| 「SMで取り組む『2007年問題』対策」(精肉編) |
| ――「肉食」を好む団塊世代「正しい肉食の消費」で健康生活―― |
株式会社 月城流通研究所
月城 聡之 |
わが国には、食肉に関する様々な誤解があります。
これが、食肉の摂取にブレーキをかけ、団塊世代や高齢者などの健康増進の妨げになっています。
これを解決するには、食肉の持っている栄養学的な機能を十分理解することが大切です
食肉を正しく食べることで、成人病等の「生活習慣病」や、「メタボリックシンドローム」などを回避し、食肉消費で「健康で、長生き」が実現することが出来ます。
魚より肉食を好む中・高齢者
1世帯当たりの「食肉購入金額」は購入者の年齢が10代である場合、「846円」で年代が高くなるに従い大きくなり、50代では食肉が「2233円」魚類が「1264円」、60歳以上では食肉「2029円」魚類が「1583円」となっています。
「魚類」は高年層になるほど購入金額が大きくなっており、「60歳以上」 は「10代」の7.8倍も魚を購入している。食肉も年代が上がるに従って購入金額が増えているが、もっとも購入金額が多いのは「50代」の団塊世代である。団塊の世代も、60歳以上になれば魚類の購入は増えると思われるが、食肉の購入金額も高いところで維持されると思われる。
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表 1世帯当り平均購入金額―年代別
季節別食肉消費動向調査報告 18年6月調査 (財)日本食肉消費総合センター |
また、「50代:では「ブランド和牛肉」の購入が最も高く、「その他の国産牛肉」と「輸入牛肉」を含めた「牛肉」消費がもっとも「高い」年代といえる。
したがって、団塊世代は「ブランド和牛・国産牛肉」を中心に「ブランド化」した牛肉の販売を中心に、特徴が解りやすい「牛肉」販売でアプローチすることが、団塊世代の購入を促すことになる。
「40代」以上は、「豚肉」購入金額に大きな差異はないので、しっかりと「豚肉」を食べながらさまざまな「牛肉」を購入していることになる。
年収の高い世帯ほど、国産牛肉の購入金額が高い |
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「魚類」を除いた食肉の1世帯当りの平均購入金額は、世帯年収が上げるに従って高くなる傾向が見られる。
「牛肉」の購入比率が「999万円以下」の世帯では約35%なのに、「1000万円以上」の世帯では役50%と突出して牛肉の購入が高く、特に「ブランド和牛・その他国産牛肉」が高くなっている。金額が高いのは、ブランド和牛などの単価の高い牛肉購入が要因であるが、団塊世代を中心とする「50代」は「国産」を中心にブタンド化された牛肉をしっかり購入しているといえます。
また、「豚肉」の購入も「高齢者のみの世帯」で若干高くなっています。
子供ほど多い食肉摂取量
厚生労働省の国民栄養調査による1日当りの肉類の摂取量は7歳から29歳までの平均が1日平均約105gにも達します。
団塊世代よりも肉類の摂取量が多いのが、これからの若い世代にあたります。
6歳までの子供も1日当り「約51g」も食べており、「少子化」になっても、これからの子供たちは「食肉消費」が食事のベースになっていることがわかります。
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表3 年齢階級別 食品群別摂取量(総数)(単位:g)
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総数 |
1-6歳 |
7-14歳 |
15-19歳 |
20-29歳 |
30-39歳 |
40-49歳 |
50-59歳 |
60-69歳 |
| 調査人数(総数) |
11,491 |
687 |
916 |
615 |
1,148 |
1,380 |
1,420 |
1,887 |
1,686 |
| 穀類 |
461 |
269 |
445 |
520 |
475 |
474 |
487 |
480 |
483 |
| 野菜類 |
270 |
143 |
234 |
234 |
247 |
252 |
272 |
304 |
325 |
| 果実類 |
124 |
120 |
132 |
114 |
80 |
70 |
99 |
141 |
169 |
| 魚介類 |
88.2 |
40.7 |
59.2 |
73 |
73.3 |
77.3 |
91.8 |
108.2 |
114.3 |
| 肉類 |
77.5 |
51.3 |
88.4 |
119 |
107.4 |
95.7 |
85 |
77.4 |
59.6 |
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安心して購入してもらえる「情報の発信」がポイント
「団塊世代」は国産牛肉を中心に金額ベースの高い国産ブランド食肉を購入し、若い世代は、熱源として量を多く肉類を食べていくことになります。
「小子化」が進んでも、肉類の消費量は今後大きく減ることはありません。これからの若い層が1人当りの消費量が増加していくからです。
また、団塊世代は、肉類の安心安全と健康に、世界で一番敏感な世代なので、食肉に関しての情報の送り方で購入に大きな影響が出てきます。
納得して肉類を食べてもらいやすいような「情報の発信」が必要です。
そのためには、「ブランド化」した食肉の納得いく理由付けを売場で情報として発信しなくてはなりません。売場でPOPやパネルで明示することが必要です。
特に、「国産牛肉」の情報発信で大きく売り上げが変わってきます。
情報を発信し、「定期的」に試食販売をする。
産地・生産者を巻き込んでお客様に販売している食肉の特徴と、お店の販売ポリシーを理解してもらえるような催事、ネットでの情報発信なども、定期的に行います。
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| 写真1 販売している牛肉・豚肉・鶏肉の特徴を解りやすく説明するボードやPOPを増やす。 |
写真2 国産牛肉は、和牛・交雑・若牛、と多種にわたっているので売場でのコーナー化で認知度を高める。
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正しい食肉消費で健康に
たんぱく質を構成するアミノ酸約20種類のうち、体内で作り出すことができないのは“必須アミノ酸”と呼ばれる8種類で、大人では8種類、幼児ではさらにプラス2種類の10種類が必要です。食肉にはこれらのアミノ酸がすべてバランスよく含まれているのが特徴です。
食肉に含まれている動物性たんぱく質は、この8種類をバランスよく含んでおり、また植物性たんぱく質と比べて必須アミノ酸が多く含まれているすぐれものです。しかも体内の吸収率が植物性たんぱく質よりも高く、食肉は良質なたんぱく質として高い評価をされます
肉類の消費増加が日本人を健康に、長生きさせました。
カロリー過多にならず、摂取量を計画的にすることで「メタボリック症候群」を回避できます。
全体の消費動向としては高級肉・霜降り肉志向と赤身肉・低価格肉志向の二極分化傾向が見られます。肉の種類・部位・肉質の表示および適切な調理法の情報や知識がますます必要とされることでしょう。
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