食品商業原稿 販促9月 精肉
褐誌髣ャ通研究所
月城 聡之
1.9月の販促ポイント
 残暑が残り、夏休み明け出費も多く財布の紐が硬くなるときです、「安い予算・家族で楽しめる提案」で、初旬は「よりどりセール」等で安価で買い上げ点数を上げていきます。

 初旬は残暑も厳しいため、五感を刺激するよう試食、見た目を重視した商品作りをしましょう。秋の売場作りをしながら残暑に対応できる商品対策を考えて気温、天候に敏感に反応できるようして下さい。18日は敬老の日ですので「確かな原材料」の提供をテーマに「安心・安全・体に良い!」を前面に出せる売り場・商品作り、を心がけることが重要になります。後半はスポーツや、行楽の時期でもあり、お弁当を見越した商品化と売場展開を心がけたい。また台風シーズンでもあるので徳用ジャンボパックの品揃えを行い、「肉の量販」と「食欲の秋」を合わせて訴求して下さい。

「彼岸」からはスライス肉の売り場を広く展開し「鍋コーナー」の展開を開始したい。
また、中旬から下旬にかけては年末を意識した国産牛肉の販売を強化したい時です。年末に販売したい商品を出していきます。彼岸は家族が集まる行事なのでパーティーメニューの提案をしましょう。

牛・豚・鶏肉相場単位:円/Kg
    7月 8月 9月 年間平均
乳牛B2 04年 821 738 772 807
  05年 787 741 815 834
   06年       895
和牛A3 04年 1912 1925 1907 1884
  05年 1903 1916 1994 1994
  06年       2000
      7月 8月 9月 年間平均
豚肉 04年 545 519 498 475
  05年 522 495 522 480
  06年       450
      7月 8月 9月 年間平均
鶏肉モモ 04年 583 548 544 563
   05年 542 532 537 586
   06年       573
鶏肉テバ 04年 226 253 254 229
  05年 241 244 239 238
  06年       228
*牛肉・豚肉は東京芝浦市場、鶏肉は関東相場加重平均
*06年の年間平均相場は1月から5月までの加重平均値

2.9月の週間販促ポイント
第1週 残暑に負けない特価セール・よりどりセール
 牛、豚、鶏、挽肉を中心に「よりどりセール」を展開し買上げ点数のup を企画します。テーマは「産直のブランド食肉」を中心にブランドの販売強化と、「価格訴求のバンドルセール」と、それら両方を合わせた企画も立ててみます。

「味付け」のバリエーションでの訴求方法も効果的です。「塩・味噌・醤油・スパイシー・コチジャン入り」などの味付けタレで選択してもらう、ハーブやスパイスの種類を増やして選択してもらう、などの味付けの変化。新しい味付けにチャレンジするのも良いと思います。豚のスペアリブなどは味付け商品の方が良く売れる場合もあります。同じく、牛肉の骨付きカルビ、チキンスペアリブ(手羽中ハーフカット)も味付けの方が売れることも多いと思われます。

 また、商品の魅力、美味しさと安価が一致しているか、お客様の反応を確認して次の商品化を考えていくことも重要で、初旬は積極的に試食販売や食べ方提案を業者に任せず、現場の担当者が売り場に出て行うようにしましょう。多くのヒントをつかめる筈です。


【写真】
自社で確立した食肉のブランドを浸透させるために、
よりどりセールと生産者フェアーを試食も合わせて行い、
ブランドの信頼を高めて競争力をつけること。9月初旬から月間・週間単位で
ブランドの打ち出しを継続的に行う。



第2週 焼肉でスタミナ回復 安価で選べる焼肉の提案・簡単メニューの提案
 安価なメニューで「売上げ対策」をしましょう。野菜等も入れてボリューム感を出して「簡単焼肉」のアイテムを充実させます。

 見栄えを重視して商品化しますが、 まず調理して美味しくなるか試食をして確かめてください。豚肉、鶏肉で「味付け肉のよりどり」セールも効果的。

「味付け肉」のフェアーの企画も安い売価で販売出来るので買い上げ点数の伸びにつながります。日本のBSE発生以降消費が伸びていた「ラム・ジンギスカン」は米国産牛肉の解禁があっても、その食味・食感、「カルニチン効果」などで、底固い需要があるので、継続して販売強化することを忘れずに、定番化を行いますが、野菜とのセットメニューでの商品化が購買に結びつきやすい。


【写真】
「ジンギスカン」は米国産牛肉解禁以降も野菜とのセットメニューのアイテ
ムを中心に定番化します。 ラム肉はジンギスカン用を大々的に下段で売り込む丸皿でも
やし入りで演出。お肉と野菜でメニュー提案を忘れず行い健康訴求を行います。野菜も3種類、
5種類パターンと、切り方のパターンの組み合わせを焼肉に合わせてマニュアル化しておきます。



第3週 食欲の秋!健康の秋! 鉄板焼、網焼き行楽BBQ祭り!
 お肉で健康フェアー! などの打ち出しで「食育」も絡めて「食べて健康になる」イメージを訴求します。秋の味覚が増えるのでキノコステーキなどメニュー提案を加えて積極的に販売しましょう。ステーキ肉にキノコを少し乗せるだけで秋らしいイメージになります。 また回鍋肉、チンジャオロース、酢豚などの中華で野菜と合わせて肉を量販する牛肉の味付けも含めた焼肉セットの展開をしていく、中旬からは気温も安定してくるため売上を追いかける大胆な売場展開をしていきます。

「アウトドア・行楽フェアー!」行楽のシーズンはまだ続きますがアウトドアでBBQなどはこの連休でピークは終わります。BBQ用厚切り焼肉、ステーキの売り込みから芋煮、豚汁などの冬商材も売れるので売場展開し買いやすい均一セールなどで売り込ましょう。

 敬老の日はヘルシーメニューですが、「ボケ防止には牛肉」などのPOPで「霜降りサイコロステーキ」・「ヒレステーキ」などの牛肉を中心に企画していきましょう。


【写真】
産直・ブランド食肉のセットアイテム。
売り場ではパネルやリーフレットで取り扱い食肉のブランドについての商品紹介と
その特徴のアピールをします。
焼肉のパーティーアイテムで牛肉・豚肉・鶏肉などのブランド化食肉の盛り合わせで
商品紹介をしていく。輸入食肉を使った安価なパーティーアイテムと併売しましょう。



第4週 鍋物まつりで秋到来! お肉の特鮮市
「お彼岸」をさかいに、売場は完全に秋冬に棚替えし品揃えも鍋物に変えていきます。旬の野菜に合わせて「しゃぶしゃぶ、水炊き」のあっさり鍋から売込み「すき焼き、ちゃんこ鍋、鴨鍋、豆乳鍋、肉団子鍋」と品揃え程度に商品を提案します。手作り「つみれ」も品揃えします。

「ちゃんこ鍋」は、鶏肉・豚肉ばかりでなく、「水餃子」や中華点心も取り入れてバラエティーな鍋の位置づけでしっかり取り組むカテゴリーです。

 9月、11月、1月、3月と、地域によって4ヶ月も「大相撲関連」で売り場が作りやすいと思われます。外国人力士の活躍もあり、土俵はバトルロイヤル状態なので、ここから新しい肉の販促が生まれるかも知れません。

 お彼岸なので、家族が集る機会があります。皆が喜ぶメニュー提案として牛肉、豚肉、鶏肉と料理しやすい商品化で、また1000円、2000円、3000円と価格帯で「まとめ売り」・「セットメニュー」・「ジャンボパック」も品揃えします。

 チラシの活用、他部門とのメニュー提案やメニューレシピも必要です。

 国産牛、国産豚で「安心・安全・食べて健康」の打ち出しをしていきます。また、各社「鍋スープ」の展開、鍋スープ等で集合陳列の売り場を作る時期でもあります。


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「ちゃんこ鍋」は鶏肉などの素材ばかりでなく、
餃子や肉団子など加工品も含めて販売しやすい鍋なので、
取り組んでいるうちに新しい販促提案が出来る可能性も大きい。

3.重点販売商品とその売り方
「ブランド化した牛肉の産地・生産者をまきこんだ産直フェアー」

 牛肉需要量は2000年がピーク時で約109万トン、05年が約81万トンへと約28万トンも減少している。米国産の内臓肉は焼肉材料として約10万トンも使われていたので、約40万トン近い米国産牛肉・内臓肉の需要減少があったことになる。その分の米国産を中心とした新しい需要がこれから発生するので、特に国産牛肉を中心に売上げ減少になる可能性が大きい。

 そうならない為には、「産地・生産者」を含めて流通に関わっている人達で再度ブランド化した牛肉の販売促進を行っていく必要がある。

 試食販売を含めて、産地・生産者を前面に打ち出し、トレサビ・安全性・美味しさ・こだわり・ボジテブリストのクリアー、など輸入牛肉との違いを消費者に理解してもらう取り組みを週末ごとに、豚肉・鶏肉も含めてブランド食肉の紹介フェアーを行う。

 国内枝肉相場も、夏の天井相場からホルスを中心に徐々に下げていく傾向にあり、牛乳離れにより一層の国産牛肉の資源の枯渇問題にも発展していく可能性もあるので、ここは、流通業者が一丸となってブランド化した牛肉の販売強化を年末に向けて開始する。

 生産者が試食販売をするのが良いが、慣れていないとうまく出来ない。しかし、売り場に立ってもらえばSMの担当者とも新しい絆が出来る。お互いのモチベーションも高まるはずである。

 販促には、産地の名物「サツマイモ・とうもろこし」などの産地の商品があれば、合わせて販売や提供することで産地の印象度も強くなる。


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ブランド化した国産牛肉は、その特徴、美味しさ、ボジテブリストなどの取り組みの安全性など、試食販売をしながら消費者に伝えていくのがもっとも効果的である。
月ごと、週ごとに、取り扱い食肉ブランドでの販促を絡めて競争力のあるブランド作りをコツコツ行うだ。


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ブランドの食肉の案内リーフレットやPOPなどでも「産地・生産者」取り扱い牛肉の特徴をアピールできるので、継続して国産牛肉フェアーを続けていくことが重要です。

4.MDの最新情報
国産豚肉カテゴリーの明確化

 米国産牛肉輸入再開で9月からの精肉売上げで最も「消費減」の影響を受けるのが「国産豚肉」である。輸入豚肉も9月からの輸入は前年の10%減と予測している。

 牛のBSE禍で順調に消費を獲得してきた豚肉であるが、外食での米国産牛肉の消費増、豪州産を始めとする輸入牛肉の相場の下落と相まって牛肉に需要がシフトしていくからである。豚枝肉相場も9月下旬から安値に転じていくだけに、昨年までの売上げと利益を確保するためには、数種類あるであろう取り扱い豚肉の特徴やその品質格差を明確に、判りやすく表示しなおす作業が必要である。

 POP・パネルばかりでなく、豚肉の販促に合わせてチラシなども活用し、取り扱い豚肉の価格差と品質の特徴を判りやすく説明してもらいたい。

表 豚肉リスト
取り扱い豚肉の特徴や産地(生産者)、品種などを比較しやすいフォーマットで説明し価格差のある理由を、「何故?」そうなのか、と言うことを判りやすく表示すること。