3月の牛肉需給展望 和牛と交雑種はジリ安、乳雄は横ばい推移
不況ムードの強まりを反映して牛肉の末端消費は引き続き低迷が続き、2月の枝肉相場は、和牛2等級物は小幅な反発に転じたものの、交雑種、乳雄も含めてその他のものは続落となった。3月も需要回復の材料が乏しい上に、和牛と交雑種の出荷増が見込まれるため、相場は引き続きジリ安の展開となりそうだ。
[相場動向]牛肉の末端消費は低迷が続いているものの、2月の枝肉相場は、和牛2等級は小幅な反発に転じた。和牛の出荷が少なめ(出荷控え)に推移したことによる反発とみられ、和牛上級物、交雑種は続落、乳雄は反落市況となった。3月は、半ば以降、お花見需要、卒業・入学需要の手当て買いが予想されるが、末端の消費が冷え込んでいることや、年度末の在庫調整などにより相場の上げは期待薄。和牛と交雑種はジリ安、出荷減の乳雄は2月並みの相場と予想される。部位別では、需要の強いウデ、モモは堅調、不振のロース、ヒレはジリ下げ、バラはジリ高、鍋物需要が減少するカタロースはジリ安の相場展開となりそうだ
3月の豚肉需給展望 消費低迷と供給増で前月並みの相場展開か
2月の豚枝肉相場は、不況の強まりによる末端消費の低迷により東京市場は428円、大阪市場も426円と、前年を100円以上下回った。3月も末端消費の低迷は引き続き、出荷頭数の増加が予想されるため相場の上げ材料は乏しく、月平均相場は前月並みの420〜430円と予想される。
3月の出荷頭数は、農水省の予測によると前年比7%増の138.6万頭と見込まれている。稼働日1日当たりでは6.6万頭となり、前月より3,700頭ほど減少するものの前年3月と比べて1,450頭ほど増加する見通しである。また、チルド豚肉の輸入量は2.3万t前後と予想される。一方、3月の需要動向は、量販店の国産品の特売計画は入っているものの2月ほどの勢いはなく、小売需要の低迷が懸念されるところ。また3月後半は、春休みに入り学校給食用のウデ、モモの需要が止まり、スソ物部位に過剰感が出てきはそうだ。加えて年度末の決算期となるため中間流通の在庫調整の動きも予想される。この需給予想から見ると3月の相場の上げ材料は乏しく、月平均相場は東京、大阪ともに前月並みの420〜430円の相場と想定される。前半は450円前後まで上がる可能性もあるが、後半以降は、学校給食用の手当買いが止まることや、決算期の在庫調整などにより相場はジリ下げの展開が予想され、月末には400円前後まで値下がりする可能性もある
3月の肉豚出荷7%増の139万頭、1〜3月でも3%増−農水省予測
農水省・食肉鶏卵課が発表した肉豚出荷頭数によると、3月の肉豚出荷頭数は前年比7%増の138.6万頭、4月は前年並みの133.5万頭と予想している。前月の予想時より若干上方修正した。また第1四半期(1〜3月)では前年3%増、過去五年平均でも1%増となっている。
2月の出荷頭数も2万2千頭ほど上方修正しており、3月も1万2千頭ほど前回予想から増える見通しだ。3月は前年同月比7%増と大きく増加する見通しだが、昨年同月がこれまでの早出しによる反動で129.1万頭(前年比6.7%減)と激減したことの影響もある。過去5年平均では1%減で、稼働日1日当たりの出荷頭数は6万6千頭と、前年同月より1,450頭増える見通しだ。過去5年平均を見ると、第2四半期(4〜6月)の出荷は同水準で推移しているものの、7月は2%増となっており、夏以降の出荷動向が注目される。4月の稼働日1日当たりの出荷頭数は6万3,571頭、5月(18日)は1%増で同7万2,222頭、6月(22日)5万8,455頭、7月(22日)5万8,091頭となる見通
子取り用雌豚2.2%減の85.9万頭、養豚経営は9.1%減の5,923戸
日本養豚協会が発表した平成20年8月1日現在の子取り用雌豚・戸数調査によると、子取り用雌豚の総飼養頭数は前年比2.3%減少して85万9,234頭、養豚経営戸数は9.1%減少して5,923戸と、子取り用雌豚、養豚経営戸数ともに前年を上回る減少幅となった。昨年は、枝肉相場高が続いたものの、配合飼料価格の高騰、さらにはサーコワクチン効果による出荷増、先行き相場不安などが大きく影響したものとみられる。
平成20年8月1日現在の子取り用雌豚の飼養頭数が増加したのは北海道・東北の0.6%増と中国・四国の7.1%増のみで、他の5地域は減少した。特に北陸(16.6%減)と近畿(13.7%減)の減少が大きく、主産地の九州・沖縄も4.3%減と前年(5.0%減)に続いての減少となった。飼養頭数第2位の関東も1.9%減少した。
子取り用雌豚の経営形態別農家戸数は、一貫経営が4,491戸で構成比は前年より1.0ポイント上昇して75.8%に。子取り専門は720戸、肥育専門は712戸で、ともに構成比は低下している。また、子取り用雌豚の飼養規模別戸数は、100頭以上の層の構成比が上昇し、100未満の層が低下している。実数ベースでは、1,000頭以上が前年より1戸増加して140戸となったが、1,000頭未満は減少しており、特に規模が小さくなるに従い減少の数が大きくなっている。1戸当たりの子取り用雌豚の飼養頭数は164.9頭で前年より8.1%増加している
3月5日の畜産物価格等決定に向け、畜酪小委の議論始まる−自民
自民党は18日、畜産・酪農対策小委員会(委員長=宮下一郎、衆・長野5区)を開いて、2009年度の畜産物価格等に関する議論を開始した。既報の通り、農水省は3月5日に食料・農業・農村政策審議会畜産部会を開いて09年度畜産物価格等を決定する方針。これに向けて党では、27日(団体要請)と3月3日(議論)、4日(論点整理・幹部一任)の畜酪小委での議論を経て、5日の農林合同部会(決定報告)で、政府案を了承する運びだ。
この日の小委員会では、例年通り、現地調査の報告や農水省による畜産をめぐる情勢が説明された。このなかで配合飼料価格安定基金の発動状況は、飼料価格が値上がりし始めた06年10〜12月期から08年10〜12月期の約2年間で、通常補てん基金が2,630億円、異常補てん基金が900億円の合計3,530億円に上ることが分かった。また、牛枝肉価格の低迷により、08年度の肉用牛肥育経営安定対策事業(マルキン)と肉用牛生産者収益性低下緊急対策事業(補完マルキン)の交付は284億円(マルキン事業188億円・補完マルキン事業96億円)と、昨年2月の当初見込み額147億円を大きく上回る見込みであることが明らかとなった
牛肉の末端消費は低価格部位中心、ロースとヒレは在庫増の懸念強まる
牛肉の末端消費は、不需要期に加えて不況感の強まりにより、単価の安いのもが中心となりロース、ヒレの動きは一段と鈍り在庫も増加傾向にある。この状況は3月中旬頃まで続き、下旬以降は焼き材を中心に需要は徐々に強まってくるとみられている
現在の末端の動きは、スネ、ウデ、モモなどの低級部位が中心で、ロース、ヒレは不振感が強まり価格を下げても消化し切れない状況で在庫も増加傾向にある。スライス物のカタロースは需要に陰りが出てきている。畜種では、ホルス、交雑種、和牛の単価の安い順の荷動きとなっており、単価の高い和牛の動きが最も悪い状況となっている。外食の低迷が、牛肉全体の需要不振に拍車をかけている。当面は、大型の催事もないことや、不況感の強まりによる節約意識の強まりにより、需要回復の材料は乏しい。一方、牛枝肉相場は、和牛は出荷頭数が少なめ(出荷控えにより)となっているため大きな値下がりはないが、交雑種は2等級で950円前後まで下げている。ホルスは800円前後の堅調相場を維持しているが、出荷頭数の減少によるもの
肉製品製造業事業所数11%増加、その他畜産も6.8%増−07年工業統計
経済産業省が発表した2007年の工業統計によると、従業員4人以上の肉製品製造業の事業所数は前年より11.0%増加して1,197事業所となり、ブロイラー加工品などのその他畜産食料品製造業も6.8%増加して803事業所となった。07年は、中国産食品の安全問題などにより国産志向が強まり、国産品の需要増を反映して肉製造業、その他畜産食料品製造業の事業所数も増加したものとみられる。
07年の従業員4人以上の肉製品製造業(部分肉、冷凍肉、瓶缶詰、ハムソーなど)の事業者数は1,197となり、前年より11.0%増加した。環境の悪化から05年までは微減傾向で推移していたが、06年は微増に転じ、07年は2ケタ台の大幅な増加となった。従業者数も5.9%増加して6万3,755人となった。原材料使用額は事業所数の増加に伴い11.1%増加し、製造品出荷額は9.5%増加した。その結果、付加価値額は4.8%増となった。1事業所当たりの製造品出荷額は1.4%減の17億2,169万円、付加価値額は5.6%減少して3億8,528万円と、競争激化を反映してマイナスとなった。これが08年の事業所数にどう影響してくるか注目されるところ
日本がOIEにBSEステータスを申請、そのメリットとは
政府は昨年12月、OIEに対して日本のBSEステータス認定の申請をした。OIEでの専門委員会による審査を経て5月に予定される総会でステータスが決定される運びだ。OIEのBSEカテゴリー区分は05年に従来の5区分から3区分に簡素化され、これまで41カ国が新たな区分に応じた認定がなされた。
このステータス認定は、申請する際に予めカテゴリーを指定するものではなく、各国はBSEの侵入・増幅リスクへの対策やサーベイランスのポイント数など約90ページに渡る申請書類の質問票に記入。飼料安全法や家畜伝染病予防法、感染経路の疫学調査など膨大な英文のデータを添付し、これら資料を基にOIEの専門委員会がどのカテゴリーに入るか審査する。ただ、日本の場合は、01年10月に飼料規制を法的に実施してまだ7年しか経っておらず、最も若いBSE感染牛は02年1月に生まれた牛であるため、「無視できるリスク国」になるには2013年まで待たなければならない。なお、現在は米国や豪州、ニュージーランドなど41カ国が認定を受けているが、一度認定されると、各国はステータスを維持するためにサーベイランスなどアップデートな情報をOIEに報告する義務が生じる
2月度-状況厳しい牛肉業界
景気の見通しが暗い中、年間で最も需要薄の2月が巡ってきた。1月下旬、米下院はオバマ大統領が提案した8,190億ドルの景気対策法案を可決した。しかし、これまでの経済政策同様、短期的には景気の後押しや雇用削減の歯止めにはならず、この先も経済悪化のニュースが続くとアナリスト達は述べている。昨年第4四半期GDPは、1982年以来最大の5.5%の下落が予想されている。
現在の経済状況は、牛肉需要が大幅に落ち込んだ1982年よりずっと悪い。今回は信用規制も加わり消費の上向きもすぐには期待できないため、牛肉需要はよくても1982年同様の傾向をたどる見通しだ。今のところ牛肉の純供給は、人口一人当たり0.3ポンド減少と予測されている。最新のCattle on Feed レポートを見ると、12月度の出荷頭数の増加と導入頭数の減少を受けて、1月1日時点のフィードロット内頭数は予想を下回った。導入頭数は12月で5ヵ月連続減少し、牧場では空きスペースが増えているが、大幅赤字が続くため肥育業者は導入頭数を抑えている。
米国の景気回復遅れる
オバマ政権は、各分野で景気回復策に迅速に取り組む姿勢を見せているが、経済再生には少なくともあと1年はかかる可能性があると警告している。このため牛肉業界では、今年1年を通して需要は下がり気味で、市場は不安定になるだろう。そうした厳しい経済状況を裏付けるかのように、大統領が就任した1月20日、株式市場が下落した。ダウ平均終値は8,000ドルを割り込んで昨年11月以来の最安値となり、就任式当日の終値としては、株式市場113年の歴史でも最低の数字を記録した。それを受けて生体牛先物相場は急落し、2月契約分は190ドル安で、100ポンド当たりにして82.62ドルだった。さらに肉牛肥育業者の現金取引も、パッカーマージンが昨年7月以来最大という好材料にもかかわらず、コーンベルトでは牛肉価格が3ドル安、サザーンプレーンズでは生体牛価格が2〜2.50ドル安と極めて不調に終わった
工業化が進む米国の畜産農業
米国農務省経済調査局(ERS)発行のレポートは、「米国畜産農業は、ここ20年間の急速な工業化により著しく変化している」と指摘している。工業化が低コスト・高利益につながり、畜産事業への集中で、大気・水質汚染、抗生物質の使用が広がっている。1987〜2002年の間に、農場規模は肉牛肥育で100%、成豚肥育で2,000%も拡大し、現在も拡大傾向が続いている。また垂直統合型経営(業務範囲を拡げて効率化を目指す)によって、農場と加工業者との関連性がより密になり、経済リスク抑制や技術革新の普及が加速すると説明している
高級レストラン低調、ファーストフード好調
不況の影響で、高級レストランの今年の売上高は、昨年の約70億ドルから12〜15%落ち込む見通しだ(レストラン業界コンサルタント、テクノミック社)。ここ数週間で、米国主要都市の定評ある高級レストランやステーキハウス数店が閉店し、他の店は大幅値下げで来店を促進して持ちこたえている。米国のレストラン総数は57万店で、年間1〜2%のペースで増えてきたが、今年は1万2,000〜1万8,000店が閉店すると見られる(テクノミック社)。消費者は値段の高い店から低価格の店へ切り替えている。今年のインフレ調節済み売上高はフルサービスレストランで2.5%減、一方ファーストフード店は0.4%増加すると予想している(全米レストラン協会)。低価格のファーストフードチェーンは、中価格帯のレストランから流れた顧客を吸収し、昨年第4四半期の利益、既存店売り上げも好調で、新店舗の出店も続けている
米国消費者、内食増加で挽肉需要が増加
USDA発行のLivestock、Dairy、Poultry Outlook Reportによると、消費者の外食ばなれでハンバーガーミートの需要は伸びたがステーキ需要は減少し、その結果チョイスとセレクトの価格差が縮まった。しかしチョイスの卸売価格は下がったものの、小売価格にはすぐ反映されていない。2008年のチョイス価格は当初4.10ドル(1ポンド当たり)から次第に上昇して、8月には過去最高の4.53ドルに達した。チョイスカットアウト価格は7〜11月で14%下がったが、チョイス小売価格は12月に4.38ドルに下がるまで、9・10月は4.51ドルをとどめていた。
豚肉の末端の販促鈍りロース、カタロース過剰感、スソ物部位は不
2月に入って末端の豚肉の販促が強まったことと、1日当たりの出荷頭数が減少してきていることから豚枝肉相場は430〜440円まで回復し、調整保管の発動は回避される状況となっている。今後は、末端での販促は2月前半と比べて弱まってきているものの前月と比べて1日当たりの出荷頭数は減少傾向にあるため枝肉相場は、一時的な下げはあっても400円を割り込むことはないものとみられる。12日の関東市場での急伸は祝日明けの買いが集中したことでの一時的な上げとみられる。
2月前半は、末端の国産豚肉の特売が強まったことで枝肉相場は400円台に回復し、現在430〜440円の展開となっている。ただ、中旬に入って末端の特売の取り組みはやや低下し、ここへきてロース、カタロースの荷動きが悪くなってきている。その反面、モモ、ウデのスソ物部位の引き合いは強く、玉薄の状況となっている。末端では、先行き国産物の相場高警戒から特売を再び輸入チルドにシフトしているものとみられる。またスソ物部位の不足は、末端消費が単価の安い部位にシフトしていることと、輸入品のスソ物部位の輸入が減少していることが要因とみられている。ヒレは受験シーズンでの需要もあって堅調に推移している
輸入豚肉原料事情 輸入コスト下げも先行き不透明で新規成約は慎重
海外産地の豚肉価格値下がりと円高によりロイン系を中心とした豚肉の輸入コストは値下がりし輸入が増加する環境にあるが、国内では高い時の在庫が残っていることや、先行きの需要動向が不透明で、鶏肉の二の舞(在庫増)となる懸念も強く、商社筋の新規成約は慎重となっているようだ。
産地価格は、米国のロイン卸価格は10月の111ドル台(100ポンド当たり)から12月には91.5ドルまで下げている。デンマークの枝肉価格も8月の10.5クローネ(キロ当たり)から1月には8.4クローネまで値下がりしロインとベリーの輸入価格はへそ価格前後となっており、テンダーロインも含めた3部位は輸入しやすい状況となっている。一方、国内の国産・輸入豚肉の在庫量(未通関在庫含む)は12月末時点で前年比16.4%増の19.3万tとかなりの水準に達している。1月もロイン、ベリーを中心にかなりの量が入っている模様で、国産品も自主保管の動きもあったため在庫はさらに積み増しとなる可能性もある。また、メーカー筋の手当ては3月分までは終わっている(一部メーカーでは6月分まで終了)ため、商社・問屋筋においては3月末の決算期までにいかに在庫を軽くするかが課題となっている。こうした状況を反映して、2月、3月の新規成約はかなり減っている(海外パッカー筋)という。4月以降は、ロイン系、ベリーを中心に輸入が増加する可能性があるが、冷凍豚肉の需要、為替相場、産地価格の動向が不透明なため新規成約には慎重な動きとなっている
飼料問題への意見が集中、酪畜基本方針見直しへ始動−畜産部会
農水省の食料・農業・農村政策審議会畜産部会(部会長・鈴木宣弘東大大学院教授)が6日、東京都千代田区の同省三番町分庁舎で開かれ、「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針(酪畜基本方針)」および「家畜改良増殖目標」の見直しに向けた議論が始まった。この日は、飼料問題に関する質問や意見が多く出されたほか、豚枝肉価格が弱含みで推移している状況を受けて、生産者関係者から「(豚生産者の経営が立ち行かなく前に)調整保管の発動を含め早めの手を打ってもらいたい」との意見が出された。
これに対して、農水省食肉鶏卵課の渡邊毅課長は「安定基準価格は現在、400円に設定されている。400円を割り込む(ことが続く)ことになれば検討する」と回答。大野高志畜産振興課長は「昨年はエサ高騰が飼料作付面積拡大へのインセンティブとして働いた。価格が下がっている中、こうした取組みが緩まないようにしたい」と飼料自給率対策に向けた意気込みを語った。今後の飼料価格の動向について、飼料メーカー関係の委員は「昨年は穀物生産国全てが豊作であった。今年はすでに、ブラジルなどでの干ばつが報告されるなど供給不足が予想され、現行価格よりも上に振れる、と懸念した方がよい」と、価格高騰の可能性を示唆した。一方、牛肉消費拡大事業について、消費者団体出身の委員は「一時的な対策ではなく、消費者の視点に立った抜本的な対策が必要だ。ブランド牛も必要かもしれないが、大衆化を進めるべきではないか」と苦言を呈した
牛肉38%増の3.7万t、豚肉も3.7%増の6.1万t−1月輸入通関
財務省が発表した1月の輸入統計によると、主要食肉の輸入量は12月より若干減少したものの前年同月比では牛肉が38%増と大幅に増加し、豚肉も3.7%増となり、鶏肉は在庫増調整の動きを反映して6.7%の減少となった。
[牛肉]前月の輸入量が20%減と大幅に減少したこともあって1月の輸入量はほぼ前月並みの3.7万tとなった。前年比でも前年の大幅減の反動で37.7%増となった。また、急激な豪ドル安、円高を反映して輸入コストはチルド部分肉で前年より3割、フローズン部分肉で11%ほど値下がりしている。
[豚肉]1月の輸入量は、前月より7,000t弱減少して6万1,339tとなったが、前年比ではチルドが9.7%増、フローズンも1.0%増と増加ペースを維持している。チルドは好調な末端の特売需要を反映したものだが、フローズンは現状の需要動向からみて在庫がさらに増加する懸念もある。
[鶏肉]在庫圧迫の強まりから輸入は抑制傾向にあるが、1月の輸入量は3万tを上回った。当初、3万t割れとの予想もあったが、12月末の未通関在庫が多かったため、その分が上乗せされたものとみられる。在庫消化には、まだしばらく時間がかかるものと想定される。[鶏肉調整品]12月の7%増に続き1月の輸入も前年比17%増の3.1万tとなった。タイなどからの輸入が大幅に増加している
<松阪牛偽装>三重・松阪の焼き肉店、表示偽り客に出す
三重県消費生活室は5日、同県松阪市の焼き肉料理店「北村」の松阪店(山中耕平店長)が、松阪牛でない牛肉を「松阪牛」と不当に表示して客に提供していたとして、景品表示法違反の疑いで同店を立ち入り調査した。県に対し山中店長は不当表示を認めているという。 消費生活室の調べでは、北村は宮崎や鹿児島などの国産牛肉を「松阪牛カルビ」「同ロース」などとメニューに掲載、提供していた。松阪店への立ち入り調査で過去1年分の仕入れ伝票を調べたところ、ここ3カ月は全仕入れ量のうち松阪牛が約1割しかなかった。今月2日から「松阪牛」の文字をメニューから外していたという。同室によると、山中店長は「松阪牛が仕入れにくくなったので(不当表示を)始めてしまった」と話している。北村は約5年前から山中店長が経営している。同店のホームページによると1882年創業の老舗で、津市と松阪市に1店舗ずつ展開している
USDA 豚肉の生産・輸出・価格予測
USDA世界農産業需給推定月報によると、第1四半期の処理加工ペースが予想より遅いため、今年の豚肉生産量は前月推定値より下がっている。商業用豚肉生産量は229億8,000万ポンド(1月予測230億3,500万ポンド)、豚肉輸出量は40億ポンド(同41億ポンド)、去勢豚、未経産豚の年間平均価格は46〜49ドル(100ポンド当たり)と予測している
トップ10社で75.7%のシェア 08年米国ブロイラーランキング
米国の家きん雑誌「ポートリーUSA」2009年2月号に掲載された08年の全米ブロイラー企業ランキングによると、米国ブロイラー業界のRTC(レディ・トゥ・クック=可食内臓付きと体)総生産量は、前年比でほぼ横ばいとなり、これまでの右肩上がりの成長が、この2年間は停滞の様相をみせている。
年後半には、米国経済の悪化で畜種を問わず食肉の荷余り感が鮮明になったことから、トップ2社をはじめ11社が減産に踏み切った。特にランキング12位のオーケー・フーズは週当たりRTC生産量を前年比7.2%減らしたほか、17位のアレン・ファミリーフーズも同6.7%、7位のハウス・オブ・レイフォード・ファームズも同6.4%の減産となった。一方、4位のサンダーソン・ファームズは、週当たりRTC生産量を前年より800万ポンド(約3632トン)増やした。ピーターソン・ファームズのブロイラー部門を買収してランキング15位に入ったシモンズ・フーズや、32位のガーバーズ・ポートリーも前年比で10%以上の増産となった。
トップ10社のシェアは75.7%と、前年より0.3ポイント上昇している。
卵価基金基準価格191円維持を要請 食鳥協は消費拡大策など
政府の平成21年度畜産物支持価格と関連対策の検討が農林水産省や自民党で始まり、養鶏団体も畜産関係団体と歩調を合わせて要請活動に乗り出した。日本養鶏協会を中心とする鶏卵生産者団体は卵価安定基金の補てん基準価格の現状維持と、卵価基金や飼料基金の財源確保を求め、日本食鳥協会は消費拡大施策や衛生管理の向上、鳥インフルエンザ防疫強化策などへの支援を求めている。卵価基金の基準価格水準は3月5日ごろまでに明らかになるとみられる。
平成20年の鶏卵生産量1.4%減
農林水産省が2月20日にまとめた平成20年下半期(7〜12月)の鶏卵流通統計によると、鶏卵生産量と出荷量は、いずれのつきも前年同月を下回った。20年1〜12月の鶏卵生産量(速報値)は前年比1.4%減の254万7459トン、出荷量は同1.4%減の246万9397トンとなった。東京、大阪の2大消費都市の年間の入荷量は、東京は前年比0.1%増の24万6145トン、大阪は同0.7%増の21万1460トン。
20年の鶏卵生産量を県別にみると、前年に比べ増加したのは9府県のみ。生産量は(1)茨城(2)千葉(3)鹿児島(4)愛知(5)広島(6)北海道(7)岡山(8)新潟(9)青森(10)岐阜(11)兵庫(12)岩手(13)群馬(14)宮城(15)香川――の順で多く、1位の茨城は前年比2.8%増の18万6607トン、2位の千葉は同0・7%増の18万6414トンとなった。
鶏卵生産量の上位5県の全体に占めるシェアは31.3%(前年30.5%)、上位10県では50.4%(同49.8%)、上位15県では65.7%(同64.9%)となった。
平成20年の家計調査 鶏肉購入量4年連続増加
総務省統計局が2月13日に公表した平成20年(1〜12月)の家計調査結果によると、全国1世帯(世帯人員3.13人)当たりの鶏肉の購入量は前年比2.3%増の12.661キログラム、支出金額は同13.6%増の1万2830円となり、購入量、支出金額ともに4年連続で前年同月を上回った。
鶏卵の購入量は同1.5%増の31.542キログラム、支出金額は同5.4%増の8817円となった。
このほか牛肉の購入量は同1.4%減の6.776キログラム、支出金額は2万885円。豚肉の購入量は同3.3%増の18.31キログラム、支出金額は同6.8%増の2万5555円。マヨネーズ・ドレッシングの購入量は前年並みの4.695キログラム、支出金額は同3.8%増の3111円。生鮮魚介は同5.3%減の36.332キログラム、支出金額は同5.3%減の5万2070円。調理食品の支出金額は同2.3%減の9万8566円、外食(学校給食を含む)の支出金額は前年並みの16万4393円であった。本紙で試算した鶏肉の1人当たりの購入量は前年比2.6%増の4.045キログラム、支出金額は同4.0%増の4099円で、初めて購入量が4キログラム、支出金額が4000円を上回った。鶏卵の1人当たりの購入量は同1.8%増の10.077キログラム、支出金額は同5.7%増の2817円で、購入量は5年ぶりに10キログラム台に乗せた。
米EPA、畜産大気汚染の報告義務を一部免除
畜産活動に伴う環境問題の論議が高まるなか、大気汚染に関する米国環境保護庁(EPA)の新規則が1月20日に発効された。これまでは包括的環境対応・賠償・負担法(CERCLA)や緊急対策・地域情報入手権利法(EPCRA)に基づき、健康や環境に悪影響を及ぼす汚染物質の大量放出について、経営者は連邦・州政府に報告義務があった。しかし今回の新規則は、農場の家畜排泄物から出るアンモニアや硫化水素等の汚染物質の大気中への大量放出に限定して、CERCLAで定めた政府報告義務を免除するとともに、EPCRAに基づく州・地方自治体への報告義務を大規模畜産経営体(家畜1,000頭以上を飼養)に限っている
今年の牛肉輸出は横這い
今年の米国の牛肉生産量は減ると米国農務省(USDA)は予測している。1月30日付の畜牛在庫レポートを見ると、肉牛、未経産牛、2008年生まれの子牛ともに低い数字になっている。フィードロット外の肉牛頭数は昨年より若干多いが、在庫・子牛頭数の下方修正を反映して頭数ベースは低くなっている。そのため導入数減少や牛肉減産が予想される。ただし、年後半の酪農牛総頭数の削減を受けて、処理頭数が増加し若干の埋め合わせがある。従ってUSDAは、2009年度予想牛肉生産量を261億1,000万ポンド(1月度265億4,000万ポンド)に、予想牛肉輸出量を18億8,000万ポンド(1月度19億2,000万ポンド)に引き下げた
肉牛総頭数減少でフィードロット内頭数も減少へ
今年の米国の牛肉生産量は減ると米国農務省(USDA)は予測している。1月30日付の畜牛在庫レポートを見ると、肉牛、未経産牛、2008年生まれの子牛ともに低い数字になっている。フィードロット外の肉牛頭数は昨年より若干多いが、在庫・子牛頭数の下方修正を反映して頭数ベースは低くなっている。そのため導入数減少や牛肉減産が予想される。ただし、年後半の酪農牛総頭数の削減を受けて、処理頭数が増加し若干の埋め合わせがある。
従ってUSDAは、2009年度予想牛肉生産量を261億1,000万ポンド(1月度265億4,000万ポンド)に、予想牛肉輸出量を18億8,000万ポンド(1月度19億2,000万ポンド)に引き下げた
輸入鶏肉需給事情 在庫の適正化は早くて6月末、夏場までずれ込みも
過剰在庫に悩む輸入鶏肉だが、3月までの輸入見通しから見て3月末の在庫量は13.6万t前後と想定され、適正水準まで在庫消化は長期化が避けられない状況となっている。産地価格の値下がりと円高により輸入コストが大幅に値下がりしていることから今後の輸入も流動的で、在庫が適正水準とみられる10万t水準まで消化されるのは夏場になってからとの見方も出始めているようだ。
昨年12月末時点での輸入鶏肉の在庫量は前年比48.4%増の14万1,493t、未通関在庫は3.9倍の7,939t、国産品の在庫量も56.6%増の3万4,066t、合計で54.1%増の18万3,498tとなっている。一方、食肉輸出入協会調べの鶏肉の輸入見込み数量によると、1月は2万9,500t、2月2万4,400t、3月2万3,000tの予想にある。輸入鶏肉の出回り量は、最近の需給動向を加味するとせいぜい前年並みと想定される。輸入鶏肉の需要は、小売需要は増加傾向にあるが外食需要は低迷しており、加工用、中食需要も前年の中国産代替え需要が見込めない状況にある。
出回り量を前年並みと仮定した場合、1月末の輸入鶏肉の在庫量は12月末の未通関在庫の増加分もプラスして14.8万t、2月末で14.5万t、3月末で13.6万t前後と想定される。3月末の在庫量は前年の9.4万tを4.2万tも上回る水準である。国産の在庫量も高水準で推移するものと予想される。
自民・畜産議連が総会、経営安定対策など畜産6団体から要請受け
自民党の畜産振興議員連盟は25日総会を開き、会計報告のあと、3月5日の畜産物価格等決定に向けて畜産6団体から要請を受けた。配合飼料価格が09年1〜3月期に値下がりしたとはいえ価格高騰前の水準に戻っておらず、さらに畜産物価格の低迷で、依然、これまでの生産コストが経営に重くのしかかっていることから、団体からは引き続き各種経営安定対策の充実・強化を求める声が相次いだ。
宮下一郎畜産・酪農対策小委員長からは「しっかり要請を承った。現場を視察して、農家からは配合飼料価格が下がったからと言って決して経営が楽になったわけではないという声を聞く。特に肉用牛はこれまでのコスト高に加え、枝肉相場低迷で損が出てしまい、一番厳しい年になると予想される。この年を乗り越えて体質強化を図ることができるためにも、まさに正念場と思っている」と述べ、施策実現に向けた決意を表明した。
この日は、全中の園田俊宏副委員長、肉用牛振興基金協会の鎌田啓二専務理事、日本養豚協会・日本養豚生産者協議会の志澤勝会長、日本食鳥協会の芳賀仁会長、日本養鶏協会の中村光夫会長が要請を述べたほか、今回初めて、全国肉牛事業協同組合の山氏徹理事長も要望を述べた。このなかでJA全中の園田副委員長は「これまでの飼料価格の高騰により、現場の畜産経営はこの間に増えた借金の返済など決して楽になっているわけではない」と強調。肉用子牛生産者補給金制度の保証基準価格の現行維持や、外食における食肉の原産地表示の義務化などを訴えた
鶏肉輸入は40万トン台に 輸入卵の殻付換算は2.1%減
財務省関税局がまとめた輸入通関実績によると、2008年の鶏肉の輸入累計は、前年比21.1%増の42万6092トンとなり、3年ぶりに40万トン台に乗せた。内訳は骨つきももが同10.0%減の2万315トン、その他鶏肉が同23.3%増の40万5777トン。冷蔵物は同4.3%減の9トンにとどまった。
国別では、ブラジルが同22.5%増の39万6528トンで、全体の93.1%のシェアを占めたほか、チリが約6.2倍増となった。
鶏肉調製品は同9.8%減の31万515トン。中国は冷凍ギョーザ中毒事件などの影響から同36.0%減と大幅に減少した一方で、タイが同26.0%増加し、シェア1位が入れ替わった。またブラジルや韓国、ベルギー、フィリピン、アメリカからの輸入が伸びた。
このほか、鶏の肝臓は同192.9%増の4トン、七面鳥肉は同13.3%減の884トン、七面鳥くず肉調製品は同8.2%増の168トン、家きん肉は同3.6%減の5949トン、その他の家きん肉調製品は同30.4%減の3297トン、家きんの肝臓は同5.9%減の706トン。
鶏卵関係の輸入累計は、凍結全卵は前年比34.7%増の2605トン、凍結卵黄は同21.7%増の5518トン、全卵粉は同11.7%減の3215トン、卵黄粉は同6.1%増の2803トン、卵白粉は同1.0%減の9555トン、殻付卵は同38.2%減の1750トン、家きん卵は同2.8%増の690トン、マヨネーズは同5.7%減の497トン。 凍結卵黄はアメリカ、ブラジル、カナダの3か国で99.9%、全卵粉はアメリカ、インド、中国、カナダの4か国で95.8%、卵黄粉はアメリカ、インド、中国、カナダの4か国で94.4%、卵白粉はオランダ、イタリア、インド、ドイツの4か国で76.2%を占めた。殻付卵はブラジルが51.7%、アメリカが44.3%を占めた。
2008年の輸入卵の殻付換算累計は、前年比2.1%減(2433トン減)の11万3311トンであった。
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