の生産調整などにより3年連続の減少となった。肉専用メス牛は5年続けての増加となり、20年は5.0%増と高い伸びとなった。これは、米国産牛肉禁輸以降、和牛を中心に枝肉相場高が続いたため繁殖用としてメス牛の保留頭数が増えたものとみられる

豚飼養戸数4.2%減少、飼養頭数も0.1%減の974.5万頭−畜産統計
水省・統計部が発表した畜産統計(平成20年2月1日現在)によると、豚の飼養戸数は前年比4.2%減少して7,230戸となり、総飼養頭数も0.1%減少して974.5万頭となった。飼養頭数は19年には1.4%増と4年ぶりに増加に転じたが、20年にはわずかだが再び減少に転じた。枝肉相場は高値安定の推移となっているもののエサ価格の高騰、サーコワクチン解禁による生産頭数の増加思惑による先行き不安などが影響したものとみられる。

くまもとあか牛/愛称「阿蘇王」にブランド強化へPR
あか牛振興対策協議会は23日、熊本市で「くまもとあか牛“阿蘇王”発進!の会」を開いた。熊本県の特産和牛「くまもとあか牛」の新愛称を「阿蘇王」に決め、消費者へのPRを強めて一層のブランド化を推進する。会には愛称募集の最優秀賞受賞者や消費者、行政、JA関係者ら約150人が出席。同協議会の穴見盛雄会長が「あか牛に対する消費者理解を進め、ブランド化をさらに進めたい」とあいさつし、愛称やキャッチフレーズの紹介、表彰式が行われた。
 愛称は応募総数2634通の中から氷川町の河野真美さんと大口市の高橋美千子さんの「阿蘇王」が、キャッチフレーズでは2446通から熊本市の佐間野英之さんの「千年の草原から生まれた健康和牛」が、それぞれ最優秀賞を受賞した。ホテル熊本テルサの土山憲幸総支配人の監修で「阿蘇王」を使った料理紹介、試食会も行った。土山総支配人は「多くの方に食べていただき、販売の拡大に努めたい。阿蘇王を馬刺しやからしレンコンと並ぶ熊本の名物にしていきたい」と参加者へPRした。試食した参加者からも「余分な脂肪が少なくヘルシー」「和牛本来の味が楽しめる」などの声が聞かれた。

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