大皿と個食「飾り盛り」で単価を稼ぐ精肉越年計画
(株)月城流通研究所
代表 月城 聡之
「牛肉相場高での12月展開ポイント」
04年12月の精肉における越年計画は「米国産牛肉不在」での販促という事で、通年と違う対策が必要になる。04年12月の牛肉の流通量は、国産牛が前年比 9%減・輸入牛肉(内臓肉を含めて)30%減の中での展開になり、「国産牛相場は4割高・輸入牛8割高」と予測され予断を許さない状況が続く。
「牛肉」を売り込もうとしても、「国産牛・輸入牛・内臓肉の相場高」で利益が取りにくい。

 また、牛肉の間口を広げ量販しようとしても「高級部位」の量を部分肉として集めることが非常に難しくなり、「単品で量販」が困難なので売上を取るためには「半頭セット・肩セット」中心となり、利益確保で「モモ部位」をセット、又は単品で取り扱い利益確保をすることになる。

そこで、牛肉中心から、「牛肉以外の強化」が不可欠で、
・ ローストビーフ + ローストポーク ・ローストチキン(加工肉を含む)
・ 牛肉ステーキ + サイコロステーキ・結着ステーキ
・ 牛肉シャブシャブ + 豚・鶏肉シャブシャブ
・ 牛肉カルビ焼肉 + 味付けのバラエティー
などの、「牛肉プラスワン」展開が必要になる。
(04年10月1日現在までで、BSEが18万9千頭も発生し、167人が死亡したBSE禍も、今年の発生は300頭で急速に終息しつつあるがOIEが終息宣言を出すには7年間の未発生が必要で、日本がBSE清浄国になるには最短で2011年になる。)

通期で売り込む「肉鍋」・「ホットプレートで楽しむステーキ・焼肉」と、「カセットコンロで楽しむスキヤキ・シャブシャブ」・「パーティー」で売り込むオードブル」の展開ポイント

参照:アクションカレンダー(要Microsoft Excel)

1.12月通期で売り込む「肉鍋」のポジショニングの確認
@ 「鍋コーナー」の設置
「鍋」は売り場作りと販促が商品作りとマッチしていないと相乗効果が現れない。逆に言えば、明確に「鍋」を売り込む売り場の装置や演出が無ければ、季節感の無い平坦な売り場になってしまうだけに「鍋」売り場の演出は重要課題と捉えて欲しい。 米国産牛肉があれば、「牛肉然」として圧巻の売り場展開が出来るであろうが、04年だけはそうは行かない。

A 「個食鍋」
「1人前の鍋」は、「値ごろ感と適量感」ばかりでなく「ご馳走感と高級感」というキーワードで売り場のグレード感を一段階アップさせる。

B 牛肉・豚肉の二色鍋
 20日位までの週末と20日以降は「霜降り牛肉グルメ」で和牛などの販促を行う。
通常は、「牛肉+豚肉」などのセットメニューで「満足感と高鮮度」で訴求する。
鍋のアイテムチェックは以下の点が必要。
  1.「鍋」売り場(アイテム)と販促計画が一致しているか。(関連商材含めて)
  2.「育成鍋」と「定番鍋」の選抜と充実。
    「豆乳鍋」や「肉団子鍋」・「つみれ鍋」・「ぎょうざ鍋」などの育成鍋の展開
    と「スキヤキ・シャブシャブ」を中心とした「鍋」の核になるアイテムの選抜と充実。
  3.「プライスライン」の絞込み。
    売価が多くあればあるほど、お客様は売り場で迷う。

「個食鍋」は一律、「380円か、398円」。特に育成したい鍋は別に設定してもよい。 1パック「完結型鍋」は、「680円・980円・1280円」など3つ位のプライスポイントで攻める。定番の「スキヤキ・シャブシャブ用」は、和牛・交雑牛のグルメ定番と、「切り落とし」で食べるホルスのアイテムと価格設定を確認する。「霜降り和牛とグルメ組曲鍋」は、17日から年末までの展開で、質感・高級感・グルメ感で展開する。

 「個食」の鍋は、鮮魚・惣菜・コンビニ対策としても必要で、際の3日間であっても「キムチ鍋」などアイテムを絞って販売しても貰いたい。

販売予定の鍋アイテムリストを書き込みSKUの確認
  スキヤキ シャブシャブ ちゃんこ鍋 肉団子鍋 キムチ鍋 モツ鍋 豆乳鍋 ぎょうざ鍋 ポトフ
テーブルクッキング
ごちそう鍋
                   
テーブルクッキング
普段の夕食鍋
                   
個食鍋
(1パック定額)
                   

2.「ホットプレートで楽しむステーキ・焼肉」
 米国産牛肉が不足しているので、「ロイン」での牛ステーキの展開が、「値ごろ感」が出せないので、この時期での「ロイン系特売」は販促としては難しい。むしろ、「モモ部位」中心に「ミニステーキ」た「ラウンドステーキ」での提案が多くなる。

 「モモ部位」といっても、「ソトモモ」や「ウチモモ」はスライス商材として活用されるので、「ランプ」部位で「イチボステーキ」や「ラムシンスーテキ」同じく。「シンタマ」部位で「シンシンステーキ」などの専門用語入れて、その部分の特徴を打ちだす。また、赤身肉の部分にベーコンなどをまいたステーキなどの提案も、この状況下のおかげでよい結果となると思われる。

@ 「サイコロステーキ」(リテーナーを含む)
 ボリュームゾーンを牛肉のステーキ部位では作りにくいので「フレーク」した結着の「サイコロステーキ」なども、値ごろ感が打ち出しやすく、通常の牛肉と合わせて販売する。「サイコロステーキ」にも「オーストラリア産」を使用したものや、「国産牛肉」を使用したものなど。また、「チーズとチキンのサイコロステーキ」や、「カルビ焼肉用」にリテーナーで整形した商品などが出ており、どれも、食感がよく、柔らかく食べやすい。お手軽なフライパン料理としても訴求しやすい。

A 「サーロインステーキ(タレスパイスのバリエーション)」
 サーロインステーキはハレの日の定番であるが、普段の曜日に売り込むには「オージービーフ」主力で、「タレの味付け・スパイスの変化」で売り込む。

 最近は、トレイに横に並べるよりは、「縦」に盛り付けるのが主流になっている。これは、同じ両目でも「縦」に長ければ両目が多く見えるという効果があるからだ。

B 「ステーキ・焼肉セット」
 週末や、クリスマス、年末の際には展開したいアイテム。「霜降りグルメ協奏曲」などのタイトルで、和牛・交雑の霜降り部位や、それに長期肥育の豪州産牛肉をミックスして「家族で食べるごちそう牛肉」を29日〜31日は売り込みたい。

3.「カセットコンロで楽しむスキヤキ・シャブシャブ」
 今年の「霜降り牛肉」の展開は週末や販促に合わせての展開になる。
平日は、むしろ「牛肉・豚肉の二色シャブシャブ」や、「鶏肉ムネ肉シャブシャブ」など買い求めやすい価格帯での展開が主力になる。

 ごちそうメニューではなく、「普段のメニュー」としての「すきやき・シャブシャブ」を売り込む。

「スキヤキ」は、平日は「切り落とし」での提案を強化し、一枚一枚綺麗に並べる「平切りスライス」は「豪州産チャックロール」や、和牛・交雑牛であっても、値ごろ感が出しにくいので「ロス」を警戒するために「蓋付のトレイ」などで、陳列在庫がコントロールできる盛り付けで売り場の演出をしたい。

@ 「切り落とし」コーナーで「スキヤキ・シャブシャブ用」を展開。普段の食事に「切り落とし」で、スキヤキ・シャブシャブ用を商品化し、コーナーの中で販売する。牛肉の「切り落とし」には、牛個体識別番号やトレサビ情報を売り場で展開し「安全・安心感」も売り込む。

A 牛肉・豚肉二色盛り
牛肉+「豚肉」、「豚肉+鶏肉」でもよいが、値ごろと満足感のある多用なスライスメニューを売り込む。1トレイ当たりの売価設定が数多くならないように、通常なら2種類で、精肉全体としても絞り込むほうがよい。

B スライスの花盛りシャブシャブ用
 少し、冷凍庫で締めて、バラのようにスライス肉を外側から花びらのように盛り付けていく。
トレイも、蓋付きのトレイを使い、「美味しさと鮮度と高級感」を演出する。牛肉ばかりでなく、豚肉でも商品化する。豚肉で780円・980円、牛肉で1580円・1980円まで12月は展開する。これは、際に向かって定番化する。蓋付きなので、陳列在庫も少なく、ロスは出にくい。

C とりムネ肉シャブシャブ用
皮なし鶏ムネ肉を使うが、2枚あわせで冷凍しスライサーで切ったものを花盛りする。ナイフで、斜めにスライスしてもよいが、冷凍してスライスするほうが作業性は高い。300g398円にて通期で販売する。利益商品。

4.個食で楽しむ「おつまみオードブル・サラダ」
@ ローストビーフ
 12月1月のオードブルといえば、「ローストビーフ」。というのが定着しかけていたところで、加工原料が米国から輸入されてこないことで、今年のオードブルは「ローストビーフ+α」で「展開したい。通年で加工メーカーの「モモ部位」の「ローストビーフ」の販売が定着してきたので来年「厚切りステーキ」のリブロース・サーロインを使用した「ローストビーフ」提案をするためにも、今年の販売には力を入れたい。

A ローストビーフマリネ
サラダやマリネにすることで誰でもが食べやすく、値ごろ感も作れるので、通年で定番化したい。 ドレッシングも、イタリア風カルパッチョなどの洋風ばかりでなく「わさびドレッシング」などの和風での食べ方提案もよい。

B 三色オードブル盛り合わせ
「焼き豚」(煮豚)や「ローストポーク」は「スモーク」といえば、非常に食べやすく、おつまみやオードブルに多用されている。これに、「ローストビーフ」・「ローストチキン・照り焼きチキン」を入れて、三色のブロックカットのオードブル提案。それぞれ100g、300gで980円。
ドレッシングは和風のものもプラスして売り込みたい。

C 個食オードブル・飾り盛りセット
多くの種類のオツマミ・オードブルを5種類(平日は3種類)、サイドデッシュとして子供にも食べられる加工肉を多く盛り込み提供する。1パック売価は780円。牛肉加工が増えれば980円で売り込みたい。


以上