飼料高騰 乳価低迷 あえぐ米国酪農/相次ぐ廃業 やむなく淘汰開始
米国酪農が、深刻な経営難に見舞われている。粉乳など乳製品の需要低迷から乳価が大幅に下落し、生産コストにも届かない赤字状態が続いているためだ。国内最大の酪農地帯で大規模経営が多いカリフォルニア州では、自殺する酪農家が出るなど事態は深刻。6月は日本と同様、全米酪農月間だが、苦境からの出口はまだ見えない。(サンフランシスコ寺田展和)「こんなにひどい状態は初めてだ」。カリフォルニア州リバーデイル市の酪農家ダグラス・マドックスさん(73)は、ため息をつく。搾乳牛1頭当たりの赤字額は1日で3ドル(約300円)、1カ月では100ドル(約1万円)になるという。
09年下期の牛肉需給見通し 消費の冷え込みに出荷増かさなり厳しい相場展開
[下期の相場見通し]生産増と消費低迷により業界内では悲観的な見方が強い。例年7月中旬以降は夏場需要、旧盆需要で相場はジリ高に転じるが、今年は出荷頭数が多いため相場は上げても小幅で、一時的にものにとどまりそうだ。特に出荷頭数2ケタ増が予想されている交雑種は相場の上げは見込み薄。乳雄は、まだ出荷減の状況にあるが、輸入牛肉の販促攻勢が予想されるため苦戦が強いられ、8月に入って小幅な上げにとどまりそうだ。8月の旧盆以降は、需要が冷え込み、大幅な出荷増が予想される交雑種の相場は下げ足を速めそうだ。和牛もジリ安の推移、乳雄は輸入品との競合に加えて出荷が増加に向かうことから前年割れの相場展開と予想される。
年末にどれだけ相場を戻せるかが注目されるが、年末の最需要期にかけて和牛、交雑種の出荷が集中する事態となれば、年末の相場浮上も難しくなってくる。昨年12月も横ばいの相場で終わったが、今年も安値横ばいと予想される。ただ、国産牛肉の消費拡大キャンペーンなどにより、需要がある程度喚起されれば、相場下支え効果も期待できるが、相場が上がると消費は止まるという状況にあるため、いずれにしても相場の上げは期待薄とみられる
「父の日」需要失速、牛肉は減少に転じ、豚肉、鶏肉も微減
6月21日の「父の日」での牛肉の需要が期待されたが、今年は盛り上がりに欠け、牛肉の末端消費は前週より減少した。農畜産業振興機構の食肉小売動向調査(POS情報)によると、父の日が入った6月第3週(15〜21日)のレジ通過1,000人当たりの食肉購入量は前週より4.6kgも減少して72.1kgとなった。特に需要増加が期待された牛肉だったが、結果的には前週より1.5kgダウンしてこの1ヵ月間で最低の水準となった。前週増加した反動もあるが、不況による消費の冷え込みが「父の日」などの催事需要にもジワジワ影響してきているものとみられる。
牛肉のうち、和牛は微増となったが国産牛肉と豪州産牛肉は減少した。豪州産は前週急増しているところを見ると「父の日」需要は前倒しとなったことも考えられる。豚肉、鶏肉も前週より減少しており、食肉の消費は全体に低迷した。輸入豚肉は回復傾向にあるが、それでも新型インフルエンザ前の水準の9kg台の水準には戻していない。一時は2kg台まで増加した輸入鶏肉も5月以降、減少傾向で推移している
ブランド牛肉実態調査 大衆牛肉ほど流通業者・販売店・消費者の認知度低い
日本食肉消費総合センターがまとめた「産地銘柄牛肉実態調査」(既報)では、流通業者、販売店、消費者のブランド牛肉への認知度(表参照)と評価についても分析している。調査は事業者などから直接聞き取ったものではなく、ブランド推進主体から見た各段階の認知・評価であるものの、ともにブランド牛肉については大半が期待通りの評価をしている。ただ畜種別では、高級牛肉ほど期待感が高い半面、乳用種牛肉の大衆牛肉のブランド化への評価は大きくないことがうかがえる。
流通業者からのブランド認知を見ると、黒毛和種については期待通り・期待以上を合わせて76.7%がブランドを認知していた。同様に、交雑種も合わせて77.7%が認知している。一方、乳用種では期待通り・期待以上合わせても認知度は55.8%にとどまり、逆に期待以下が26.5%もあった。販売業者のブランド認知度は、高級牛肉ほど期待があるものの、ブランド大衆肉への期待は大きくないといえる
1〜5位のシェア0.4ポイント低下、中堅層は上昇−08年ハムソー生産集中度
日本ハム・ソーセージ工業協同組合がまとめた2008年の食肉加工品生産集中度によると、上位1〜5位層の生産シェアが前年より0.4ポイント低下して52.3%となったのに対して6〜10位層は0.2ポイント上昇して10.0%、11〜15位層も0.3ポイント上昇して7.6%となるなど中堅層の健闘が目立った。また地域別生産量は、北海道、東北、北越が前年割れとなった半面、東京以西は増加した。主力産地の関東は前年比2.4%増、近畿も3.5%増となり、関東・近畿のシェアは前年より0.5ポイント上昇して51.8%となった。
生産上位1〜5位層の生産量は前年比1.0%増の25万5,971tとなったが、シェアは0.4ポイント低下して52.3%となり、シェア低下に歯止めがかからなかった。これに対して5〜10位層は3.8%増の4万9,044t、シェアも0.2ポイント上昇して10.0%。11〜15位層も5.2%増の3万7,044t、シェアは0.3ポイント上昇して7.6%となった。この中堅層のシェアは上昇傾向を続けている。
内需拡大 軸は農業/自・民 政策討論で強調
内需拡大の軸は農業――。自民、民主両党の政策代表者による次期衆院選に向けた政策公開討論会が1日、東京都内のホテルで開かれ、両党が景気回復の柱に農業を据える方針を示した。国の政策評価などに取り組む「言論NPO」(工藤泰志代表)が主催した公開討論で、自民党の園田博之政調会長代理と、民主党の福山哲郎政調会長代理が述べた。日本経済の成長戦略を描く上で、農業への期待の大きさを裏付けた。 公開討論は主要な政策別で、9日までに計5日間の日程で行われる。初回の同日のテーマは、総論の「将来ビジョンと政権担当能力」で、初日から両党が農業政策で競い合った格好だ。農業政策をテーマとした討論は8日の予定で、次は具体策で対決する
概算要求基準決定 転作対策が焦点
政府は1日の臨時閣議で、2010年度概算要求基準(シーリング)を決めた。政策的経費である一般歳出の上限は52兆7000億円で、09年度当初予算に比べ約9400億円増え、過去最大規模になる。農水省は食料自給率向上や水田フル活用対策を継続させるための転作の定着・拡大に向けた生産支援策や、農山漁村の環境保全と地域社会を維持する新たな支援策など、「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2009」に盛り込んだ内容を柱に予算確保を目指す。
シーリングには、政府の重要施策に対して「経済危機対応等特別措置」(3500億円)や、景気悪化に備えた予備費(6500億円)を設けた。
特色ある酪農支援/民主党
民主党は30日、酪農の6次産業化に向けた中間取りまとめを発表した。地域に根差した特色ある国産チーズ作りと、放牧適性が高い乳牛・ブラウンスイスなどの導入促進を軸に、小規模でも収益性が高い多様な酪農や、環境に優しい循環型酪農を支援していく。 同党循環型酪農推進小委員会の郡司彰座長や石川知裕事務局長らが水戸市森林公園での会見で発表した。1次産業の加工・販売への進出を支援する6次産業化の具体策を示すことで、政府・与党の農商工連携に対抗する狙いもある。
牛・豚体細胞クローン出荷自粛を継続/農水省
農水省は26日、体細胞クローン技術を利用して生まれた牛・豚やその子孫について、今後も研究機関内で処分し、引き続き食品として流通させない方針を決めた。国民の間に依然としてクローン牛・豚への不安が根強く、「市場に出せば無用の混乱を引き起こしかねない」と判断した。
体細胞クローン技術で生まれた牛・豚から作った食品の安全性については、内閣府の食品安全委員会が25日、「従来の技術を使った牛や豚の食品と同等に安全」とする評価をまとめ、厚生労働省に答申した。
体細胞クローン牛・豚と食品 最終評価は「安全」/食品安全委
食品安全委員会は25日、体細胞クローン技術を利用した牛と豚とその子孫から作った食品は「従来の技術によって、牛や豚から作った食品と同等に安全」とする最終評価をまとめ、同日厚生労働省に答申した。国内での流通の是非は、厚労省と農水省が判断する。
体細胞クローン牛・豚から作った食品の安全性について、同委員会の新開発食品専門調査会が2月「従来の技術を使った牛や豚の食品と同等に安全」とする評価案をまとめた。その後、国民から意見を募ったところ約340件が寄せられ、8割は安全との評価案に反対・不安を示していた。しかし同専門調査会は評価案を見直すことなく、食品安全委員会に報告。同委員会は同日の会合で評価案をそのまま了承し、最終評価を決めた。
稲WCS 肥育牛にも給与OK 遅刈りでビタミンA減/山形県畜試【東北】
稲発酵粗飼料(ホールクロップサイレージ=WCS)用の稲の刈り取り時期を遅らせれば、黒毛和種の肥育牛にも給与できることが、山形県畜産試験場の研究で分かった。脂肪交雑を増やすため肥育中期にはビタミンAを制限した飼料を与えるが、稲の収穫を遅らせることでビタミンAの基になるβカロテンの含有量が大幅に減ることが確認できたため。同試験場は、稲WCSの利用拡大につながると期待する。
肥育中期に黒毛和種に与える飼料でビタミンAの量を制限するのは、脂肪細胞の増加を抑える働きがあるためだ。一方、稲WCSには、体内でビタミンAに変わるβカロテンが多く含まれることから、肥育牛への給与は敬遠されてきた。
「農業の復権」など3つの柱 全国大会議案で地区別討議/全中
10月の第25回JA全国大会に向け、JA全中は大会議案を協議する地区別代表者会議を全国3カ所で終えた。組合長をはじめ連合組織の代表者らが、3つの柱である「農業の復権」と「地域の再生」「JA経営の変革」について意見を出し合った。主な意見をまとめた。
■農業の復権 所得確保が第一
議案では農地法の改正を受け、JAが積極的に担い手に農地集積を進めることを提起した。これに対し、「農地集積に対するJAへの期待は強い」との声の一方で、「行政の関与が後退する中で、JAの負担軽減のためにも行政との連携を強調すべきだ」との意見も。農地の出し手になり自作をやめた組合員と、JAとのつながりを保つ重要性も指摘された。
価格訴求の対応強めハムソーギフト売上も厳しい見通し−百貨店中元ギフト予想
今年の中元ギフト商戦は、経済情勢を反映して価格訴求の対応が強まり、百貨店では低価格化を強めるとともに、スーパー各社は割引商品をさらに増やしている。昨年歳暮ギフト商戦では、多くの百貨店がプレゼントキャンペーンを導入して個人客の回復を目指したが、思うような結果が得られなかったため、今年中元ギフトでは価格訴求による客の獲得の動きを強めている。
関東・関西百貨店の中元ギフト売上予想は、最近の経済情勢を反映して増加を見込むところはなく、ほとんどは前年並み、一部でマイナス見込みとなっている。ハム・ソーセージ、精肉ギフトの売り上げランキングは前年並みのところが多く、売上は前名年割れと予想するところもある。これまで好調の波に乗ってきたハムソーギフトだが、この不況により厳しい状況が予想されている。
関西百貨店の売上予想ベスト10で、ハムソーのランキングは、ほぼ前年並みの予想となっている。10店舗中、ハムソーが5位以内に入っているのが7店舗で、他の3店舗でも10位以内に入っている。最もハムソーのランキングが高かったのは近鉄草津店の2位で、高島屋難波店と阪神梅田店は3位となっている。ただ、ハムソーギフトの売上高では、4店中増加予想は1店のみで3店は2〜10%の減少を見込んでいる
体細胞クローン牛 8割が不安・反対/食品安全委へ意見
食品安全委員会新開発食品専門調査会は8日、「体細胞クローン牛・豚は安全」とした同専門調査会の評価書案に寄せられたパプリックコメント(国民からの意見)を公表した。336件寄せられたうち、評価書案に賛同したのは2割に満たず、8割が不安や反対を表明した。体細胞クローン牛・豚が安全だとする評価書案の内容は変更しない方針で、同日の会合では意見に対する回答について話し合った。今後、食品安全委員会に報告し、ホームページなどでも情報公開する。評価書案に対するパブリックコメントは、3月12日から4月10日の約1カ月間募集。不安や反対を表明したのは285件、賛同は51件だった。
乳量 前年度比7キロ増 飼料コストが上昇/08年度乳用牛群能力検定
家畜改良事業団は、2008年度乳用牛群能力検定成績速報をまとめた。ホルスタイン種1頭当たりの乳量は全国平均で9147キロ、前年度より7キロの微増に対し、濃厚飼料の給与量は3313キロと前年度対比で43キロ増。飼料用穀物の高騰の影響で、飼料コストの上昇も浮き彫りになった。
ホルスタインの乳量は04年度の9196キロをピークとし、その後は9000キロ台で細かな増減が続く。濃厚飼料1キロ当たりの乳量の水準を示す平均飼料効果は1998年度以来、2・8を維持。濃厚飼料を与えての乳量増加がやや頭打ち傾向になっている状態を示す。
中国の鶏肉業者 対日輸出 巻き返し着々/安全確保へ監視の目 官民連携で管理強化
安全性への懸念から対日輸出にブレーキがかかる中国の鶏肉調製品製造業界が、官民連携で管理強化に乗り出している。工場に多数の監視カメラを導入し冷凍ギョーザのような「事件」の発生を抑止しながら輸出のチャンスをうかがう。北京近郊の大手メーカーの現場をこのほど訪ねた。北京からバスで1時間。北京大発正大は、中国トップクラスの鶏肉調製品メーカーで、7000人の従業員が、年間2万5000トンを生産する。そのうち、昨年は8000トンを日本に輸出した。日本向けの炭焼き用は、毎月400トンを生産している。
09年下期の豚肉需給見通し 消費の冷え込みと出荷増で盆以降相場下落の懸念も
[下期の価格動向]豚枝肉相場は、5月から6月にかけて500円台まで戻したが、8月の旧盆過ぎ以降は相場の下げ足が早まりそうだ。7月、8月は一時的には550円を超えることも予想されるが、月平均では500円前後とみられ、07年、06年と比べて40〜50円下回るものと予想される。
問題は8月の旧盆過ぎである。農水省の出荷予測では8月の出荷は前年比7%増と急増予想にある。稼働日1日当たりでは前年比1%増という水準だが、現状の消費動向、8月の旧盆過ぎは、夏休みの出費増の反動で消費が落ち込むことを考えると、枝肉相場は急落に転じる可能性がある。そして10月、11月の相場低迷期へとつながっていく。関東の市場関係者は、「生産が増加基調にあり、旧盆過ぎから相場は急落に転じる可能性がある。昨年の低迷期は民間の自主保管で乗り切ったが、今年は国の調整保管もあり得る」と予想する。
こうした状況から見ると500円相場は8月の旧盆までで、その後は下げ一方となり、10月から来年2月頃までは400円台前半の低水準、底値とみられる11月は400円割れの可能性が高い
消費冷え込みと新型インフルで国産豚肉の在庫消化進まず、在庫持ち越しの懸念も
不況による末端消費の冷え込み、新型インフルエンザなどの影響も加わり冷凍品の豚肉在庫の消化が進まず、苦況に立たされている。例年、相場が低迷する冬場に在庫を積み増しして、需要期の夏場に消化するとのパターンにあったが、今年は消費の冷え込みからフレッシュ物のパーツ相場が安値のまま推移していることから夏場に入っても凍結品の在庫消化が全く進んでいない。
農畜産業振興機構の推定在庫量によると国産豚肉の在庫は、4月末で前年比70.4%増の3万749tと3万tの大台を突破している。国産品と輸入品の総在庫量も7.5%増の19.7万tと高水準にある。現在の国産品の在庫は、昨年、相場が下げ始めた8月、9月からのものと、相場が底となった冬場にかけてのもの。手持ち筋では、この6月、7月の相場高値期に消化する予定だったが、フレッシュパーツ安で冷凍品の需要が出ず、また新型インフルエンザの影響で学校給食の需要も鈍り、今現在、在庫の消化はほとんど進んでいない。7月中旬以降は、学校給食需要も止まるため、今夏の在庫消化は絶望的となりつつある。手持ち筋では、大幅コスト割れ覚悟で、投げ価格で消化の意向もあるが、それでも引き合いが弱いという状況
韓国産豚肉、年内に輸入再開へ=専門家が安全性検証−政府
日本政府が、家畜の伝染病である豚コレラの発生で2004年11月に停止した韓国・済州島産の豚肉の輸入再開に向けて、最終段階の検討作業に入ったことが27日、明らかになった。韓国政府から防疫体制や感染予防策について事情を聞いた上で5月には現地調査も実施した。それらを踏まえて農水省は、食料・農業・農村政策審議会の牛豚等疾病小委員会を7月にも開き、専門家の観点から安全性を検証する。輸入再開は年内をめどに実現する見通しだ。
日韓両国の経済関係は、EPA(経済連携協定)締結交渉が04年11月を最後に中断し、韓国の対日貿易赤字削減も進まないなど、こう着局面にある。こうした中で豚肉の輸入が再開されれば、関係好転の糸口になると期待される。
韓国政府は05年、豚コレラの予防策を取った上で輸入再開を要請。両国間の調整作業は昨年末以降、本格化した。ただ、済州島を除く地域は、日本が輸入を認める条件を満たさないため対象外となる。
豚コレラは発熱や下痢などの症状を伴い、急性の場合の死亡率は100%近い。人には感染しないが、日本政府は発生国・地域からの肉類の輸入を禁じている。
7月の豚肉需給展望 末端不振も出荷減、上場頭数減少で500円強の相場展開
6月の豚枝肉平均相場は、5月からの国産志向の流れと出荷頭数の減少により当初予想より高めの511円(東京市場上物)となった。ただ、梅雨の本格化に伴い、6月中旬以降、末端消費の不振が顕在化し枝肉高・部分肉安の流れとなっている。7月は、出荷頭数が少ない半面、梅雨が明けるまでは需要の増加は見込めず、中旬以降は学校給食需要も止まるため、豚肉の需給は不安定な状況が続きそう。ただ、枝肉相場自体は500円台の相場展開となりそうだ。前年7月の595円を大幅に下回り、前々年7月の559円も下回るものとみられる。
[価格見通し]6月の枝肉相場は、当初予想より高めの推移となったが、7月の相場も一時的に550円前後まで上がる可能性もある。月平均では、前月並みの500〜520円と予想される。末端の消費は鈍いが、7月前半は出荷頭数が少なく、市場の上場頭数も少ないためジリ高、後半はスソ物部位のダブつき感が強まりジリ安の展開と予想される。輸入チルドは、6月の輸入量が少なかったため投げものはなくなってきている。末端の需要はそれほど回復していないため、7月の輸入動向、国産パーツ相場の動向によっては値崩れもあり得る
7月出荷前年並みの127.5万頭、8月は7%増の128.6万頭−肉豚出荷予測
農水省・食肉鶏卵課が発表した肉豚生産出荷予測によると、7月の肉豚出荷頭数は前年並みの127.5万頭、8月は前年比7%増の128.6万頭と予想している。6〜8月の出荷頭数は前月の予測と比べて変わらず、9〜10月はやや上方修正している。7月の出荷頭数は前年並みの127.5万頭と予測。稼働日1日当たりの出荷頭数もほぼ前年並みの約5万8,000頭となるが、前月より1,600頭ほど増加する見込み。8月の出荷頭数は7%増の128.6万頭と急増予想となっている。8月の稼働日1日当たり出荷頭数は約6万7,700頭となり、前年比では1.3%(約850頭)の増加にとどまる見通しだが、前月比では9,700頭ほど増加する見通しである。最近の個人消費の冷え込みと8月の出荷増予想により、旧盆後の枝肉相場の下落が懸念されるところ。
また、9月の出荷頭数は前月より3,000頭上方修正して133.4万頭(前年比1%減)、10月も5,000頭上方修正して145.7万頭(同5%減)の予想となった。11月は前年比5%の146.0万頭を見込んでいる。10月と11月は増減の幅が大きいが、これは稼働日数の違い(10月は1日減、11月は1日増)によるもので、稼働日1日当たりの出荷頭数はほぼ前年並みの水準である
牛肉前年比15.6%減、豚肉18.5%減と大幅な減少−5月畜産物輸入
財務省は29日、09年5月分の貿易統計を発表した。牛肉輸入量は3.2万t・前年同月比15.6%減、豚肉は6.2万t・18.5%減、鶏肉は3.2万t・2.0%減と当初予想より少なめの輸入となった。また羊肉は2,044tと前月から1,600tも減少し、鶏肉調製品も2.3万tと4千tほど減少した。
[牛肉]国内牛肉需要の低迷もあり、チルドは1.7万t・前年同月比6.7%減、フローズンは1.6万t・23.4%減とともに減少したほか、前月比でも13.8%減・24.9%減と大きく減少した。円高など輸入コスト低下を反映して、チルドの骨抜き肉の輸入価格は前年から100円以上安値にある。ただ、4月中旬からの外貨上昇や、昨年のような過剰在庫を回避するなどから、今後も大幅な輸入増はないと見られる。[豚肉]当初予想よりやや少なめの6.2万tとなった。前年同月比19.5%減となり、前年5月の大量輸入の反動が大きいが、国産豚肉相場の低下や新型インフルエンザの影響もある。
[鶏肉]当初予想を下回る3.2万tとなったものの、前月から7千tも増加した。在庫調整から2月以降、2万tレベルの輸入量となっていたが、4カ月ぶりに3万t台の輸入となった。4月末の推定在庫は11.7万t(25%増)となっており、さらなる在庫圧迫が懸念される
末端消費の冷え込みで和牛相場急落、BSE発生直後を除き最悪の状況に
6月に入って牛肉の末端消費はさらに悪化したため、牛枝肉相場は和牛を中心に下げ足を早め、和牛去勢5等級で1,900円、2等級で1,200円割れと、かつてない安値相場となった。今後も需要回復の材料が乏しく、生産者のみならず中間流通にとっても深刻な状況となってきた。
15日の東京市場の相場は、和牛去勢A5が1,909円(前月平均比316円安)と2,000円の大台を割り込み、A4が1,632円(同379円安)、A3が1,459円(同101円安)、A2が1,185円(同180円安)と、5等級、4等級物を中心に急落した。交雑種、乳雄も前月比40〜50円安と全面安の展開となっている。この現在の相場水準は、BSE発生直後の相場急落時を除いて、過去10年間で最安値の相場となった。
相場急落の要因は、末端消費の冷え込みと出荷増によるものだが、市場関係者、中間流通関係者は「予想を上回る下げ幅」としている。消費の冷え込み、低価格志向の強まりを反映して、牛肉全体の荷動きが悪化している。外食需要の落ち込みに加えて、最近では小売市場においても荷動きの悪化が顕在化し、「価格訴求で販売している量販店でも売れ行きが鈍っている」という状況。市中在庫も増加しつつあるが、これに対して問屋筋では、価格対応で在庫消化の対応もみられるが、それ以上に消費の落ち込みが大きいため「打つ手はない」という状況
百貨店の売上高、5月も最悪 改善の兆し見えず
日本百貨店協会が19日発表した5月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比12・3%減の約5112億円となり、15カ月連続で前年実績を割り込んだ。2けたのマイナスになるのも4カ月連続。土日の日数は前年より2日多かったものの、新型インフルエンザの感染拡大が影響し、5月としては平成5年の6・2%減を大幅に更新するワースト記録となった。
主力の衣料品は紳士物が前年同月比16・9%減、婦人物が同15・0%減など大幅なマイナスが続いている。食料品も同5・2%減となるなど総崩れの様相だ。
政府の景気判断の上方修正に加え、株価の回復などで、経済情勢の改善傾向が見られ始めたものの、同協会では「失業率の上昇や所得減少で、消費者の生活防衛意識は依然として根強い」(飯岡瀬一専務理事)とみている。
養豚問題懇談会、「ステータスを高める一体的取り組みを」−農水省
農水省の養豚問題懇談会の09年度1回目の会合が17日、東京・港区の三田共用会議所で開かれた。今年度の行動計画の概要(案)が了承されたほか、養豚問題懇談会の報告書に盛り込む内容などが議論された。委員からは、食品残さを原料に使ったエコフィードや、畜産生産者を対象にしたHACCP手法的衛生管理(畜産版HACCP)、それにアニマルウェルフェアに関する質問や意見が集中した。
特にこうした施策については「日本の養豚業のステータスを高めるためにも、各種施策を網羅的に総合的に取り組んでいく必要がある」「商品の付加価値が上がる、という視点以前に、各種施策を取り組むことで生産性が上がる、と考えるべきだ」との意見が出された。また、流通コスト削減問題に関して、「国際競争力の観点から食肉処理施設の集約化が必要だ」との委員からの指摘に対して、農水省は積極的に進める意向を示すとともに、熊本、沖縄両県で集約化に向けた具体的な動きがあることを明らかにした
イオン、「中国に100店」2年延期、景気減速受け投資抑制。
イオンは主力事業のスーパーで中国出店を見直す。2010年度末までに現在の28店から100店に増やすとした当初計画の実現を12年度末に先送りする。少子高齢化で国内市場が縮小するなか、中国事業を成長の柱に据える方針は維持するが、中国の景気減速に伴う個人消費の低迷をにらみ、投資を抑制する。イオンは広東省や山東省、北京などに総合スーパー主体のショッピングセンター(SC)や食品スーパーなどを展開する。同社は昨春に策定した中期経営計画では今後3年間で約80店を開き、10年度末までに中国内でスーパー100店体制を築く予定だった。だが中国経済の減速で早期の投資回収は期待できないと判断。09年度は7店の出店に抑える考えで、10年度末の中国の店舗数は50店前後にとどまる見通し。
今後、スーパーは既存店強化に向け、今秋以降、メーカー品よりも3?4割安い中国専用のプライベートブランド(PB=自主企画)の衣料品や食品をそろえる。一方、同社は傘下のコンビニエンスストア「ミニストップ」を今後5年で200店出店する計画も打ち出している。投資負担の小さいコンビニ事業は計画通り進める方針だ。中国経済は世界的には比較的安定しているが、1?3月の実質国内総生産(GDP)の前年同期比伸び率が6・1%に減速。消費者物価指数(CPI)も4月まで3カ月連続でマイナスだ。世界最大の小売業、米ウォルマート・ストアーズや同2位の仏カルフールなどが一斉に中国での出店抑制に動き始めている。
イオンは国内スーパーの不振などが響き、09年2月期の連結決算で7年ぶりに27億円の最終赤字に陥った。経営効率化を迫られる中、国内は年10カ所程度だったSCの出店数を09?10年度に半減させるとともに、中国でも出店ペースを落とす。同社は10年度に連結売上高を07年度比10%強増の5兆8500億円超に、連結営業利益を60%増の2500億円に引き上げる目標を掲げる。中国出店抑制も余儀なくされることで、成長計画に狂いが生じる可能性もある
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