畜産トピックス(5月23日付け)

 肉牛生産者を中心に処理加工、流通業者まで巻き込み、高品質で安心・安全な牛肉づくりと追跡システム導入の新しい牛肉供給の仕組み構築に取り組んでいる「東日本産直ビーフ研究会」(岩渕行雄会長、事務局=千葉県食肉公社内)。その牛肉は「しあわせ牛」とネーミングされ、市場に出回り始めている。

 同研究会設立のきっかけは、一昨年のBSEの影響による牛肉の危機的な需要不振。「自分で生産した牛肉について改めて流通、販売に至るまで勉強するため、飼料や資材の供給企業、処理業者、流通企業にも呼びかけて発足した」(岩渕会長)もので、消費者に支持される牛肉生産を目指す。

 そのため「しあわせ牛」は、黒毛、ホルス、F1とも統一した管理プログラム下で、ビタミンEとハーブを配合した独自開発のサプリメント「産直ビーフミックス」を三ヵ月間給与している。これにより肉質が大きく改善され、流通関係者の評価も上々という。と畜は、加工処理まで責任を持つため研究会メンバーの千葉県食肉公社で行うことが条件。もう一つ、大きな特徴がトレーサビリティ。生体や牛肉の移動経過を追跡できるように、その情報を店頭やホームページで開示したことだ。

 昨年三月に千葉県で産声をあげてから一年ばかりだが、この三月から四月にかけて宮城県と福島県で支部が設立され、続いて北海道、青森、栃木、茨城でも設立準備中だ。研究会の管理下にある牛は、千葉県の九千五百頭のほか設立準備中の支部を含めると四万五千頭(年間出荷三万頭)にもなる。今後の展開が注目されるところだ。