北米食肉企業売上高トップ50社ランキング

 
ランク     売上高   工場数 従業員数 関連会社
`02 `01 パッカー名 ‘01 ‘00    
1 4 タイソン・フーズ 24,000 7,158 128 124,000 17
2 1 コナグラフーズ 21,799 20,000 82 NA 4
3 3 エクセル 12,000 10,000 21 20,000 5
4 5 スミスフィールド・フーズ 7,400 5,100 9 30,000 12
5 6 ファームランド・リフジレイテッド 4,754 4,400 5 NA 2
6 7 サラ・リー・パッケイジド・ミーツ 4,166 4,100 NA NA 5
7 8 ホーメル・フーズ 4,124 3,675 29 15,600 4
8 10 オスカー・マイヤー&ピッツア 3,653 3,461 7 8,000 0
9 9 パーデー・ファームズ 2,700 2,500 19 20,000 0
10 13 ピルグリムズ・プライド 2,215 1,499 24 24,500 18
11 NA OSIグループ 2,100 NA 40 NA NA
12 12 メイプル・リーフ・ミーツ・フーズ 2,015 1,591 NA NA NA
13 NA キーストン・フーズ 2,000 NA 18 NA NA
14 15 ゴールドキスト 1,811 1,700 12 18,000 1
15 19 ゴールデン・ステート・フーズ 1,800 NA 7 2,000 2
16 18 フォスター・ポートリー・ファームズ 1,200 1,100 NA 11,000 NA
17 16 ウェイン・ファームズ/ダッチクウオリテイーハウス 880 770 8 9,000 1
18 18 ハウス・オフ・レイフォード・ファームズ 850 710 7 NA 0
19 16 オリメール 845 780 17 8,000 0
20 19 ローゼンス・ダイバーシフィールド 800 700 3 2,200 0
21 17 シーボード 772 725 1 5,574 0
22 19 コロラド・ダイバイシフィールド 740 700 1 425 0
23 23 グレーターオマハパッキイング 725 620 1 675 0
24 25 サンダーソン・ファームズ 706 606 7 7,727 0
25 26 PSPグループ・ホールデングス 675 600 2 4,200 1
26 28 アメリカンフーズグループ 650 580 4 1,500 4
27 24 シスコ 613 613 10 1,150 6
28 NA コッチ・フーズ 600 NA 5 4,000 0
29 NA ウィルバリンパッキング 574 NA 3 250 0
30 30 マウントエアーパッキング 569 550 3 4,600 0
31 19 エムパイアー・ビーフ 552 700 2 246 0
32 32 インデアナ・パッカーズ 550 460 1 1,350 0
33 34 フィールデール・ファームズ 458 441 4 3,800 0
34 35 サイモン・フーズ 450 420 7 4,300 0
35 36 ハットフィールド・クウオリテイー・フーズ 435 372 4 1,600 1
36 41 サムケイン・ビーフプロセサーズ 402 360 1 675 0
37 39 クラファテイーパッキング 375 365 1 1,380 1
38 48 ビコ・フーズ 370 300 6 3,900 0
39 44 リリデール 345 325 8 2,450 0
40 39 バーエス・フーズ 340 365 4 1,630 0
41 42 ザッキーファーム 335 335 6 1,200 0
42 44 フレシュ・マーク 325 325 3 1,600 3
43 46 ワシントンビーフ 323 323 1 600 0
44 NA SMG 320 NA 6 1,000 0
45 48 アレン・ファミリー・フーズ 300 300 3 2,400 0
46 NA チョクト・マイド・グループ 300 NA 4 3,600 0
47 NA オマハ・ステーキ・インターナショナル 300 NA 3 1,500 0
48 NA ユナイテッド・フード・グループ 300 260 1 415 0
49 50 タウンゼンズ 287 287 3 2,400 0
50 47 キャグルズ 280 322 5 4,100 0
資料:MEAT&POULTRY 2002・6月

M&A 旋風ピーク IBP買収のタイソンが首位に
コナグラと常にトップ争いを演じてきたIBP・パッカーランド・テイラー・エンパック・モイヤー・ロッコ・BCロジャースといった食肉・家禽企業がM&Aの渦に巻き込まれ、ランクから消え去った。

とくに、世界最大の生鮮肉パッカーのIBPの消滅は、絶えずM&Aによって変貌を遂げるアメリカパッカー業界のメガトレンドの象徴といえる。

IBPを買収したのは世界最大のチキンパッカー、「タイソンフーズ」

00年度の売上は71億5800万ドルでランク4位だったが170億ドルというIBP社を買収した。

01年度は240億ドル、プラント数128箇所、従業員12万4千人の世界一の食肉企業になった。

もっとも、IBPが展開する、ブラスやライト・ブランド・フーズなどの買収で蓄積してきた付加価値食品部門は従来どおり継続されている。

2位のコナグラは、217億ドルの売上高。

コングロマリットのコナグラはすでに牛豚生鮮肉会社の株式を投資会社の「ヒックス・ムーズ・テイト&ファースト社」に売却済み。

ブランド展開を含めて、投資グループの出方が注目される。
 
3位のエクセルは、2月に「テイラー・パッキング」を完全子会社化。

1月にペンシルベニア州で、牛肉のケースレデイー工場の操業を開始し、その生肉供給を同州ワイアリュージングにあるテイラーの旧本社工場で補う。

エクセルはこのほか、ロッコ・エンタープライズのチキンとターキー工場。エンパック・フーズ、カナダのオンタリオ州にチキンの工場を持つガーデイ・インターナショナルを相次ぎ買収。 近く、加工品の最大手の ホーメル・フーズと合併事業を立ち上げる。

ホーメルの「オールウェイズ・テンダー」ブランドの牛豚のケースレデイー製品をよりグレードアップさせるのが目的。

カーギルは牛豚肉の、ホーメルは2次製品のケースレデイー国内規格プログラムをもち、それぞれの長所を生かして規範、指針を意味するプレミアム付きのケースレデイー製品を市場に投入する考えである。
 
4位のスミスフィールドはパッカーランドパッキングを買収して牛肉事業に進出し、ジョージス・クイック・ツー・フィックスフード買収で付加価値製品事業にも参入した。

日本市場ではヨーカ堂181店舗で、スミスフィールドのブランド入りのチルドポークの販売を実施、生産から販売までの同社の垂直統合モデルを最大限に活用し、日本の消費者に関心の高い品質保持期限の差別化や、トレーサビリテイーの情報などをふかした製品で、日本の豚肉流通に一石を投じた。

「ナショナルビーフ」のブランドをもつファームランドR&LPグループの親会社「ファームランド・インダストリー」は肥料部門の不振で会社更生法を申請しているが、ナショナルビーフは独立した会社なので、影響はない。
 
50社の01年度の売上合計は1150億8300万ドルで、前年度比14.3%増と高い伸びを見せている。

トップ3社の50社に占める売上シェアーは前年度より3.3ポイントアップの50.2%に達し、M&Aよって米国の食肉産業界はガリバー寡占の状態が一段と加速している。